4月22日

 夏のような日差しだった。続いていた雨のために、半袖を着ることを躊躇ってしまったのがいけなかった。結局パーカーを着て外へ出ると、内側が蒸れて汗がだらだらとでた。気温の差が激しく、気温に天気に左右されるために、忙しくもないのに脳内は忙しいと判断してしまい、熱を帯びてしまう。雨だと雨で忌み嫌い、晴れになればなるで暑いと愚痴を言う。ちょうどよさなど、どこにも存在していなくて、自分の気分でどうにかなるはずのことを、楽な方楽な方へと流される弱さが垣間みえる。そうやって日常を過ごしていく惰性さが引き伸ばされていく感覚が、なんとなくする。
 駐輪場の自転車のサドルにひっかけて干しているピンク色の傘が、夜になってもまだ畳まれていなかった。ピンクがさらに濃い色へと変化していた。忘れられていた雨傘が、私以外の人も見ていたのだろう。そしてそんなことは、自宅のドアを開けて入った瞬間に忘れる些細な光景だった。私もこうして書いてスマホを閉じるころには忘れているのだろうとも思った。

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