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Friday log #21 (11/24) walking around the periphery

ロンドンは紅葉が綺麗な時期になってきました。曇りの日が多いからこそ、朝晴れていると一層嬉しくなります。皆さん、お変わりありませんか?

ロンドンに戻ってきてから初めてのfriday logになります。なぜ今まで書かなかったかというと、悲しくないと書けないからで、最近は悲しいと思うことがなかったというか、感情の起伏をなるべく生まないように自分で気を付けていたからです。書けないと少し淋しくなる一方で、私は書くために生きたこともないし生きるために書いたこともないし、これでいいのだと思います。

大学2年目の一つの大きな成長として、人生は思っている以上に長いということを知れたことにあると思います。高校生の時やそれより前にできなかったこと、憧れがあったけど自分にはできないと思っていたことが、ギャップタームや今年の夏休みにできたことが個人的にとても大きな出来事でした。例えば、友達とディズニーに行くとか、お泊まり会をするとか、自分から遊びに誘うとか、そういうささやかなことでしかないのですが、昔はできなかったことを良い意味での実績解除のように一つづつやることができました。正直、大学2年目で周りの人を見て羨ましく思ったりできないと思ってものすごく凹む時もあるのですが、いずれ大人になったらできるようになるだろうと思えるようにもなりました。だからこそ、生き急ぎすぎずに自分のペースで日々を送れるようになってきたと思います。友達も、「ちゃんと生きていたら、いずれどこかでやり残したことを回収できるように人生なってるよ」って言ってたし


今年の夏に過ごしたソウルを思い返すと、あれは本当に現実だったのだろうかと不思議な気持ちになります。そして、いずれこのロンドンでの生活も同じような感じになるのだと思うと、残酷なほどの儚さを感じます。

これは完全な独り言的な決意でしかなく、また久しぶりにfriday logを書こうと思った理由なのですが、もう少し自分軸を持ちたいと思うようになりました。今まで私はある特定の分野において自信がないと思っていたのですが、それは自分の中に自信や自己肯定感を持てるほどの過程がないからだということに気づきました。だからこそ、その分野においては自分軸がなくて自分は自分、他人は他人というレベルまで持って行くことができずに比べてしまったり、情けない気持ちになるのだと思います。いまだに自分の中でも混乱していることでもあるのですが、きちんと基本のことをやるからこそ本物の過程を手に入れることができて、自己肯定感が生まれていくと最近気づきました。
というかここ最近ずっと伝えることを意識します!って言い続けてきたのですが、私はやっぱり伝えるよりも聞いている自分の方が好きだなと思ったのですちょっとチューニングを元に戻そうと思います。いままで、「〜べき」みたいな思想で自分を縛り付けがちだったのですが、最近はそこから外れて自分がどう思うかというところを重視できるようになってきました。だからこそ、伝えるをやってみていや違うなというか別にその自分好きじゃないな?って思ったらすぐシフトチェンジできるようになったのも大きな成長だなと思いました。

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今学期は、人類学と言語学とアートを専攻しています。アートのチューターに、だからあなたは何を伝えたいの?と言われてずっと考えていたのですが、私は要するに物質の周縁性にobsessedしているんだと思います。人類学において、全てのモノの裏側にはそれぞれ違う旅路というものが存在していることがそのモノを唯一無二にしているというセオリーが好きです。これがどういうことかというと、例えば、輪郭としては全く同じ白いカップで同じ場所で買ったとしても、私が買って、ロンドンに持ってきて、毎日そのカップでお茶を飲んで、そのカップでお茶を飲んでいる隣には友人がいて、そういう風にそのカップの裏側には私だけの旅路があるからこそ、最初に売り場で隣にあった輪郭が同じカップとは全くの別物ということです。他にも、言語学において、言語(発話)によって私たちはモノを認知しているセオリーを個人的に信じています。これはどういうことかというと、そのモノは存在しているが定義付けがされて"いない"状態であったら私たちはそのモノを認知できないということです。この二つは、要するに旅路も言語も一人一人完全に違うからこそ、わたしたちがそのモノ対してしている認知というのは決して誰とも共有できないということです。一つのカップを見ても、誰一人同じ認知する人はいないということでもあります。モノ自体はそこに確実に輪郭を持って存在しているはずなのに、そのモノは私たちの視覚という媒体を通った瞬間に全く違うものになってしまって、個人の中でしか生きない、では物質の本質はどこにあるのだろうかという、物質の周縁性と孤独性にとてつもなく惹かれます。


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