52.わたしよ 日常にのまれることなかれ

無理に言葉を紡ぐものじゃないわね。
でも、そういう気分だから
少しだけ付き合ってくれる?

ここにきたらね、
あぁ、世界は広いなって改めて感じたの。

せまい世界に閉じこもっていたのはわたし。
自分だけの世界で、うじうじしていたのはわたし。

そりゃあ時は流れるもの
好きだった人たちの家が
今は空っぽなんてこともある。
きっと旅に出ているのね、また会えるか分からないけど。

その代わり、いつもと違う路地を行けば
知らない人たちに出会う。
わたしが知らなかっただけで、ずっとそこにいたのでしょうけど、違う道を歩くことさえ怠ってたから、会えるものも会えなかった。

ねぇ、改めて、世界は広いわ。そして色々な人がいる。
色々な場所で、色々な人が日々生きて
心を動かし、挑戦している。

それはすごい。
こんな生き方もあるのかって
わたしだったら怖くてとてもできないようなことを
平気でやってのけてる人もいる。

そしてその世界を伝えてくれる。

だからわたしも、精一杯のわたしを引っさげて
歩いていこう。大手を振って、軽やかに。

世界はこんなに広いのだから
わたしよ、せまくるしい常識や現実、日常にばかり
のまれてないで
やりたいことをやるのです。
どう思われるかなんて二の次だ。

表現することが素敵な町に、住んでいる。