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私の特技〜目を見て話すことのメリット〜教育者の視点の活かし方

 私は目を見ると、その人の状態がわかります。疲れている、寂しい、何か抱えている、暗いから何か要因がある、アメリカの犯罪の記事等では、速攻逃げたくなるような、見ていられない人も。でも、解る人もいます。

 教育者に求められている基本的なスキルの1つとして、信頼関係を形成することがあります。これは教育的愛情なしには成り立ちません。まず、人を大切にする心がなければ、この時点で脱落してしまいます。

 目を見て話すことは、慣れてしまえば難しくありません。相手が嫌がればこちらを向くまで待てばいいですし、こちらを向いてもらう為のアプローチを考えればいいのです。何もせずにただ待てば、たまたま結果的にこちらを向いた、というラッキーも有り得ます。この場合、教育者側が気付いていないだけで、相手にはちゃんと理由があります。相手がなぜ目を見て話したくないのか、多角的な視点から考える必要があります。本人が打ち明けてくれるとは限らないからです。本人すら理由がわからないこともあります。相手にもよりますが、出会った頃の初期対応を間違えると、後で修正可能な能力をこちら側が持たない場合、難しい事態になる可能性があります。

   私はビジネス経験ゼロで、理数科目も機械も苦手です。学生時代はビジネス英語の内容が面白くないので、TOEICはあまりやる気が出ませんでした。英検やTOEFLの方が好きでした。ビジネスに関する講義は好きでしたよ。知らない世界を知ることができるので。

   憧れの先生がいました。日本で銀行勤めをして、イギリスで証券会社の社長をして、短大や大学で教鞭を執っている。娘さんは当時カルロス・ゴーンの同時通訳の1人をしていました。カルロス話も聞きました。英語科の学生にとって、同時通訳は最高峰で憧れの職業です。私は先生と出身地が同じだったので余計に親しみを感じていました。先生のデスクは物がゼロで、置いてあるのはパソコンくらい。圧倒的な経歴の持ち主なのに、紳士でスマート、ワンマンではなく、学生に親切で、「僕は〇〇〇(会社名)と個人的に太いパイプをもっている。就職希望な学生は相談に来なさい。」と言っていて、相談に行った子は内定が決まりましたね。就職氷河期時代のお話です。履歴書も先生が指導、私は面接は所詮パフォーマンスで、人事係はどうせ人の本質を見抜く目はもっていないだろうな、と生意気にも当時思っていました。この先生のリーダーシップが正解だと思っていました。それは今も変わりません。履歴書の書き方を学んだおかげで、アルバイトの面接で落ちたことがなく、倍率4倍の割のいいバイトも最年少合格しました。履歴書は毎回褒められました。就活に来たような内容で書いていたのでしょうね。先生にはとても感謝しています。

 ビジネス経験ゼロの立場で言っていますが、ビジネスの場でも教育者の視点が必要だと思います。働く意義、価値、幸せをリーダーが提示し、変な上下にこだわらず他者と学び合ってほしい。そんな社会の形成を目指してほしい、と願っています。その形成者の一端を陰ながらでも担うことが出来たら幸いです。

                       元教育者 Maya,

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