【リーンウィズで速くなる!?】特別編 一輪車トレのススメ
「バイクを思い通りに操る」というのは、簡単なことのようで実は非常に難しいものです。
ハイスピードで走るマシンをコントロールするのももちろん難しいのですが、二輪という特性上、止まりそうなほどのゆっくりした速度で走らせるということがこれまた困難です。
例えば初めて補助輪なしの自転車に乗った時の事を思い出してみてください。最初は怖くて勢いをつけてペダルを踏み出すことができないので、車体がフラフラして安定しません。
バイクもまったく同じで推進力があって初めて安定するものなので、勢いを利用することができない低速域では真っ直ぐ走らせることすら難しいのです。
かく言う自分も、一本橋の通過タイムが練習しても練習してもなかなか伸びず、悩んでいたところだったのですが、、
二輪に乗るならまず一輪から
そんな時に、先輩からこんなアドバイスをもらいました。
『二輪に乗るならまず一輪から乗ってみな』
「もう一本橋はあきらめようか、、」と投げやりな気持ちになっていた僕は「これで光が見える。」という予感がしました。
そしてその夜、早速一輪車を注文したのです。
一輪車に人生初挑戦
50歳を目前にしての一輪車への初チャレンジは簡単ではありませんでした。まずは必死に一輪車と格闘するオジサンの姿をご覧ください↓
これは購入から5日目ぐらい。ようやく壁に手をつきながら行ったり来たりできるようになったところです。
最初は、跨がって真っ直ぐ立つ(もちろんフェンスなどを必死で掴みながら)だけでも大変でした。乗ってみると結構高さもあるし、車輪が急に前に行くか後ろに行くか分からないということに対して物凄い恐怖感がありました。
ですがしばらく跨がっていると徐々に落ち着いてきて、ペダルを半回転ずつ回す練習に移ることができました。
やってみて初めて分かったことですが、ものすごく全身の筋力を使います。真冬なのに30分ほどで汗だくになり休憩したくなります。
ライディングへの効能
このレベルでも一輪車トレーニングがライディングに役立つと思える発見がたくさんありました。
まずダイレクトに体幹が鍛えられる。そして乗れるようになろうとする過程で姿勢が大切だと気づき姿勢が良くなる。上半身の前後方向のバランスが繊細にコントロールできるようになる。
またタイヤが一輪しか無いが故に学べることもあります。
タイヤを前に転がすためにタイヤ接地面の中の一番前方にある接地点(これから地面に着こうとする点)を細く感じ取れるようになったこと。
またこれまでバイクはキャンバースラスト(タイヤが傾く事によって曲がろうとする力)を使って曲がっているものと思っていたのが、スリップアングル(車の場合で考えると分かりやすいのですが、ハンドルを切って進行方向とタイヤの向きにズレが生じた時に発生する曲がろうとする力)も大きな役割を担っていると感じられたこと。
これは先ほどの動画で言うと、端まで行って向きを変える時に少しタイヤを前後させながら方向転換している時に見つけたことですが、タイヤの向きと実際に変わる進行方向にはズレがあるということを体感し、スリップアングルの仕組みを体で理解することができたのです。
これに関連して『タイヤというのは常に滑っているものなのだ』ということもよく分かりました。
最後に、一輪車には当然ハンドルはありませんが、バイクはハンドルがあるので、やはり知らず知らずのうちに腕に頼ってしまっている部分があるということにも気づきました。
セルフステアを阻害しないために『腕はフリーに』というのはライディングの鉄則ですが、まだまだ改善の余地があると思いました。
一輪車トレのススメ
一輪車トレーニングは、寒くてもできる(30分で汗だく)、省スペースで練習できるのでいつどこでもできるという点で、バイクに乗れない冬場のトレーニングにはもってこいです。
ただし大人になると転倒した時のダメージも大きいので、軍手、ヒザと脛を守るプロテクター(ペダルで脛を打つと一気に心が折れます)は必須アイテムです。そして念のためヘルメット替わりに帽子も被って練習してください。
一輪車トレーニングは、ライディングテクニックの向上に必ず役立つものだと思います。
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