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ヒノキの葉精油の作り方

材料の入手方法は主に2つです。

1つは、間伐や枝打ちが行われてない森に入り整備をした時に出る枝葉を使用。もちろん、山主への許可と役場への許可をとってからです。

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もう一つは、別の業者さんが整備した時の林地残材をもらう。

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そして、その枝葉を手作業で処理していきます。時間がかかりますが、処理中もとても良い香りがします。そして処理をしながら話に花が咲く感じとかも良いです。

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これを加工したペール缶に詰めまくります。大体5キロくらい入る感じです。

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竈門の釜に水を目一杯入れて薪と炭で焚きます。その蒸気を川から引っ張ってきている水で冷やすと蒸留水と精油に分離します。ピペットで精油だけを採取して瓶つめをします。水蒸気蒸留という方法になります。

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一般的には電気をかけて蒸気を発生させて水道水で冷却して採取しますが、僕たちは木のエネルギーで精油を採取しています。熱量が安定しないので人がついてないといけないのですが、なるべく環境負荷を減らしたいとの想いからそのようにしています。時間的には大体5時間くらいかけて90ml採取する事ができます。なので人件費が結構かかります。伐採や材料集め→枝から葉っぱだけにする→5時間かけて精油で90ml。しかも葉は劣化していくので、伐採・採取してから早めに精油作業にかかった方が良いです。

ヒノキの精油で「木部」と「葉部」で分かれていて、葉部の方が値段が高いんです。多分伐採してから採取するまで早くしないと劣化してしまうからだと思います。

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僕たちの生活圏にヒノキが沢山あります。間伐した木や枝打ちの時に出る葉を、ヒノキの恵を大切に採取させてもらっています。大きな会社のように作業効率を求めてできません。精油の装置も大きくないし自動じゃありません。だから人件費が余計にかかってしまっているかもしれないんですが、自分たちの手でヒノキの一部を、森の恵みを頂いている感覚はとても強いです。そこは大事にしたいなと思っています。だから大量生産できないんです、というかむしろやりたくない。ヒノキへのありがたみが薄れてしまいそうだから。


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