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#007 EulerBeats

ЯÉVOLTE調べ

今回は、世界No.3, 4の音楽NFT「EulerBeats(オイラービーツ)」の人気の理由を深掘ってみたいと思います。

1. 運営

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(1) Treum

EulerBeatsの特徴は、ローンチ日の早さです。2021年2月にリリースされており、他の音楽NFTコレクションと比較して、1年早いタイミングで参入しています。

この先見性を持っていたのがTyler Mulvihillというデロイト出身のコンサルタントで、2016年にTreumを創業しました。デジタル領域のサプライチェーンに係るサービスを展開した後に、ブロックチェーン領域に参入しています。

EulerBeatsリリース後の反響が大きく、ConsenSysというブロックチェーン企業に同年10月に買収されています。ConsenSysは調達額1,000億円超の、ブロックチェーン業界・大注目の企業です。

2. コンテンツ

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EulerBeatsのEulerとは「オイラーの定数」を指します。オイラーのφ関数に基づいて、アルゴリズムで生成されたアート(レコード)と音楽の作品になります。

アートも音楽もφ関数を入力値として自動生成されており、作品はオンチェーンにて保管されているため、Ethereumブロックチェーン上に残り続け、IPFSのような分散型ストレージに依存しないコンテンツになっています。

27個のオリジナルのNFTが用意されており、楽曲が自動生成され、且つNFTで販売された点において、EulerBeatsは多くの注目を集めました。

3. ユーティリティ

(1) オリジナル保有者の報酬分配

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EulerBeatsは、ユーティリティの面でも非常に画期的でした。

音楽の原盤権の考え方を踏襲し、27個のNFTには「オリジナル」版が存在します。このオリジナルを購入したホルダーは「オリジナル保有者」になれます。

オリジナルが購入されると、次に同じ作品のコピーが購入可能になります。このコピー版の価格は、指数関数で予め設定されており、コピー版の購入金額の2%が運営、8%がオリジナル保有者、90%がPoolされる仕組みになってます。

(2) コピー保有者の報酬分配

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これでは、オリジナル保有者のみが潤う仕組みではないか、という印象を持たれたかと思いますが、コピー保有者も収益化が可能です。

コピーの販売価格と合わせて、Burn(焼却)価格が設定されています。コピーが売れるほど、販売価格もBurn価格も指数関数的に高くなります。

コピー保有者は、その時点のBurn価格にて、保有するNFTをBurn(償却)し、Burn価格を取得することができます。

NFTがBurnされると、そのNFTは消滅し、販売価格とBurn価格はその一つ前の水準に戻ります。コピー保有者は、どの時点で利確をするかが難しく、他のコピー保有者とのチキンレースになる仕組みです。

(3)ステーキングの開始

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但し、後期に購入するコピー保有者が転売にて利益を得る期待値は少なく、新たにコピーが購入されないという状態に落ち着きました。

コピーのEulerBeatsの販売価格は指数関数的に高くなり、且つNFTブームが落ち着いたため、現実的に今後も購入者が増えるとは考えづらい状況になったためです。

そこで、EulerBeats運営は、新たにステーキングを発表しました。EnigmaとGenesisの同じ#(ナンバー)をペアで保有しているホルダーのみ、ステーキングが可能です。

EulerBeatsがステーキングされると、そのNFTは転売できない状態になります。そして、ステーキングをするために、EulerBeatsの同じ#を揃えようと、二次流通が活性化します。このロイヤリティをステーキングしているホルダーに100%還元する仕組みです。

但し、ステーキングの最大数は186個であり、これらが完了した時点で二次流通の取引も落ち着くことが想定されるため、その後に追加の収益が還元されるとは考えづらく、一時的な施策になると予想されます。

4. Euler Beatsのまとめ

ここまでEulerBeatsの運営、コンテンツ、ユーティリティについて見てきましたが、早期の参入タイミングと、購入者への収益還元付きの、オイラーの定数を活用した自動生成のNFTという斬新さが、人気の理由と言えるでしょう。

但し、NFTバブルが弾けて流動性が重要視されている昨今のマーケットでは、活発に取引されるインセンティブとなるユーティリティが少ないコレクションになっています。

今後、ConsenSysがどのようなアイデアで、新たなコレクションを投下してくるかが非常に楽しみです。

次回の記事では、音楽NFT5位のKINGSHIPを深掘りたいと思います。今後の記事の更新を情報を取得するために、

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