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お客様

最近『カスハラ』という言葉をよく見聞きする。『カスタマーハラスメント』の略語らしい。客が店員に対して行うハラスメント行為のことである。

私は接客業に従事しているため決して他人事ではない。
しかし有り難いことに、私自身はニュースに挙がるようなハラスメント行為を受けたことがないので幸いなことなのだろう。


変な難癖をつけられたことならある。
私ではなく同僚に。
花粉症がひどくて眼鏡とマスクを装着している同僚に対し、50代半ばと思しき女性客はこう言い放った。

「この近く何軒も眼鏡屋ばっかり。あなたも眼鏡かけているの?外してほしいんだけど。

…意味がわからない。

困惑する同僚をかばうように、私はこう返した。
「申し訳ありません。視力が悪く眼鏡をかけております。」
咄嗟に嘘はついたが眼鏡をかけている理由なんて初めて答えたわ。
眼鏡かけていることに対して不快な態度を取られたことも初めて。

こともあろうにその女性客はこう続けた。
「マスクまで着けて!外してください。」

…何故?ホワーイ?アラフィフマダーム!?

私は静かに「花粉症がひどいので着けております。」と返しました。

マダム憤慨。
「なんなの!?言い訳ばっかりしてー!!」
機関銃のごとくなんやかんや喚いてはりましたわ。

同僚は眼鏡とマスクを外して謝っていましたが私は終始納得がいかなかった。

これ綴っていて感じたけど立派な『カスハラ』に相当するね。
商品は購入されましたけどね。
世の中眼鏡とマスクに文句言うひともいるんですよ。驚き。



かれこれ20年ほど前、とあるスーパーのお客様ご意見カードに、
『〇〇、辞めろ!』と名指しでしかも伏せ字無しで書き殴ってあって貼り出されていたことがあった。
なんとも気の毒な、と憐憫の情を覚えたのだがその〇〇という店員、接客態度がすこぶる悪くあれはあんな書き方されても仕方ないかもと思った次第である。

元気かな〇〇。



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