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65.わたし、留守にしてました。

しばらく留守にしていた家に
帰ってきたときの
独特な、あの空気はなんだろう。

意図せず留守にしてました。

まずは、「ただいま」と言ってみる。

しばらくしたらまた旅に出るでしょう。
その時には、今回よりもう少し
旅先から手紙が書けたならいい。

心に留まる景色が色々あります。

そばを通るたびに聞こえる
拙いピアノの音色。

深夜1時近くに
ひとり自転車をこぐ、あの帰り道。

朝の澄んだ空気と青空。

日常とかけはなれた特別な日々。

どこの誰とも知らないあなただけど
届くかすらも分からないけど

こんな気まぐれなネコみたいなわたしが
少しでもあなたの心の隙間にいられたなら
いさせてもらえたなら
とても、嬉しいなって思う。

みゃーお。

なんて、ひと鳴き。

さぁ、カーテンを開けて
窓を開き、新しい空気を入れよう。

いつの間にか 春はすぐそこ。

ただいま、ただいま。
わたしのささやかな隠れ家。

この町は、相変わらず穏やかで優しくて
いつでも「おかえり」をくれそうな
近すぎず、だからといって、遠すぎない
人々が住んでいるところが好きです。

あなたが変わらずいてくれて
お元気そうで良かった。

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