「受験者と面接官のマインドの違い」【レトリカブログ面接戦略講義】第15回
【レトリカブログ面接戦略講義】第15回
「受験者と面接官のマインドの違い」
もう,十数年間も,私が,講座やレッスン,ブログ等で,言い続けてきたことを,もう一度,この時期に,まとめておきます。
受験者のマインドと,面接官のマインドは,違います。
そのマインドの違いを理解して,面接官のマインドを満足させてあげれば,面接での合格は勝ち取れます。
違い その1.
受験者: 自分が頑張ればなんとか合格するだろう。
面接官: 多くの受験者の中から優秀な人材だけを採用したい。
違い その2.
受験者: 私は教師になりたい。
面接官: あなたは教師に向いていますか?
違い その3.
受験者: 私は子どもが大好き。
面接官: 子どもはあなたを尊敬するでしょうか?
違い その4.
受験者: 子どもに寄り添うような教師になりたい。
面接官: 具体的にどのような取り組みや指導を念頭に置いていますか?
違い その5.
受験者: 「ありがとう」や「笑顔」を大切にしたい。
面接官: その言葉は毎年何百人の受験者から聞くなあ。
違い その6.
受験者: 話下手だけど教育への想いは強い。
面接官: コミュニケーション能力がなければ,そもそも子どもと向き合えないし,授業も生徒指導もできない。
違い その7.
受験者: 話は下手でも,自分にはコミュニケーション能力があるはずだ。
面接官: 話し方だけがコミュニケーション能力の全てではないが,話し方が魅力的なのは教師の基本。これなしでは子どもはついてこない。
違いその8.
受験者: 家庭教師や個別指導塾のアルバイトで身に付けたことを教師になってから活かしたい。
面接官: 家庭教師や個別指導塾と学校教育は大きく違う。家庭教師の感覚で学校教育をやってもらっては困る。家庭教師と学校教育の相違点を分かっていないのであれば教師に向かない。
違い その9.
受験者: こんなに想いが強いのだから,もう何年も講師をしているのだから,採用してくれるかもしれない。
面接官: 採用システムだから少しでも優秀な人の方を採りたい。今年の教採で一番優れている人から順番に採りたい。
違い その10.
受験者: 子どもの教育は能力や適性が全てではないから,教採も能力や適性だけでなく,私の個性や想いで採用してもらえるはずだ。
面接官: 教員採用はあくまでも社会人の就職選考。まずは適性と能力,そして,教師にふさわしい人間性。単なる個性に給料を払って採用できない。
違い その11.
受験者: こんなに頑張った,頑張っているのだから採用されたい。
面接官: 能力、適性、人間性の豊かさの高い人から採用したい。
違い その12.
受験者: 自分は学生だから授業力などはまだないが,それは意欲と情熱でカバーする。
面接官: 意欲と情熱を具体的に,そして,人間味あふれる話し方で伝えてほしい。意欲と情熱があるというだけでなく,意欲と情熱をなんらかのカタチとして話してほしい。言葉ではなく人を雇うのだから
もう何度も読んでくださっている方もいらっしゃるはずですが,それでも,もう一度お読みいただいて,教員採用試験の面接への出発点としていただきたいと思います。
河野正夫
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