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30年前に書いた決意表明文が出てきた

実家のタンスの引き出しから、30年前、親父に宛てて書いた決意表明文が出てきました。

ロードレースを始めるに当たり、どんな想いでやろうとしているのかを伝えたかったようです。

さっき親父と話していると『ロードレースと聞いて最初はオートレースのことやと思った。競輪みたいなやつやるんかと』と言って笑っていました。

誤字等ありますが原文のまま掲載します。

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GINGA RACING 創設にあたって

今や社会では、自動車というものが無くてはならない物になってしまいました。時代は「一家に一台」から、すでに「1人に1台」の時代へ移り変わっています。暮らしは確かに便利になりました。しかし、それにも増して交通事故や死亡者は増加する一方です。事実、昨年は交通事故で死亡した方の数は一万人を越え、まさに「交通戦争」の様相を見せています。しかし、違法駐車や暴走などは減ることがなく、自分の身勝手な考えによって起こる事故も後を断ちません。国の政策も取り締まることはしても、絶対的な駐車場の不足には対処がなく、学校の教育にさえ交通安全の為の時間は有りません。もう押さえつける事は時代に噛み合わなくなったのです。

 そんな中で、僕らは、オートバイという物の魅力にひかれ、レース活動を始める事にしました。それは、このようにトラックも乗用車もバイクもいっしょくたいで走っている公道というのは危険にあふれているからです。サーキットは閉鎖されている中で、一方通行に走っていますし、装備させきっちり身につけていれば、公道より、はるかに安全です。もちろんサーキットには信号も標識もありません。合図は多少ありますが、危険を知らせる最低限のものです。しかし、それでも事故は思いのほか多くはありません。それは、レースをやっている者が、同じ目的をもって走っているからです。ライダーはお互い競い合ってはいますが、必要のない所で、邪魔や嫌がらせをすることはありません。サーキットには思いやりや譲り合いが自然に生まれています。

理屈は、抜きにして僕らはオートバイという物が好きです。かけがえのない友をバイクによって失なった今でも、その情熱は止むことがありません。僕は全ての人にオートバイの持つ良さを知ってもらいたいと思います。そして、その危険についても。オートバイに乗る若者は全て暴走族なのではなく、その暴走族にさえも、オートバイを安全に走らせる方法を、また、全ての人に安全のための交通教育を、そして思いやりの心を、一日も早く持ってもらうことができるように、僕達ぎんがRacingのチーム員全員が願っています。
今、歩き出したばかりの小さなチーム。でも、いつの日か世界の頂点を争うであろう、若者達を抱えて、今、大きな一歩を踏み出します。

 ぎんがレーシング代表 奥本 誠様へ
     ライダー 奥本雅史・神達也

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