夏が好き

季節の中で1番夏が好きだ。
暑い、汗をかく、喉が乾きやすい...考えれば考えるほど嫌な部分しか出てこない。

でも、そんな夏が大好きだ。

夏はたくさんのイベントがある。夏祭り、お盆、旅行、夏休み。蚊取り線香や花火、プールや海もそうだろう。
暑い日に蝉の声を聞くのも、うるさく思う反面「あぁ夏だな」と感じさせてくれる。
上手く言葉にできない。私の中に思いついた表現や景色で夏を語りたいと思う。

夏には不思議な力があるように感じる。
夏祭りの時や肝試しの時に、この世界にもう居ないはずの人に会えたり、お盆の日はこっちに帰ってきてくれて一緒に過ごしたり。この世とあの世を繋ぐような、そんな力だ。
思い出がたくさんある。花火を見たら、昔に見たイベント、一緒に見た人を不思議と思い出す。蚊取り線香の匂いを嗅ぐと去年の夏を思い出す。空を見て入道雲が出ていると、外で遊んでいた日々を思い出す。小さい頃食べていたアイスを見ると懐かしくなる。
日が長いから、1日が長く感じる。夕方のチャイムで帰るのがもったいなくなる。水鉄砲や水風船、炎天下の中にやるからこそ特別に感じる。暑い日に食べるスイカってなんであんなに美味しいんだろう。部屋の中で食べるより、陽の光を浴びながら食べる方が美味しい。
夏休み、宿題があるにもかかわらず友達と遊ぶことに没頭した日々が懐かしい。ノルマをクリアしなかったらアイスが食べられなかったり、ゲームが出来なかったり、夏らしい過ごし方のひとつだ。

あげたらキリがない。「夏」と聞いて思いつくものはあるだろうか。夏を象徴する単語のひとつひとつに思い出がたくさんある。夏は不思議な季節だと思っている。お盆には、会いたい人が近くにいる気分になるから。前よりお盆が待ち遠しくなってしまった。日本らしい過ごし方、風物詩も多い。
言葉にできることに限界が来てしまった。

1番はやはり、夏が持つ不思議な力があると思う。
前述したように、会えると信じているからだ。この世に存在しない人に。知り合いじゃなくても、夏の何かを大切に思っている人に。

夏が好きだ。暑苦しいこの夏が。