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産業復興の課題は、ソフト。

 先週金曜日は、宇和島同様に西日本豪雨で大きな被害をうけた大洲市産業経済部長の武田さんがRCFにお見えになりました。産業やコミュニティの復興のこれからについて意見交換しました。
 現在、被災事業者支援のコアはグループ補助金となっています。事業者が1/4の負担のみで、被災した施設や設備の復旧が進められるものです。東日本大震災から制度化され、熊本地震でも使われ、西日本豪雨でも幅広く活用されています。
 ただし課題もあります。あくまで、この補助金は被災前の現状復旧までしか使えませんから、その後に必要なソフト支援に活用できないのです。
 一方、東北の復興状況をみると、震災前よりも売上を回復させた理由の多くは、新商品開発か新規顧客の獲得となっています。つまり、新しいソフト的な取組ができている事業者が"復興"を成し遂げているわけです。

グループ補助金交付先アンケート調査(東北経済産業局平成30年10月10日)。p4を御覧ください
http://www.tohoku.meti.go.jp/s_cyusyo/topics/pdf/181010group_1.pdf

 現在、被災自治体の産業担当者は補助金の交付に手が取られています(書類が膨大に必要なのです)。しかし、施設復旧した先のソフト的な取組に先読みして今から手が打てるかが重要です。アドバイザーとなった宇和島市でもそうした助言ができればと考えています。

※参考 
岩手日報特集からみる、産業復興の3つの課題(藤沢烈BLOG、2014年8月13日)
http://retz.seesaa.net/article/403649727.html


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