見出し画像

自己紹介

 はじめに「おかしいな」と感じたのは、1月の終わりくらいのことだ。私はある観光地の売店で販売員をしている。多くの観光業がそうであるように、中国が大型連休に入る春節は書き入れ時だ。それなのに、アジア系の客があまりにも来ない。そしてやっと来た人々もどこか慌ただしいのである。恐ろしく細かいコインを出して「明日には帰国だから」などと言う。去年まではそんなことなかった。ニュースを見ると、武漢の方で感染症が広がっているとのこと。やっぱり警戒中なのかな。今年の春節は諦めかな…。その時はまさかこんなことになるなんて、思ってもみなかった。

 その後は、だいたい他の観光業と同じだ。2月半ばくらいから客足が遠のき始め、3月に入ると、アジア系はおろか欧州、アメリカからの観光客もいなくなり、店は次第に閑散としてきた。掃除や棚卸しなどをして時間を潰したが、限界がある。同僚との会話は新型コロナウイルス関連一色となり、そこで語られる恐ろしい陰謀説は気の小さい私を震え上がらせた。もしこのまま日本が感染症に飲み込まれたら、私たちはどうなってしまうのか。業界的にも個人的にもろくな未来が待っていないのではと暗澹たる気分になっているところに、東京オリンピックの延期が追い討ちをかけた。

 そんなこんなで私は今、在宅勤務になっている。とはいえ基本接客業なので、自宅でする作業はさほど多くない。在宅を言い渡された当日や翌日は飼い猫に延々と愚痴をこぼして過ごしたのだが、すっかり呆れられてしまったし、流石にもう少し建設的なことをした方がいいのではと思い直し、この新型コロナウイルス感染症について色々調べてみることにした。すっかり前置きが長くなってしまったが、要するにこのnoteは、今回のコロナ禍に関する、私なりの備忘録である。医療関係者ではないので、科学的なことなどは話せないし、多分役に立つ情報は少ない。ただ、この世界的な騒動の中で、小さな私が感じたこと、知ったことをアウトプットしてみようかな、という超個人的な記事だ。もちろん公開する以上は責任が生じるし、配慮も必要だと思う。なので、もし記事を読まれた方が「ここは事実誤認では」とか「間違いがある」と思ったら、ご教示いただけると幸いです。

 いつまで書けるか、どこまで書けるかは今の段階ではさっぱり分からないけれど、今後ともよろしくお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集