プレゼントは計画的に
1年を通して数多あるイベントのうちで、クリスマスが一番好きだ。
街の雰囲気が好きだ。赤と白と緑で彩られた建物の数々、金色に光るオーナメント。右を見ても左を見ても目に飛び込んでくるギフトたち。色とりどりのLEDの中を歩く人々は、心なしか皆浮き足立って見える。
流れる音楽が好きだ。鈴の目立つ軽やかな旋律。和音を重ねて荘厳に奏でられる聖歌。どれもこれも、聴くだけでうっとりと幸せな気分になる。
気軽に贈り物ができるから、好きだ。「クリスマスだから」「プレゼントです」そんな一言を添えるだけで、愛してやまない人たちに贈り物をすることが許される。他の時期よりも数段低いハードルで、「好き」を押し付けることができる。
最高じゃん、クリスマス。
人に物を贈ることが大好きな私にとって、クリスマスほど活き活きウキウキできるイベントは他にない。もちろん上述した他の理由も全て嘘偽りない本心だし、それらも込みでクリスマスというイベントが大好きだ。ただ、「クリスマスの一番の推しポイントを挙げろ」と問われたとしたら (どんな状況設定?)、私は「贈り物ができること」と即答するだろう。
(そもそもなぜ贈り物をすることが好きなのか、については話すと長くなりそうなのでまた別の記事で書けたらいいなと思う。あと後述の「好きな人」の定義についても、ちゃんと整理して記録しておきたいなあという気持ちはあるけれど、とりあえずまた別の機会に。)
と、そんな感じでクリスマスを言い訳に好きな人にプレゼントを贈ろうと試みているので、良ければその足跡を見届けてください。
ここで言う「好きな人」は別に恋慕とかそういった類の対象ではなくて、ただ友情の一言で片づけるにはちょっと私の傾倒具合が大きすぎるかなというか、とにかく好きで好きで大好きでたまらない人、略して好きな人。という感じなのだが、まあとにかく私が気持ち悪いくらい愛している友人のことを指していると思ってもらえればいい。(いいのか?)
クリスマスの翌日に、好きな人に会う予定ができた。これはもう絶対に「クリスマスだから」を盾にして好きを押し付けちゃうもんね、と意気込んだ私は、そこでとある問題に直面した。
好きすぎて、何を贈ればいいかわからない。
せっかくの機会だからありったけの好きを込めた物を渡したい。でもそれが理由で関係が悪化するようなことは絶対に避けたい。でもでもどうせなら特別感がある物を渡したくて、でもでもでも迷惑がられたら元も子もないわけで……。
自分の贈り物一つで今後の関係性が変わってしまうかもしれない。そんなことを考えてしまった。うーん自意識過剰。
一人で考えていても答えが見つからないので、ツイッターで相談してみることにした。「好きな人にプレゼントを渡したい」「引かれず喜ばれるような何か」「色がつくような化粧品は私のセンスが残念なのでナシ」「ネイル用品もダメ」「肌が強くないのでマフラーやスキンケア系は荒れちゃうかも」等々、我が儘な注文をたくさんつけたにも拘らず、色んな人が相談に乗ってくれた。みんなありがとう。大好き。
「あったかグッズは定番」
確かに、最近冷えるし喜ばれそう!
「お高めの筆記用具」
日常使いできるのいいね!
「良いところのスイーツ」「可愛い缶に入ってるお菓子」
美味しいものは外れがないよね!
「今の時期はハンドソープもいいよ」
天才か?
数々の心強いアドバイスを胸に、駅ビルを闊歩した。
結果が、これ。
馬鹿??????????????
どう考えても1人に渡す量ではない。2人でも多いくらいだ。
先に言い訳をさせてほしい。本当は小型加湿器とリップクリームと化粧筆も買いそうになったけど我に返って思いとどまった。言い訳になってないな。
冒頭で述べたように、私はクリスマスが大好きなのだ。キラキラの雰囲気と陽気なナンバーにあてられ、財布の紐は緩むどころか切れてどこかへ行ってしまった。途中からもはや好きな人がどうこうというよりギフトを買うことが目的になっていた気がする。
とりあえずいっぱい色々買って、近々会う人への贈り物をその中から1個ずつ選んでいけばいいよね。家族と好きな人くらいしか会う予定ないけど。
これを全部渡したら「引かれない」という条件に真っ向から歯向かう品数になってしまう。どれも「貰えたら嬉しいかな」という気持ちで選んだギフトたちなので非常に惜しくはあったが、厳選して贈る物を決めた。
中身はふわふわのルームソックス (左) と、お洒落っぽいマカロン (右)。いくぶんか常識的になった気がする。
他のギフトたちをどうするかは、現在絶賛思索中だ。(ボールペンはもう1本買って両親の銀婚式にプレゼントした)
決戦は土曜日。一生懸命選んだギフトたちが、好きな人に喜んでもらえますように。
皆さんもどうか素敵なクリスマスをお過ごしください。プレゼント選びは計画的にね。
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