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外資ITコンサルSaaS導入部隊→日系ベンチャーコーポIT.仕事や生活の中の気づきやもやもやをきっかけに、主にIT・情シス・組織・ビジネス関連で考えたことをシェアします.毎週更新継続中. ServiceNowの情報はhttps://servicenow-lab.com/で投稿中

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未完了に気づく

『世界一流エンジニアの思考法』において、著者の牛尾さんは、部屋の片づけを通して身の回りに「未完了のタスク」があふれていることに気づいたといいます。 いつも部屋をきれいに保っている方からしたら当たり前のことかもしれませんが、私には目から鱗でした。片付けの定石として「物の定位置を決める」という方法がありますが、私はほとんどのものに定位置を決めても気が付くと散らかってしまっていました。 この本を読んで、これは物を使って何らかの目的を果たすところまでを「使う」という行為と捉えてい

    • かつて「チラ裏」という言葉があった

      2チャンネルと「チラ裏」 2ちゃんねるを中心に使われていた「チラ裏」というネットスラングが存在する。ググってみると「どうでもよいくだらない投稿に対し"チラシの裏にでも書いてろ"と批判をする言葉」という説明されることが多いようだが、当時引きこもりで四六時中2ちゃんに張り付いていた私の感覚では、もう少し偏屈な次のような意味合いのスラングだった。 「2ちゃんは現実世界で何の楽しみもないどうしようもない人間が、便所の落書きのような無価値なことを書きなぐり、一時的な慰めを求める場所で

      • 進化とキャリア

        『進化のからくり』の中に魚のグッピーに関する面白い記述がありました。グッピーでは雄の派手なオレンジ色の体色が雌に好まれるため、地味な色の雄は子孫を残す上で不利になる。しかし、天敵の魚が現れると状況は逆転し、目立つオレンジ色よりも地味な体色の方が有利になるようです。 刻々と変化していく環境の中では、どのような特性が有利に働くかわからないので、一見無駄に見えるような多様性が、種としての生存率を高めます。 この原則は組織にも当てはめられ、多くの組織や企業において、複数のプロダク

        • ポジションをとることの難易度と価値が上がっている

          「上田と女が吠える夜」というTV番組でフリーアナウンサーの望月理恵さんが、炎上を恐れ多方面に配慮した結果「絶対私はこれ思うんですけど…、あっでも世の中に絶対はないので絶対というのは置いておいて、…、女性の私から…、あっでも男性でもあると思うんですけど、…、年齢50過ぎて…、あっでも50歳過ぎなくてもあると思うんですけど、…、人それぞれだと思います」というように、当たり障りのないことしか言えないことがあると語っていました。 ポジションを取ることの難易度が上がっている これを

        未完了に気づく

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          howにこだわること

          私はやり方・howに対するこだわりが強い方です。状況が許せば他人から口を出されずに自分のやりたいように物事を進めたいです。 こだわりを持たない強さ このようなこだわりとは対極的な印象を抱いたのが、『もし文豪がカップラーメンの作り方を書いたら』という本です。国や時代を問わない幅広い作家の文体や、Youtuber風や池上彰のTV番組風の伝え方でカップ焼きそばの作り方をユーモラスに説明する、文体模写図鑑のような本です。 冒頭に「何ら実用性はないし、深い洞察があるわけでもない」

          howにこだわること

          企画部門・戦略部門が必要な理由

          多くの企業や組織では、戦略企画、経理のFP&A、人事のCoE、IT企画・戦略部など、長期的な視点での戦略や企画を担う部署が設けられています。これらの部署が必要な理由を『組織デザイン』からの学びを要約しつつ考えます。 分業の種類とメリット・デメリット分業には複数の形態があります。並行分業では複数人が同じ作業を同時に行い、シフト制は並行分業関係にある作業を時系列に配列します。一方、並列型機能別分業では、エンジン・ブレーキ・タイヤなどの部品を別々に製造し、最後に統合します。直列型

          企画部門・戦略部門が必要な理由

          ドメインの管理とDNSサーバの管理を混同してました

          情シスになってドメイン関連作業をよくするのですが、ドメインの管理とDNSサーバの管理を混同していることに気づいたので、学びつつ情報を整理しました。 ドメインの管理とDNSの管理の違いドメインを管理するといったときには、ドメイン自体の管理と、DNS(ゾーン)の管理という2つの概念が存在します。 ドメインの管理 特定のドメイン名(例:xxx.com)に対して、自分(の会社)が使いますよという登録や更新を行うことです。 ドメインの管理は"お名前.com"や"さくらのドメイン

          ドメインの管理とDNSサーバの管理を混同してました

          仕事ではなく「会社」を楽しむ

          最近(少なくとも傍から見ると)楽しそうに仕事をしている同僚たちと話していて、彼らが仕事ではなく「会社」を楽しむという視点を持っていることに気が付きました。 チャットツール・社内Wikiはネタの宝庫 テクノロジー企業を中心として、SlackやNotion等のツールを活用し、社員が自由に・オープンに情報を共有することを奨励する企業が増えていると思います。このような文化は、誰が何をしているのか、どこで何が起こっているのかを透明にし、役職者のちょっと過激な投稿、PCやセキュリティ

          仕事ではなく「会社」を楽しむ

          検討における聖域

          コンサル→事業会社に転職して思うことの一つが、何かを検討する際に、メンバーが役職者の思いを忖度する傾向が強いということです。この傾向を踏まえて、検討(とその後の意思決定)において気を付けたいなと思うことを共有します。 検討における登場人物 組織における検討や意思決定において、登場人物を権限・視座の高さと詳細への理解という二つの軸で分けると、次のような4パターンが存在します。 比較的小さな規模の組織であればスーパーマン(右上)が存在するかもしれませんが、一定以上に大きくな

          検討における聖域

          テスラに学ぶ自分の仕事の結果が自分にフィードバックされる組織設計

          イーロンマスク氏の伝記『イーロン・マスク 上』に書かれていたテスラの工場のレイアウトに関する記載が組織の設計において参考になりそうだったので、共有します。 テスラではデザイナー、技術者、組み立て作業者は一緒に仕事をするこの本によれば、マスク氏は設計から製造まで、工程を超えて関わる人達を一か所にまとめるべきと考えているようです。 このような「自分の仕事の結果が自分にフィードバックされる仕組み」は、問題を迅速に発見し、それを素早く解決策するインセンティブを作る優れた組織設計だ

          テスラに学ぶ自分の仕事の結果が自分にフィードバックされる組織設計

          おせっかいは慎重に

          同僚の話が聞こえつい口を出したくなったことは無いでしょうか?もしくは、なんにでも首を突っ込みたがる同僚が職場にいませんか?職場でのおせっかいな援助に関する研究について知ったので共有します。 同僚をおせっかいで助けることには慎重になるべき『You Shouldn’t Volunteer to Help Your Coworkers』で紹介されているJohnsonらの研究(The benefits of receiving gratitude for helpers: A da

          おせっかいは慎重に

          「やらなきゃ」ほど不健康な感情はあまりない

          最近ばたばたしており、ずっと「あれやらなきゃ、これもやらなきゃ」と考えていたのですが、すごく不健康でした。 人生の嘘 「やらなきゃ(、でもやりたくない orできない)」に対する鮮やかな指摘の一つが、アドラー心理学の「人生の嘘」です。 アドラー心理学では、「やりたいけどできない」ことなどなく、それは単に「やりたくないからやらない」か「やりたいからやる」のどちらかだといいます。 認知的不協和 自分の本音と実際の行動が矛盾しているなど、自分の中で一致しない複数の意見を同時

          「やらなきゃ」ほど不健康な感情はあまりない

          業務データやコミュニケーションチャネルを分割することについて

          企業内で業務データを管理し足りコミュニケーションを行う際、適切な単位でシートやチャネルを分割することは不可欠です。この「分割すること」について内部で話したことを共有します。 分割の必要性 理想を言えば、全業務データを一つのシートで管理し、全てのコミュニケーションを一つのチャンネルで行うことができれば、極めてシンプルな運用が可能になります。従業員リスト、顧客データベース、取引先リスト、資産管理台帳などが全て一箇所に集約されている状態は、一見すると混沌としているものの、ある意

          業務データやコミュニケーションチャネルを分割することについて

          使う言葉によって概念が制約を受けることに注意する

          新しい概念を認識するためには、新しい言葉が必要です。一方で、ある概念に対して不適切・不十分な言葉を割り当ててしまうと、その言葉自体が対象の概念が持つ広がりを狭めてしまったり、相手をミスリードしてしまうことがあります。最近そんな事例に立て続けに出会ったので共有します。 カオスマップマーケティングの世界で生まれ、ある業界に属する企業やサービスをカテゴリごとに分類してまとめた、いわゆる「業界地図」を表す、カオスマップという言葉があります。(参考:カオスマップ とは 意味/解説/説

          使う言葉によって概念が制約を受けることに注意する

          より良い仕事をするためのシンプルな法則、ボーイスカウトルール

          プログラミングの世界で知られている行動規範の一つに「ボーイスカウトルール」というものがあります。この記事では、このルールを仕事一般に適用できるテクニックとして紹介したいと思います。 プログラミングにおけるボーイスカウトルール 『プリンシプル オブ プログラミング』では、このルールをプログラミングに当てはめて解説しています。プログラミングコードは、システムに対する機能の追加や修正に伴い複数の人の手によって変更されていきます。その過程でコードが複雑化したり読みづらくなり、バグ

          より良い仕事をするためのシンプルな法則、ボーイスカウトルール

          TVドラマ「不適切にもほどがある!」が問う、本当の働き方改革

          1月から始まったTVドラマ『不適切にもほどがある!』にハマっています。"昭和のオヤジ"が令和にタイムスリップし、今の時代にはそぐわない不適切ながらも愛のある言葉や行動で、規制やコンプラで縛られた令和の職場をかき乱したり疑問を投げかけるという作品です。 第2話「一人で抱えちゃダメですか?」では「働き方改革」がテーマでした。テレビ局に勤務する産休明けの渚は、会社併設の託児所からは頻繁に呼び出され、シフト制でコロコロ変わる後輩に何度も同じことを教えつつ、本当にやりたい企画書書作り

          TVドラマ「不適切にもほどがある!」が問う、本当の働き方改革