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#236「子どもたちには試行錯誤して練習できる場所が必要です。」

今日はですね、先週の放送に質問があったんで、「クラス会議の時間設定について」の話をしてみたいと思いますんで、最後までお付き合いどうぞよろしくお願いします。

「クラス会議」ってどの時間にやるの?
先週の放送について質問いただいてまして、「毎日短時間っていうのはよくわかるんですけど、どこの時間でその時間を設定するんですか?」っていう質問がありましてね。これ本当にみんなそう思うやろうなと思うんですけども…。僕もこの「クラス会議で子供が変わる」(コスモスライブラリー)の本を読んだ時にね、これはいいと確かに思ったんですけども、「この時間、一体どこで設定したらいいのかな?」と思って試行錯誤を繰り返したんです。僕自身も。

基本的にずっと提案してきてたのは「朝の会」なんですけども…。「朝の会」と「給食前」と「掃除の後」と「帰りの会」といくつかやってみたんですけども、一番いいなと思ったのが「朝の会」だったのです。例えば、「給食前」とかやったら4時間目に食い込みますよね。で、「掃除の後」って言ったら、5時間目に食い込むんですね。で、「帰りの会」だと子どもたちは早く帰りたくなるんで落ち着かないんですね。なので、「朝の会」でやると一番おすすめかなと思っています。

ボク最初のころ、30分ぐらいやってたんですね。えっと、「ありがとうみつけ」と「議題の話し合い」とゲームをやれたら終わるっていう形にしてたんで、30分ぐらい時間がかかってたんですね。ただ、クラス会議のことをこう提案していっていた時に「『朝の会』で30分できません…。そんな時間ないんで、どこでやったらいいですか?」っていう話を散々されたんで、始めてすぐぐらいに10分の「朝の会」の時間でやってみようと思って、10分の時間でやったんですよね。

そしたらどうなったかというとですね。「クラス会議」ってそんな10分や15分でできませんよっていう話をみんな言うんですけども…。10分で切るようにしてみたんですね。そしたら何が起こったかというと、輪になって「ありがとうみつけ」して、「議題の話し合い」して、「ゲーム」するってやってたんですけども、とにかく子どもたちが時間に合わせて動くようになったんですよ。

どういうことかというと、最初輪になるってところでだらだらして、「ありがとうをみつけ」だらだらして…ってやってるんですけど、10分が来たら、もうスパっと終わるようにしたんです。「10分で終わるからね」って10分で終わると「あれ?」っと、子どもたちがなるわけなんですけども、とにかくやることはこれだけやってこの時間でやるからね…っていうことをずっと言ってたら、だんだん速くなってきたんですよ。輪になるのも速くなって、「ありがとうみつけ」するも速くなって、「議題の話し合い」もスムーズになって、で楽しくゲームして終わるみたいなのが10分でね、1ヶ月もかからへんうちにできたわけですよ。

ただ、いきなり全部やるんじゃなくて、まあちょっと選びながら最初やったりとか、あのゲームを中心に最初やるクラスがあったりとか色々ですけど、とにかく時間を決めてやっていくっていうことのが一番おすすめなんですね。

「朝の会」で10分。これならできるちゃうかな…と思って、ずっと提案してたんですけども、学校って結構先生の裁量で決められへん学校もあって、例えば「『朝の会』もやることが全部決まっていてできません。」で、「その後の15分ぐらいの勉強の時間も全部やることが決まってて…」っていう学校もあるんですね。なので、なかなか設定が難しいっていう場合もあるんですけども…。

まあ、これはある学校の先生がチャレンジしてたんですけども、まあなんとか5分の時間を作って、その5分で「ありがとうをみつけ」と「議題の話し合い」と「ゲーム」を分けて、曜日ごとに分けてやる…ってやり方でチャレンジされてた先生もいました。ただ10分あればだいたいできます。もしあれやったらその曜日ごとに決めるとかしていけば多分できると思うんですけどね。

でも、あの週にね、1時間やったほうがいいんじゃないかっていうような意見もちょっと聞こえてきたんですけども、週に1回やるっていうと「どこの時間でやるのんか?」っていうことがこの問題になってくるわけですよ。学習指導要領があるのでね。例えば、学級活動の時間にやりましょうというと、学級活動の指導要領の中で決まっていることに合わないわけですよ。例えば年間35時間、全部「クラス会議」やるっていうと他にやることができないんですよね。

で、「道徳の時間でやりましょう。」っていう人もいるんいたんですけども、道徳の時間なんかで言っても学習指導要領に合わないわけですね。扱っていかないといけない「価値」があるので、それと合わないようなってくるわけですよね。なので、学校で許されて週一回できたらいいんですけど、許されない学校でやっていると必ず批判の対象になると思います。「学習指導要領に載っていないんじゃないか?」とか、「勝手なことをしたあかんのちゃうか?」っていう話になると思うんで。まあそのあたりはですね。あの僕はやっぱり短時間で何とか納めて毎日やっていくという形に持って行った方がいいんちゃうかな…っていうふうに、ちょっと意見としては思ってます。

これは何回も話させてもらってきたんですけども、滋賀県の教育センターっていうとこで「クラス会議」のことを研究させてもらった年があったんです。あの大津で大きないじめの事件があった後だったんで、まあ、それはそれはほんまにシビアな状況の中だったんですけども…。「クラス会議」が間違いなく子どもたちに力つけられる…っていうことをボクは思って、すごいいろんな方に訴えたり、勉強してあの説明の仕方を考えたりしてやったんですけども…。結局、学習指導要領に合うように考えろ!という話をされまして、教えていただいた師匠の先生にどういうふうに位置づけたらいいか…?っていうことは教えていただいたんですよね。

ただ、やっぱりその中でも「学級活動」の時間を使ってやるということはちょっと難しいので、学級活動と絡めながら毎日短時間の時間を設定していくっていうことであれば、その学習過程に位置づけられる…ということで教えていただいたので、その説明を頑張ってしているという感じですかね。

毎日短時間、この時間をこうやってやるっていう風に決めていくことですね。結構スムーズに子供たちやるし、例えば「朝の会」で学校が始まって、「おはようございます!」の朝のあいさつの後、すぐやる…って設定しているクラスなんかだと先生がちょっと遅れていったりとかしても、子どもたちが勝手に輪になって、そのいつもの「クラス会議」を始めているというシーンがよく見られるようになります。

なので、リズムに組み込んでいって、その中で時間をかけて、例えば「ありがとう」って言う練習であったり、「認め合う」練習であったり、議題の話をしながら「協力し合う」練習であったりという時間をきちっと設定していくっていうのがおすすめになるかなと思っているところです。

コメント紹介
「クラス会議」を日々実践されているかつて同僚だった先生からコメントいただいております。ちょっと紹介させていただきますね。

「だいたい毎朝8時10分から輪になり、朝の会からやっています。うちのクラスは朝たいてい欠席者を含み6人ぐらいから10人ぐらいいないので、だいたい20人ぐらいでやってます。でも、いない人のイスを準備したり、いなくても『ありがとうみつけ』をしたりしています。進んでやっている姿がいいです。本当はみんな時間に間に合って来てほしいんですけどね…。今日もいい話ありがとうございました!」

という話でしたね。ありがとうございます。えっと、これさっきも言ったんですけども、時間設定さえしていれば、子どもたちは自然にやっていくっていうことが起こり得るだろうな…と思っていて、この話もいいなと思って聞かせてもらいました。

先週、匿名の方のあのコメントにもあったんですけど、ちょっとあれからずっと考えてたんですけどね。

例えば、家の方でこういうことについて教えてもらえない子が多いとしんどくなる…っていうような話がちょっと出てたんですけども、僕、クラス会議っていうのをきちんとやっていくと、家がどんな状況であれ、「クラス会議」の場がなかったら結構難しい子も「クラス会議」で活躍したりとか、「クラス会議」でも助け合ったりとかしていく中で、かなりあのいい感じでクラスでやっていけることが多いなと思っているんですよね。

アドラーもね。やっぱりこの公立の学校っていうことをすごい大事にされてて、著書の中でもそういう記述が出てきますけども。やっぱ公立の学校で家庭環境がどうあれ、きちんと学校で力をつけていって、みんなで協力しやっていくってことを学んでいく…っていうことの場を設定していってあげることは非常に大事だろうなと思っています。

であのこの先のコメントなんですけども、ちょっと遅れてくる子がいるので、まあ多分、あの学校としては仕方ないんだろうなと思うんですけどね。時間的にはね、仕方ない時間になるんだろうなと思うんですけども。

まあ、やっぱ先生も書いてはったように、あのできれば全員でやりたいということ書いてあったんですけども、まああのまあ、遅れてくる子がいるってことは、まあちょっとしんどい家の子もいるだろうなと思うんで。まあその子らが参加できるっていうこと、時間を設定していってあげるっていうのも一つ大事かもしれないなと思うんで。朝は朝で、その時間をきちんとやって、もういない場合はいないけど、その子を大事にするようなこと…席を用意してあげたりとか、いなくても「ありがとうみつけ」したりとかっていう場を設定していってあげて、クラスの雰囲気作っていくってすごい大事かなと思うんですけども、やっぱいう練習のことを考えていくと、そのいない子が例えばいつも同じ子らがいないのであれば、いる時間に「ありがとうみつけ」だけやるってこともいいかもしれないなと思います。

ボクもね。帰りの会に「ありがとうみつけ」だけやるとかってしていた年もあったんですけども、やっぱ練習する時間をねどっかで設定していただけるのも、一つかなと思います。でも、まずね、クラス会議の短時間の時間をきちんと毎日の時間の中に設定していっておられる…ということがすごいなと思っているんで、是非続けていただいてですね。また、あのどんな感じか、また教えていただけたら嬉しいなと思っています。

日曜日だけ聞いておられる方も、平日のVoicyの方も聞いていただけたら嬉しいなと思いますので、どうぞよろしくお願いします。はいというわけで、今日はこの辺で終わりたいと思います。

思いはただ1つ…子どもたちの命を守ること。
どうか一人でも多くの方にメッセージが広がりますように…。

今日も最後まで聴いていただいて、ありがとうございました。また明日。


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