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これからPogostuckを始める方の為の基礎知識

(2023年2月更新 細かいところを加筆・修正)


まず初めに、Pogostuck: Rage With Your Friends」(以下ポゴ)は決して万人にお勧めできる代物ではなく、人によって大きく評価が分かれるゲームであるのは間違いない。多くの方は数時間ほどプレイした後にアンインストールすることになるだろう。それもそのはず、凄まじい難易度を誇るこの作品はクリアしようと意気込み遊んだほとんどのプレイヤーの心をへし折り、クリアまで辿り着くことなく終わらせるからである。

その一方でハマる人はとことんハマり続け、クリアしてからも毎日起動し、数百時間、中には1000時間以上プレイしてしまうほどポゴの世界にのめり込んでしまう人も一定数存在する。この作品は対人ゲームやローグライクのようなランダム性は無いし、大作RPGのように広大なマップや豊富なやり込み要素がある訳でも無いにも関わらず、である。

多くの人がクリアを諦める一方、熱狂的なプレイヤーも存在するポゴとはどういうゲームなのか?未プレイの方やこれからプレイしようと考えているチャレンジャーな方に向けて、この作品の魅力や機能等を余すところ無く解説していく。
なお個別の攻略法や上級者向けのテクニック等についてはこの記事では一切言及していない。またゲーム画面のスクショも序盤の部分のみに限定したので、これから初見で楽しみたいという方にも配慮をした。

Pogostuck: Rage With Your Friendsとは?

このゲームは2019年3月1日にPCゲームプラットフォームSteamでリリースされた、サイドビュー形式の2Dゲーム。ハゲの原始人を操作してホッピングのような道具、「ポゴスティック」に乗ってぴょんぴょん跳ねながらひたすらゴールを目指して上へと登り続けるのが目的となっている。タイトルは「Pogostick」と「stuck(行き詰まる、立ち往生する)」を掛け合わせた造語となっている。

作者が「Getting Over It with Bennett Foddy」(以下、「壷」)から影響を受けたと公言しており、ゲーム性については「壷」と同様のものとなっている。習得に時間のかかる操作、セーブポイントが存在せず落下した際は登り直さなくてはならない仕様、落下すると大きな距離を戻される悪意のあるステージ構造、常時オートセーブ機能など。

定価は720円。セール時だとワンコインで買えたりもするので値段に関してはかなりリーズナブルな部類に入るだろう。それでいてクオリティや作り込みも凄まじく、マゾゲープレイヤーからの評価の高い「壷」「Jump King」「ポゴ」の3作品を合わせて3大登山ゲーと呼ぶ人も多い。

サブタイトルにRage With Your Friendsとある通り、このゲームの最大の特徴はオンラインプレイに対応している点であろう。ゲームを開始すると野良でプレイしている他の人と同じサーバーに入れられ、一つの部屋に最大16人まで入ることが出来る。それぞれのプレイヤー同士がぶつかったり干渉することは無い。詳しくは後述するが、フレンドのいる部屋に合流したり一人でプレイすることも可能。

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起動したらまずやるべきこと

このゲームは日本語に対応しているが、初回起動時は英語がデフォルトとなっているため、まずは言語を日本語に変更するといいだろう。

ポゴを起動したらこんな感じの画面になっているはずなので、「Options」→「Miscellaneous」→「Language」の所から日本語に変更出来る。間違えて訳の分からない言語に変えてしまっても国旗のマークを頼りに選択をすれば言語変更オプションに辿り着けるはず。
他にも設定項目は多数存在するが、ゲーム中でもいつでもオプションは弄れるのでとりあえず最初の画面に戻って一番上の「Map 1: Rage With Your Friends」を選択して早速ゲームを開始しよう。

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「ポゴの時間だ~~~~~~~~!!!!!」

何故かやたら威勢のいい日本語が流れる。ちなみにどの言語に変更してもこの日本語の音声が流れる。海外製のゲームであるにも関わらず(作者のSuperkuはドイツの方)日本語が流れる点はポゴ七不思議の一つとして数えられているとかいないとか。

暗転が明けるとすぐに操作可能となる。まずはこのゲームの挙動と操作を覚えよう。



挙動と操作について

この操作キャラは常にポゴスティックに乗った状態であり、スティックの先で着地すると跳ねるのを繰り返す。ボタンに一切触れずとも一生跳ね続けるため、常に気が休まらないし挙動の制御を難しくしている一因でもある。
スティックの先以外で着地してしまうと「アウッ」という声を上げてバランスを崩してしまう。スティックの先であっても着地面に対して十分な角度を確保出来ないと同様にバランスを崩す。足場の険しい場所での「アウッ」は大抵ろくでもない目に遭う為、上手くスティックを制御して跳ね続けることが要求される。
そして着地、と書いたがこの対象は地面だけではなく天井も含む。意図せずスティックの先を壁に着けてしまい、勢い良く手前に吹っ飛んで努力が水の泡・・・というのはこのゲームでよくある光景なので気を付けなくてはならないポイントだ。

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操作についてだが、このゲームでは基本的な操作は三つのボタンのみしか使わない。体を左に傾けるボタン右に傾けるボタンジャンプボタンだ。デフォルトではそれぞれADスペースに割り当てられている。
ジャンプボタンは押している間、着地時の跳躍力を上げる効果がある。そしてジャンプして空中にいる間は左右で自由に体の角度を傾けることが出来る。基本的な動きはスティックの先で着地し、左右で角度を調整し、ジャンプしたらまた次の着地に備えて角度を調整し・・・の繰り返しである。

しかし、少し進むとそれだけではどうしても超えられない背の高い障害物が姿を現す。このゲームには必ず覚えなくてはならない基本動作、「ブーストジャンプ」がある。ジャンプしてから空中で1回転(厳密には285度)するとスティックの先に火花のようなエフェクトが出る。このエフェクトが出ている状態でコケずにしっかり着地し、かつジャンプボタンを押していると跳躍力が大きく向上し、普通のジャンプよりもより高く、より遠くへと跳ぶことが可能となる。

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また高い場所から降りた場合、位置エネルギーが保存されているのか、その高さに応じて着地時のジャンプ力も向上する。高所から誤って落下してしまった場合でも上手くブーストジャンプを決めれば元の場所に戻れることも多々あるので、諦めずにリカバリー出来ないか挑戦するのも大事だ。

ここまで述べた操作とテクニックのみでクリア自体は可能であるが、便利な操作として矢印キーを押すとその方向にカメラを動かし、先の風景を確認することが出来るというものが挙げられる。初見の場所ではかなり役に立つので覚えておくといいだろう。

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もう一つ、攻略には一切役に立たないがEキーを押しっぱなしにすると4種類のエモートが表示され、そのままWASDキーで選択するとポゴちゃんが表情豊かにリアクションを取ってくれる。すれ違った人と挨拶を交わすのも良いだろうし、進行度を戻してしまった時に怒りを露にするのも良いだろう。
ただしEキーを押してエモートを選択する時は左右で体の角度を調整することが出来ないので要注意。ぴょんぴょん飛び跳ねながらエモートを飛ばしてくる人は大概何周もクリアしているような上級者なので、足場の悪い場所で無理にエモートを返して落下してしまわないよう気を付けよう。

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普通にプレイする上では三つのボタンしか使わない上、操作キャラはボタンを押した通りに素直に動いてくれるため、このゲームは操作性に難があるから難易度が高い、という訳では無い(最初こそ挙動に慣れるまでに苦労するだろうが)。数時間かけて難所を乗り越えてもちょっとしたミスで容赦無く元の場所へと突き落とす、悪意の塊のようなマップの構造がこのゲームを難攻不落のものにしている。

キーボード操作に抵抗があるという方であればゲームパッドや手持ちのコントローラーを使用するのもいいだろう。スティックの反応する感度等のオプションを変更することも可能だ。



ライブランキングについて

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ライブランキングは画面左上に表示されるプレイヤーの一覧。この画像では私(レツ)の部分が紫色で表示されているが、通常は自分のライブランキングは黄色で表示される。
一番左の数字は同じ部屋にいる人の中での順位。とはいえクリアにとても時間のかかるゲームなので何番手なのかを気にする必要は一切無い。
その次の「I」「~」は後述の別ルールでプレイしている場合にのみ表示されるものであり、通常プレイの場合は何も表示されない。
上のプレイヤーにのみ表示されている「:」はこのプレイヤーが自分とフレンドであることを示している。
その次にあるのが名前で、アットマークの後に表示されているのが現在地点最高到達地点をゴール地点を100%とした割合で表したものである。自分以外のプレイヤーは現在地点のみが表示される。ただしここに表示される最高到達地点は一時的なもので、ゲームを終了したりタイトル画面に戻ったりする度にリセットされる。本当の最高到達地点はリーダーボードから確認が可能。
上のプレイヤーは名前より左側の部分が紫色になっているが、これはポゴマスター(以下ポゴマス)というこのゲームをとことんやり込んだ変態の証である。紫の奴はヤバいというのだけ覚えておこう。



ポーズメニューについて

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ゲーム中にEscキーを押すといつでもポーズメニューを開くことが出来る。この間は操作キャラは一切動かない為、休憩を取ることも出来るし、常時オートセーブされるのでどこで終了しても同じ場所からの再開となる。

是非覚えて欲しい便利機能として、F2キーを押すとポーズ中かどうかに関わず、ポーズメニューや左上のライブランキング、経験値バーなどのHUDを全て非表示にすることが出来る。ポーズしてゆっくりスクショを撮りたい時や、他のプレイヤーの動きを観察したい時などには特に役に立つだろう。
逆に、Escキーを押してもポーズメニューが現れずに困っているという方は誤ってHUD非表示にしていると思われるのでF2キーを押そう。

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ポーズでポゴちゃんを固定し、HUDを非表示にするとこんなスクショを撮れたりする(この場合はフレンドの協力も必要だが)。

ポゴは機能面の作り込みがとても充実しており、ポーズメニューに限っても用意された機能が非常に多く存在する。全てについて触れるキリが無いので、私の設定を例に見せつつぱっと見では分かりにくいものと特に重要なものに絞ってかいつまんで説明する。

・オプション

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種々の設定を自分好みに変更することが出来る。間違ってもクリアするまでリセット機能をオンにしてはならない。下の「グリーンスプリットを保存」「すべてのスプリットを保存」はタイムアタックプレイヤー向けの機能。

「ビデオ」はグラフィック関連の設定。

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ポゴを遊ぶのに必要な要求スペックはかなり低く、この画像で晒されている750Tiとかいう古生代の遺物みたいなグラボでも何の問題も無くプレイ出来ている。もし画面がカクついたり止まったりするのが頻発するようであればここの設定を下げるといいだろう。「FXAA」はドット間のギザギザを減らす処理(アンチエイリアス)のこと。

「オーディオ」は音声関連の設定。

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「たまに流れる音楽」は高所から落下した時など、大きく進行度を戻してしまった時に流れる煽りBGMのことを指している。本気で腹が立つという方はオフにしてもいいだろうが、かなり種類も多く、ボーカル付きのオリジナルソングなんかもあるので是非一度は聞いてみて欲しい。
「スケートの音楽」は後述のスケートモードで音楽を流すかどうかの設定。
「他プレイヤーの効果音」「他プレイヤーの効果音の調整」では他プレイヤーのジャンプ時の効果音を調整することが出来る。スキンによっては結構やかましいものもあるので、ある程度下げるかオフにすると快適になるかもしれない。

「コントロール」は操作関連の設定。

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キーボードを使う場合は上二つのみが設定項目となっており、それより下はゲームパッドを使う際の設定となる。「キーコンフィグ」で使用するキーの変更、現在割り当てられているキーの確認が出来る。左右とジャンプ、人によるがエモートは頻繁に使うキーなので変更する場合は早い段階でやっておきたい。
ゲームパッドを挿していればそちらも同様にボタンの設定が出来るはず。
「デッドゾーン」「感度」「指数」はアナログスティックが反応する閾値とかを変更出来る、らしい(よく分かってない)。

「その他」はゲームプレイ中の多岐に渡る項目について変更が出来る。

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「テーマ」「天気の変化」はデフォルトだと時間経過で晴れたり雨が降ったりする。常時昼か常時夜にしている人が多い。
「プレイヤー名の表示」は画面左上に表示される一覧ではなく、同じ画面内にいる他のプレイヤーの上に表示される名前のこと。F2でHUDを非表示にしてもこの名前だけは表示されるので、これも非表示にしたいしたい場合はここから設定を変更する必要がある。
「オンラインのフレンドのアバターを表示」はフレンドがゲームを終了した地点にポゴちゃんが表示されるかどうかの設定。別のサーバーでフレンドがオンラインでプレイしていると定期的に移動する怪奇現象が起きる。
「近くのプレイヤーをグレーアウト」は間近にいる他のプレイヤーが暗く表示され、視覚的に見やすくなる機能。しかしフレンドとスクショを撮る時はオフにした方が綺麗に映るので覚えておきたい。
「タイムアタックのスプリットを表示」は画面右上に表示される、ゲーム内で設定されている区間ごとのタイムを記録してくれる機能。基本的にはタイムアタックを行っている上級者向けの機能である。
「タイマーを表示」をオンにするとライブランキングの上にタイマーが表示される。オフにしていても内部的には稼働しており、クリア時に表示される。リセットしたりスタート地点に戻るとタイマーもリセットされるので注意。
「ジャンプ回数を表示」をオンにするとライブランキングの上にジャンプ回数が表示される。総ジャンプ回数ブーストジャンプ回数の2種類が表示される。

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・ワードローブ

ここではポゴちゃんの見た目を変えることが出来る。変更出来るのは帽子、スティック、服、ブーストエフェクト、ポーズエフェクトの5項目と肌の色。見た目が大きくなるようなスキンもあるが、当たり判定は変わらないのでプレイイングに有利不利は無い(視覚的に分かりづらくなることはあるかもしれないが)。

初めたての頃はデフォルトスキンしか持っていない為肌の色しか変更出来ないが、レベルが上がると徐々にスキンが解禁されてゆく。
レベルを上げるのに必要な経験値は移動するだけで勝手に増加するので、プレイを続けていくうちにスキンは勝手に増えてゆく。ちなみに初めのうちはレベルアップするととても聞き覚えのある効果音が鳴る。
レベルは57が一応最大という扱いになっており、そこまで上がるとレベルが条件のスキンは全て手に入るが、それ以降もレベルは増え続けるのでどの程度やり込んでいるかの目安になるだろう。

ただしレベルを上げるだけでは手に入らないスキンも数多くあり、特定のモードをクリアしなくてはならないもの、特定のモードで一定以上のスコアを出さなくてはいけないもの等がある。獲得条件は一筋縄にはいかないものばかりなので、基本的にはクリア済の方向けのやり込み要素と捉えてもらって差し支えない。

スキンのセットを保存する機能も実装されたので、お気に入りの服装を保存しておけばいつでも早着替え可能。ちなみにデフォルトの肌の色は上の画像の通り、上から順に255、185、153となっているので変な色に変えて戻せなくなってしまった方は参考に。

現在のポゴマスの人数と熟練度(ポゴマスに到達するまでの経験値みたいなもの)の確認もここから行える。ポゴマスになる条件は①ワードローブを全て入手②実績を全て解除③レベル200以上になる、の3つを満たすことである。インビジブルモードやMap2もクリアしなくてはならないので道のりはとても険しい。Map3追加時のアプデでポゴレジェンドの進捗の確認もここで行えるようになった。

・フレンドメニュー

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主にフレンドとプレイするときに使うメニュー。
「限定公開ロビーを作成」を押すとオンラインの野良のサーバーから隔離され、自分一人の部屋を作ることが出来る。他のプレイヤーの存在が気になってしまう方や一人で黙々とタイムアタックに挑戦したい方などは重宝するだろう。ただし、フレンドであれば限定公開ロビーに入れるのでポゴ友がいるという方は注意。
本当に一人でプレイしたい場合はSteamの自身のステータスを「居留守」または「オフライン」にすると誰も入れなくなる。

またこの限定公開ロビーへの出入りを利用すれば、タイトル画面まで戻らなくてもサーバーを出たり入ったりすることが出来るので、フレンドにはなってないけどこの人のいるサーバーに合流したいという時にサーバー厳選するのに役に立ったりもする。

「SteamUIから招待」はオンラインのフレンドをポゴに招待し、今自分がいる部屋に召喚することが出来る。一方でフレンドのいる部屋に入りたい場合はこの画面からは行えず、「SHIFT+TAB」でSteamオーバーレイを呼び出し、フレンドを右クリックして「ゲームに参加」を押すことで可能。ただし部屋が16人で埋まっている満員の状態だと招待も参加も出来ないので注意。

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「ゴムバンドのペアリングを開始」はポゴをフレンドと一緒に遊ぶ際の醍醐味の一つとも言える機能で、他のプレイヤーとゴム紐で結び、お互いの動きがお互いに干渉しながら遊ぶRubber Bandモード(通称紐ポゴ)を始めることが出来る。これを押すと紐のマークが頭上でくるくる回る状態になるので、その間に近くでもう一人がペアリングを開始するとお互いが紐で結ばれる。二人以上いれば遊べるが、人数に制限は無いので最大16人のカオスな紐ポゴをすることも出来る。

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やったら分かるが紐ポゴは基本的に足の引っ張り合いになるので、未クリアの方だと上手い人と組んだとしてもゴールまで辿り着くのは厳しいだろう。とはいえフレンドとわちゃわちゃするだけでも結構楽しいので、これを機にフレンドと紐ポゴに挑戦してみるのも良いかもしれない。

・リーダーボード

平たく言えばランキング機能である。ポゴをプレイした全プレイヤーから構成されており、最高何%の地点まで登れたかでランキング化され、更にクリア済みであればクリアタイム順で名前が連なることになる。自分の順位を知ることで少しでも順位を上げよう!というモチベに繋がる、かもしれない。
各モードの道中でも確認することが出来る。

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更にクリア済みの方であり、かつクリアタイムが1時間以内であればリプレイを残すことが出来る。そしてそのリプレイはこのリーダーボードから誰でも見ることが可能。どうしても行き詰まった時やそもそも登り方の検討がつかないような時は誰かのリプレイを参考にすると脱出の糸口になるかもしれない。上位のプレイヤーはタイム最優先のリスキーな登り方をしているので参考にしない方がいい場面も多いが。
このリプレイは一度に4人分まで同時に流すことも出来るのでリプレイ同士で競争させて遊ぶみたいなことも可能。またリプレイは一度再生すると一生マップを周回し続けるので消し忘れに注意。リプレイはライブランキング上で「*」のマークが付く。

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Map1とMap2の通常ルールと別ルール、紐ポゴにLootモードにSkateモードのランキングもあるのに加え、Masteryというポゴマスだけのランキングも存在する。これはMap1登頂回数Map2登頂回数レベルを合算してやり込み度をランキング化したもの。見ての通りヤバい人しかいないのでポゴマスを見かけても近寄らないようにしよう。



Map 1: Rage With your Friendsについて

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ポゴのメインとなるモード。この他にもいくつかのモードが存在するが、他は全てアップデートで後々追加されたものであり、「ポゴをクリアする」とはこのモードをクリアすることを意味する

メインとなるモードであるが作者の正気を疑うような難易度設定となっており、クリア率は現在3.4%(2023年2月現在)となっている。タイムアタック最上位勢ならば3分以内でクリア可能なマップとなっているが、初見プレイだとまず数十時間はかかると思われる。
「壷」や「Jump King」とは異なり、丸1日頑張ればクリア出来るというような設計にはなっていないため、間違ってもこのゲームで「クリアするまで終われない配信」はやってはいけない

Map1は非常に歪な難易度曲線を描いており、難易度が急上昇する地点があり数時間に渡って同じ場所から脱出出来なくなるということもあるかもしれない。しかし周りには同じ地点で苦しんでいるプレイヤーがきっと何人もいるはず。進行度には現れないかもしれないが必ずプレイ時間に比例して実力も身に付くので、「苦しんでいるのは自分だけではない」ということと、「目に見える結果は出なくても成長はしている」ということを心の片隅に入れて是非クリアまで挑戦してみて欲しい。

またこのマップには通常ルールであるRegularの他に4種類のレギュレーションが存在し、それぞれ別にタイムやリプレイがリーダーボードに残される。難易度が向上するものばかりであり、そもそも一度クリアしないと開放されないのでクリア後のやり込み要素という位置付けとなっている。

一度クリアするとスタート地点にこのようなブロックが現れ、ルールの変更が可能となる。右から順にRegular、Skipless、Invisible、Ice、No Anvil Skipとなっている。またどのモードをプレイしているかは左上のライブランキングを見れば他のプレイヤーからでも判別が可能。以下、各モードの簡単な説明とプレイ時にライブランキングに表記される1文字(カッコ内)を記す。

・Skipless(S)
マップや見た目に変更は一切無いが、マップ上にいくつか存在するショートカットを一切利用せずに進み、かつゴール手前に置かれているとあるオブジェクトを利用してゴールしなくてはならないというレギュレーションとなっている。これらのルールを破ってクリアした場合はタイムやリプレイは記録されない。

・Invisible(I)
地形と背景が(一部の例外を除いて)全て透明になるモード。元から難しいのに地形が丸ごと見えなくなるので当然トチ狂った難易度となる。こんなんクリア出来るのか?と思われるかもしれないが、ブーストエフェクトを「レーザー」に変更してブーストジャンプをするとレーザーが地形の輪郭を照らしてくれるので辛うじて進むべき道が見えてくる。一流のポゴ戦士として認められたい方は挑戦してみてはいかがだろうか。

・Ice(~)
マップの全体が雪に覆われ、壁や天井を含めたほぼ全ての足場が常に滑るようになる。スティックが着地してジャンプするまでの間にドリフトするかのようにツルツルと滑って移動していく。何十周と周回した実力者であってもこれまで培ったノウハウが活きにくく、プレイすると見た目以上に難しく感じることだろう。
注意点として、一度このモードに変更すると他のモードに戻しても景色が全てIceモード時の雪の降り積もった見た目のままとなる。これを解消するには面倒だが一度タイトル画面に戻るしかない。

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・No Anvil Skip(N)
Regularとほぼ変わらないが、特に難しいショートカットであるAnvil Skipのみを禁止にしたレギュレーション。Skipless同様マップに変化は一切無い。ショトカは使いたいけど、Anvil Skipは使えないという中級者向けのレギュレーションと言えよう。


Map 2: The Monolith Of Perseveranceについて

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2020年6月26日に無料アップデートで追加されたマップ。Map1と大きく異なるのは進捗度が%ではなくm(メートル)で表記される点である。垂直に切り立ったステージをひたすら真上へと進み、ゴールである1000m地点を目指す内容となっている。高度のみを基準に現在地や最高到達地点が記録される為、真横に進む場所等では厳密な進行度とは比例しなくなる点には注意。

他にMap2がMap1と異なる点として、マップのあちこちにワードローブのアイテムが配置されており、触れることで入手が可能。特に「頭でっか!」スキンは見た目のインパクトもありつつ最序盤に設置してあり比較的手に入れやすいので、クリアは無理という方でもこれだけは頑張って入手してみてはいかがだろうか。
ちなみにMap1とMap2はそれぞれ別に進行度が保存されるので、息抜きに別マップをプレイするといったことも可能。

・・・なのだがMap2は、プレイヤーの心を粉微塵に粉砕する非情なギミックの数々、目を疑うような精密な操作を求められる数多の難所と、Map1が比較にならないような規格外の難易度となっている。クリア率は現在0.8%。後に追加されたMap3やボーナスマップよりも難しく、最難関マップの座に君臨し続けている。

その代わり、Map2に用意された別ルール4つのうち3種については通常プレイより難易度を引き下げるものとなっている。またMap1とは異なり通常ルールでクリアせずとも最初からプレイ可能(一つを除いて)。実力に不安があるならばまずは難易度が抑えられている別ルールに挑んでMap2の全容を把握してから通常ルールに挑む、というのもアリだろう。

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左から順にRegular、Double Jump、720°、Puzzleで上の紫のモヤモヤがUpside-Downとなっている。こちらも簡単な解説とライブランキングに表記される1文字を記す。

・Monolith Double Jump(+)
ダブルジャンプ、つまり通常のジャンプに加えて空中でのジャンプが可能となったモード。空中ジャンプはデフォルトではJキーに割り当てられている。空中での軌道修正や、足掛かりの無い場所でも高さを無限に稼ぐことが可能となっており難易度が大幅に低下している。後述のLootモードと同一の操作法となっている。

・Monolith 720°(°)
空中で2回転すると普段の1回転ブーストジャンプの数倍の跳躍力を得る事が可能となるモード。ぱっと見凄そうだが、ある程度の高さのジャンプをしないと2回転が間に合わなかったり、そもそもマップを把握していないと2回転ジャンプの使いどころが難しかったりと、通常プレイと難易度が大して変わらないという声もあったりして不人気のモードとなっている。

・Monolith Puzzle(?)
根本的なルールが大幅に変わる。ポゴスティックが足場に突き刺さるようになり跳ね続けてバランスを取る必要が無くなり、またその突き刺した状態を維持したまま角度の変更が可能となる。一回転によるブーストジャンプは無くなり、ジャンプボタンを押した長さによってジャンプ力が変わるようになり、最大までチャージすると無茶苦茶な距離を吹っ飛べるようになる。また視野もかなり広くなり広大な範囲を見渡せるようになる。
ダブルジャンプモード以上に難易度が低下しており、Map1をクリアしていない方でも頑張ればこのモードならクリア出来るかもしれない。また、スティックを突き刺して停止した状態でエモートを出せたりするので、フレンドがMap2をプレイしている時にはこのモードを使うと移動が速いこともあって楽に応援したり煽ったりすることが出来る。

・Monolith Upside-Down(U)
こちらはルールや操作は変わらないが、マップが通常のものと180°反転したものとなり、通常プレイのゴール地点からスタート地点目指して進むものとなっている。どうしても登れなくなる箇所には足場やギミックが追加されていたりする。ただしこのモードのみ初期状態ではプレイ出来ず、Map2のいずれかのモードをクリアしないと開放されない。要所要所の難易度がかなり高く、どう登ればいいか見当も付かない箇所も散見されるが、落とされる距離が通常時と比べるとマイルドだったりもするので総合的には通常プレイよりはマシな難易度かと思われる。



Map 3: The Root Of All Evilについて

2022年1月16日の無料アップデートで追加されたマップ。進捗度がMap1スタイルの%表記に戻ったほか、道中がA、B、Cの3つのルートに分岐するのが特徴。ショートカットも多数存在し、人によって辿る経路が全く異なるものになるだろう。

一方で難易度についてはMap2よりも抑えられており、Map1とMap2の中間の難易度となっている。Map2クリア済み、あるいはポゴマス達成済みの方であればそこまで苦労せずクリア出来ることだろう。これから挑まれる方であればMap2よりも先にプレイした方が良いのかもしれない。

Map3追加と並ぶ目玉がポゴマスターの更に上の称号、ポゴレジェンドの追加だろう。Map3でのやり込みを中心とした新たに追加された実績など、厳しい条件の数々を全て達成するとポゴレジェ試験の受験資格を得られる(試験とは書いてあるが、一度受験資格を手に入れたら何度でも再受験可能)。この試験に合格すると晴れてポゴレジェンドとなり、名前が緑色に変化する。名前が紫の奴はヤバいと書いたが、緑色の奴はもっとヤバい。絶対暇人。多分ポゴ以外に人生でやる事無いんだと思う。

Map3についても後のアプデで別ルールが追加され、Map2でもお馴染みのダブルジャンプモードパズルモードの二つが存在している。仕様もMap2のものと変わらないので細かい説明は省くが、Map3の独自要素としてこれらのモードを選択中はマップ全体の角度を左右20度ずつ、最大60度まで傾けることができるようになっている。傾けた時にしか使えないハイリスクハイリターンのショトカを駆使して最速タイムを目指すか、無理せず慣れた通常マップで挑むか、楽しみ方は人それぞれだろう。



Loot With Your Friendsについて

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Lootは初期のアップデートで追加されたモード。ランダムで生成されるダンジョンを進み、敵キャラやトラップをかいくぐり、コインや宝を集めて得点を稼ぎ、力尽きるまでにより多くのスコアを稼ぐのが目的となっている。4人までのCoop(多人数)でのプレイも可能となっている。
Lootモードはレギュラーマップとは異なり明確なゴールが存在しないため、技術力は勿論のこと耐久力も問われるモードとなっている。

Map2、Map3のダブルジャンプモードと同様にこちらでもダブルジャンプが可能となっており、更に空中ジャンプの際は反動で敵を倒すことの出来る弾を発射する。ただし空中ジャンプは使用する度にスコアが1ずつ減少し、一度使用すると着地しないと再度利用出来ない。コインを取得するか、敵に弾を命中させると着地しなくても再度利用可能となる。

画面上にある3つのハートが体力であり、トラップに引っかかったり敵の攻撃を受けると1ずつ減少する。道中にハートアイテムが配置されていることもあるが数は少なく、一度の被弾でかなり状況が苦しくなることも多々ある。宝箱を開けると500点に加えて確定でハートが貰え、運が良いと大きいハートが出てハートを2個回復出来ることもある。

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またダンジョン内にはアイテムが配置されており、時を止めたり弾が強化されたりジャンプが無限に出来るようになるなど効果は多岐に渡る。ただしそれぞれ一定時間で効果が消滅する他、二つ以上取得しても効果は重複せず後から取得したものの効果に上書きされてしまうので注意。

ダンジョン内のブロックはスティックの先で触れるか弾を当てると破壊可能。鍵ブロックというのもあり、同階層のどこかにある鍵を取得してスティックの先で触れると開錠出来る。また下の画像のブロックは「スティックの先以外で触れてしまうとダメージを受ける」という分かりにくいトラップとなっている。

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階層を進むにつれてトラップや敵の種類も増えて難易度が跳ね上がってゆく。一定以上のスコアを出すと手に入るワードローブもあるので、レギュラーマップの攻略に疲れた時に息抜きに遊んでみるのもいいかもしれない(息抜きと言えるような難易度でも無いが)。
ちなみにこのモードは途中でやめた場合は進行度は保存されず、全てリセットされてしまうので要注意。



Skate With Your Friendsについて

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Skateモードはポゴちゃんがポゴスティックを捨て、何故かスケートボードに乗って華麗にトリックを決めてハイスコアを目指すモードとなっている。完全に別ゲーであり、他のモードで培ったノウハウは一切活かされない。

トリックを決めたり道中に配置されている「POGO」の文字を取得すると倍率が加算されてゆく。このモードでは常にスペシャルキー(デフォルトはKキー)で上下にバランスと取り続けなくてはならず、時間が経過すると徐々にバランスを取りにくくなり、コケやすくなる。コケてしまうとそこまで稼いだ点数は全て失われてしまう為、自分の意志でスケートから降りて得点を確定させる必要がある

このモードにも一定以上のスコアで手に入るワードローブが存在する。私はこのワードローブを手に入れる為の最低限のプレイしかしていないので詳しいことは書けないが、スケートモードばかりをやり込むガチ勢もいる。
スケートモードについて詳しく知りたい方はこちらのになどさんの記事を参考にされると良いだろう。



作者Superkuについて

このゲームは個人製作のインディーゲームであり、ほぼ全ての要素は作者であるSuperku一人によって作られたものとなっている。クリアするまでは「こんなんテストプレイしたのか?」と怒りに駆られるかもしれないが、Superku自身もリーダーボード上位に名を連ねる実力者である。
バグ報告をすれば一瞬で修正してくれるし、リリース時から非常に多くの要素がアップデートで追加されたが全て無料で行われたりとポゴラーの間では神運営と名高い。
たまにひょっこりマップに顔を出して来たり、時にはポゴを配信している人のコメント欄に現れたりもするひょうきん者でもある(私の配信のコメント欄にも出現したことがある)。
あなたもポゴ配信をしたらひょっとしたら会えるかも?



ポゴ豆知識

・タイトル画面で地球の表面を跳ねているポゴちゃんは現在オンラインのプレイヤーの数と所在地を表している。夜の時間帯になると凄まじい数のポゴちゃんが日本の上で跳ねていたりするので日本人プレイヤーの多さが伺える。

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・Map1は1時間以内にクリアすると特別なクリアムービーを見ることが出来る。一度クリアすれば1時間以内にクリアするのもさほど難しくは無くなっているはずなので、是非自分の力で見てみて欲しい。
・各マップには逆さポゴと呼ばれる巨大なポゴちゃんのオブジェクトが隠されている。紐ポゴじゃないと行けない場所や、普通にプレイしていてもまず辿り着かない場所に設置されているので自力で見つけるのは困難。


終わりに

この記事ではポゴというゲームの多くを伝えたつもりだが、この文面を眺めたり人のプレイを見ただけでは分からない魅力というのも多々ある。
実際に私の周囲でプレイした方々から感想を聞いてみると「ポゴを始めてから眩暈や頭痛が止まらなくなった」「夢にもポゴが出てきて毎晩うなされるようになった」「クリアした時はもうプレイしなくていいんだと涙が止まらなくなった」と大好評であった。
そんな訳でこの記事を読んだ人はポゴを買ってプレイしよう!ギフトでフレンドに贈るのもオススメだ!

Pogostuck: Rage With Your Friendsのストアページ

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