見出し画像

依存と恐れを手放せない残念な人たち

結婚してもしなくても、
パートナーという存在は人間にとって欠かせないものだと思います。
だって、人間は一人では生きにくい動物だと思うから。
誰かと一緒にいて、愛し愛される、
その感覚を感じていないと、生きていけないのでは?と思うのです。
ただ、「愛」と「依存」が混在してしまうのが問題な気がします。

私の両親は、若い時からお金のことで喧嘩ばかりしていました。
父はドケチ、母は散在しがちなタイプで、
彼らのように相反するカップルって多いらしいですね。
結局、父は私が高校に上がるころから
家にお金を入れていなかったようで、
母は何度も離婚を考えたようです。
しかし、まだ小学生だった妹の存在が踏みとどまらせていたようで。

結局、父が死ぬまでお金のことで
喧嘩をしていましたが離婚はしませんでした。

そんな両親をみて、この二人は幸せだったんだろうかと、
どちらにも同情しています。

なんとかできなかったのか?
そして母はなぜ離婚しなかったのか?

母は父が生活費をくれないので、
仕方なく40代後半にパートで仕事を始めました。
勤め先は、なぜか父の同級生が経営するファッションのデザイン会社。
父の紹介で入ったようです。
そこで母は一念発起。
もともと美大を出ていて、
結婚後は、独学で洋服のデザインを学び、
デザイン&パターンをとって服をミシンで縫い、
ホテルオークラに入っているブティックに卸していたとか。

そんな経験からか、その会社でも母がデザインしたブラウスが好調の売れ行きで、あれよあれよという間にパートから社員になり、
1年後にはデザイン室長にまで昇格していました。
何をやっても結果を出してしまう母の方が、
仕事に向いていたのかもしれません。
結局、その会社はバブル崩壊の余波でつぶれてしまったのですが。

そんな風に母は、自分一人の力で生きていけるはずなのに、
なぜ離婚しなかったのか?
それは父に対する愛が僅かながらでも残っていたこともある一方、離婚して一人で生きていく勇気や自信がなかったのでは?と推察しています。

父に対してもう諦めしかなかった反面、
一人で生きることに対する恐れもあったでしょう。
父に対し、憎しみを抱く一方、依存心もたっぷり。
こんな風に生きている夫婦って多いのでは?

そう、自由になる代わりに自立という
自己責任が伴うのが私たちの人生です。
恐れを手放さないと真の自由は得られない。
私はそんな両親を反面教師にして生きてきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?