見出し画像

質問する力

他の部署に配属されている新入社員が一人で実験を行っている。たまたま話す機会があって話を聞いていると分析結果に関して、釈然としない点があるという。なので、一緒に分析装置のところに行ってデータを見た。

新入社員なので、見なくてはいけないポイントを見ていなくて、それで数字に惑わされてしまったというのが結論なのだが、大事なことは「わからなかったところを聞いた」という点だ。使ったことのない、あまり馴染みのないことをするのであれば、最初はわからなくて当然である。誰しも、そういう段階を一回は経験しているはずである。自分で納得しないことをあやふやにして、そのまま何となく報告することもできたであろう。しかし、それではダメだと思ったから質問をした。その一連の行動自体が素晴らしいなと思った。質問するのは面倒だ、話しかけるのも億劫だと、質問しないことへの言い訳はいくらでもできる。でも、一言聞けば済むものを……ということはたくさんある。

思えば、その人は研修をやっている時から、ちゃんと質問をするタイプの人だった。その質問も的を射ていたので印象に残っている。ちゃんと質問できる人は、年齢は関係ないのだなと思わされる。逆に言うと、質問一つとっても、その人の資質が見えてしまうのはちょっと恐ろしい。年下ではあるが、その姿勢からはとても学ぶものがあった。

よろしければサポートをお願い致します。頂いたサポートは新しいことを生み出すための活動に使用させていただきます。