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【初心者でも5分でわかる】AIの歴史をまとめてみた!【新卒ひとり広報レポート】

こんにちは!株式会社レトリバ新卒ひとり広報の辻です。今回は昨今話題の生成AIの歴史についてAI初心者の私が調べてみたので、簡単にご紹介します!


ChatGPTの登場

2022年11月にOpenAIからChatGPTが発表され、10日足らずでユーザー数が100万人を超え、世間に衝撃を与えました。
それ以来、『ChatGPT』『生成AI』という言葉をよく聞くようになり、業務にも活用しようとする人が増えてきました。
実際に広報担当である私もChatGPTやGemini(旧Google Bard)などの生成AIを使用しながら業務をすることがあります。例えば公式Xに投稿する案を相談したり、自分が書いた記事の要約をしてもらって自分の伝えたい意図とあっているかを確認したりと、良き相談相手としてとても助けてもらっています!

この生成AIが大流行している今を『第四次AIブーム』と呼ぶ人も現れ、AIの歴史が大きく動き始めたことがうかがえます。

本記事では、AIが生まれてから今の生成AIの流行までの歴史を簡単に紹介していきます!

AIの誕生~第一次AIブーム

AIという概念は1950年、イギリスの数学者であるアラン・チューリングが、『計算する機械と人間』で提唱したものです。その中で「機械は考えることができるのか?」という問いを唱えたことがきっかけとなりました。

そして1956年に開催されたダートマス会議にて、AI(人工知能)という言葉が初めて使われ、AI研究の原点となりました。

1950年代から1960年代はコンピュータが推論検索を行い、特定の問題に対する解決策を提供できるようになり、AIが一躍大ブームとなったことから、「第一次AIブーム」と呼ばれるようになりました。

ですがそのブームも長くは続きませんでした。それは「おもちゃの問題」に対する失望によるものです。おもちゃの問題とは単純な問題のことで、AIが簡単なものしか解決できないことに対して失望が生まれました。当時のAIは、迷路の解き方やオセロの打ち方などルールやゴールが決まっているような単純な問題には対応できても、複雑な要因が作用する現実社会の課題には対応できませんでした。

これにより第一次AIブームは急速に衰退期に入ることとなりました。

第二次AIブーム

1960年代に第一次AIブームが終わったものの、1980年代になると第二次AIブームを迎えることになります。

第二次AIブームでは、エキスパートシステムが開発され、注目が集まります。
エキスパートシステムとは、人間の専門家の知識や判断を真似し、特定の専門分野で問題を解決するためのコンピュータプログラムです。このシステムは、専門家の持つ知識と推論能力をコンピュータに取り込むことで、AIが専門家並みの判断力を持つことができます

これにより、おもちゃの問題だけでなく、現実的な問題も解決できるようになりました。

ですが第二次AIブームも長くは続きません。当時はコンピュータが自動的に情報を収集・保存することはできなかったため、人間の手で情報をコンピュータが理解できる形にして入力しなければなりませんでした。
また世界には膨大な情報がありますが、コンピュータがすべてを理解することは難しいため、人の力で情報を特定の領域に絞って用意する必要がありました。

このように人力で情報を管理する限界が訪れ、第二次AIブームは終息していきました。

ディープブルーの活躍~第三次AIブーム

1997年には世界に衝撃が走る出来事が起こりました。AI「ディープブルー」がチェスの世界王者に勝利したのです! ディープブルーは、過去の対局をもとに対戦相手の一手を予測し、最善の一手を選択するアルゴリズムが使用されていました。ディープブルーはなんと1秒間に2億手を先読みすることができたと言われています。

2000年代に突入すると、第三次AIブームが巻き起こります。第二次AIブームでは、エキスパートシステムがAIの主流でしたが、第三次AIブームでは、機械学習が主流となっていきます。エキスパートシステムは人がコンピュータに情報を与えて学習させるのに対し、機械学習はコンピュータが自分で学習するアプローチとなっています。

データさえあれば、コンピュータが自立して学習をすることができるようになり、第二次AIブームが衰退する理由となった知識の管理の難しさを乗り越えることができました。

ここからAIの躍進はますます加速していきます!

2011年にはIBMのAIである「ワトソン」がクイズ番組で人間に勝利したり、2016年には囲碁AI「AlphaGo」がプロに初勝利したりと、AIの活躍が目立つようになってきました。

第三次AIブームは終わったのかどうかが人によってまちまちのようです。
機械学習には限界があり、万能ではないことから第三次AIブームが終わったという声がある一方、第三次AIブームはまだ終わっていないという声もあります。
他にもChatGPTの登場により第四次AIブームがすでに始まっているという考えもあり、定義は人によるようです。

ここで、レトリバのリサーチャーである西鳥羽さん(過去作note:日本語T5モデルの公開)に第三次AIブームと第四次AIブームについてどう考えているのかを聞いてみました!

そもそも第三次AIブームは終わったのでしょうか?


個人的には終わっていないと思います。第一次・第二次AIブームはともに、「推論・検索の時代」「知識の時代」といった枠組みがあり、その中で代表される技術があり、限界を迎えて衰退していくといった一連の流れがあります。第三次AIブームは「機械学習の時代」ですが、まだ限界を迎えているとは言えないと思います。

機械学習はこれからまだ伸びていくということでしょうか?

そう考えています!現時点では、機械学習自体に限界が来ているわけではなく、GPU(※1)不足によって機械学習の発展に必要な計算力に限界が来ている状況です。ですが、今もなお計算資源に投資がされていてGPUを研究に続々と投入しています。これにより計算力は今後も伸びていくと考えているので、機械学習も発展していくと思います。計算資源(※2)に投資がされなくなった時が、機械学習の限界になるのではないでしょうか

※1GPU・・・コンピュータに搭載される半導体チップの一種で、画面表示や画像処理に特化した演算装置。3Dグラフィックスなどの画像描写に必要な計算処理を行う。 ※2計算資源・・・基本的にはGPUのこと。一部企業は計算資源としてGPUの専用ハードウェアを作ろうという動きもある。

なるほど!今はまだ第三次AIブーム発展中!と考えられているのですね。ではChatGPTの登場で第四次AIブームが始まったという声がありますが、第四次AIブームについてはどう思われていますか?

これも個人的な意見としては、第四次AIブームというよりは第三次AIブームの一つとしてChatGPTを始めとした生成AIが発展したというイメージを持っていますね。

ありがとうございます!


さいごに

今回は、簡単にAIの歴史についてまとめてみました。
AIという概念が出てきてから約70年の間に、こんなにもAIにできることが増えていることに驚きました!

そして最初は一部の専門家のみしか扱うことができなかったAIが、今ではChatGPTやGeminiなどの誰でも簡単に扱えるAIとなり、私たちの生活に関わり始めたことにとてもわくわくしますね✨
AIを日常生活でも業務でも活用していくために今後も勉強していきたいなと思っています!

今後のAIの進歩も欠かさずチェックし、発信していきますのでお見逃しなく!