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背筋群の解剖:脊柱横突棘筋群(起立筋中層繊維)

脊柱横突棘筋群は、脊柱起立筋群の中層繊維であり
★回旋筋
★多裂筋
★半棘筋
で構成されています。

固有背筋群の内側の繊維にも分類されています。


【回旋筋】
■起始部・停止部
・短回旋筋:胸椎の横突起と1つ上の胸椎の棘突起を結ぶ
・長回旋筋:胸椎の横突起と2つ上の胸椎の棘突起を結ぶ

■作用
・両側が収縮すると胸椎を伸展させる
・片側が収縮すると胸椎を反対側に回旋させる
 (右側が収縮すると左回旋する)

■神経支配
脊髄神経の後枝

MA回旋筋_s

【多裂筋】
■起始部・停止部
椎骨の横突起に起始部を持ち、2個~4個の上の椎骨の棘突起に停止する
※腰椎4番~仙骨部の繊維が一番発達している

■作用
両側が収縮すると脊柱を伸展させる
片側が収縮すると脊柱を同側に側屈させ、反対側に回旋させる

■神経支配
脊髄神経の後枝

MA多裂筋 42220057_xl

【半棘筋】
■起始部
・頭半棘筋:C3~T6の横突起
・頸半棘筋:T1~T6の横突起
・胸半棘筋:T6~T12の横突起

■停止部
・頭半棘筋:後頭骨の上項線と下項線の間
・頸半棘筋:C2~C7の棘突起
・胸半棘筋:C6~T4の棘突起

■作用
両側が収縮すると頭部と頸椎と胸椎を伸展させる
片側が収縮すると同側に側屈させ、反対側に回旋させる

■神経支配
脊髄神経の後枝

MA胸半棘筋43308155_xxl

■ワンポイント解説
脊柱横突棘筋群としてワンセットでまとめられる回旋筋・多裂筋・半棘筋たちですが、脊柱起立筋の中層繊維として、脊柱の安定化に強く関与しています。

深層繊維である棘間筋や横突間筋と同様に、各種センサーが豊富についており、動作時の脊柱のズレを感知しながら、脊柱の関節中心軸の制御をしてくれています。

これらの脊柱近くのインナーマッスルは、機能低下すると
---------------
✕ 萎縮
✕ 空洞化
✕ 脂肪層の入り込み
✕ 筋節の変形
---------------
などを起こしてしまい、筋が固くなり、またセンサー機能がうまく働かなくなったりします。

回復には、関節を傷めない正しい関節運動のラインで、筋の短縮・伸張をしっかりと引き出すことが大事になります。

rfcaセミナーで「ライン×可動域」のトレーニングをお伝えしていますが、こうした筋機能の低下を改善するのが一つの目的となっています。


【re・Frame Conditioning Academy】
https://rfca-rrr.com/


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