語りに魅力を!語る姿に魅力を!教採の面接での合格の秘訣です!

教員採用試験の対策講座を,過去18年間,主催してきて,感じることがあります。

教員採用試験の受験者は,正しいことを話せば,合格するだろうと思っているということです。

正しいこと,適切なこと,無難なこと,常識的なことを語れば,合格点に達するだろうと感じているようです。

確かに、筆記試験では,正しい回答が正解となり,得点することができます。

すべて回答が正しければ,満点となるでしょう。

しかし,面接では,ある面接質問に対する「正解」というものは存在しません。

自分では,真実だ,正しい,適切だ,無難だ,常識的だと感じていても,その語りは,採用側の面接官にとっては,退屈で,つまらない語りに映っているかもしれません。

教員採用試験で,不合格が続く人の,圧倒的な特徴は,語りに魅力がない,そして,語る姿に魅力がないということです。

私は,以前より,日本の教採の受験者の多くは,「受験奴隷」に、成り下がってしまうと言ってきました。

「受験奴隷」というのは,ショッキングな言葉ですが,多くの受験者の有り様を物語っています。

「受験奴隷」とは,なんとか合格したいから,相手(採用側の面接官)に、心理的にひざまずき,ひれ伏す感じで,ことさらに適切なこと,ことさらに採用側のパンフレットやホームページに書いてあるような言葉や施策に触れて,なんとかして,相手のご機嫌を取ろうと腐心する状態のことです。

もちろん,一般論としては,採用側に気に入られることが合格(採用)の決め手ですが,「受験奴隷」に成り下がった人は,どうすれば,気に入ってもらえるかを,完全に,はき違えています。

相手(採用側)のホームページやパンフレットに書かれていることを,そのまま相手に語っても,相手が感動するわけはないのですが,そうしてしまいがちです。

学習指導要領やホームページに書いてあることを,そのまま語っても,まず,面接官の感動は取れないのですが,そうしてしまいがちです。

「子供に寄り添う」とか,「あきらめない心を持つ」とか,「笑顔あふれる学級」とか,もう既に,使い古されている美辞麗句のような言葉を多用しても,好感も共感も勝ち取れるはずがないのですが,そうしてしまいがちです。

「奴隷」は,ただひれ伏して,ご主人様のご機嫌をうかがうだけです。

ただひれ伏されても,なんの魅力も能力も感じることはありません。

ましてや,好感・共感・好印象を感じることは,絶対にありません。

でも,教員採用試験の受験者の多くは,「受験奴隷」となり,無難な回答や,ありふれた美辞麗句や,学習指導要領・答申的に正しい回答だけを,受験作文として,語り続けます。

その結果,退屈で,つまらない回答となり,面接官からの評価は,低いものになります。

インフレで,ありきたりの言葉だけで,なんとか,面接をしのごうとします。

そして,無残に失敗し,不合格を繰り返します。

ライバル受験者よりも自分の方が魅力的でなければ、合格しないというスピリッツがないことがほとんどです。

自分が一生懸命語れば,なんとか合格するかもしれないと思っているのです。

ライバル受験者が自分より優れた語りをすれば,自分ではなく,ライバル受験者が合格するという考えが欠如しています。

何回も,何回も,面接演習をしても,結局は,無難な回答,ありがちな回答,ありきたりの回答,ありふれた回答,正しいだけの回答を繰り返すだけに終始します。

何度も指摘し,助言しても,同じことを繰り返します。

いわゆる「奴隷根性」は,完治させるのは,なかなか難しいものです。

でも,教採の面接で合格するためには、「受験奴隷」から解放され,自分の魅力を,ユニークで,インパクトある言葉で語り,ライバル受験者に勝つためには,語りの特訓が必要です。

「奴隷根性」を克服し,語りの魅力を向上させ,ライバル受験者に勝てる語りを構築できるような「メンタリティ」と「レトリック」を身に付けていくことが必要です。

採用側の面接官にインパクトを与えましょう!

採用側の面接官をクスッと笑わせましょう!

採用側の面接官に感動を与えましょう!

そうすれば、面接官の好感・共感・好印象を勝ち取ることができ、そして、ライバル受験者にも勝つことができます。

これが、合格のための最大の秘訣です!


河野正夫


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