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繋がらないという選択

建物内に電波が繋がりにくいところがあって、そこにいると携帯電話が通じない。そこで、先日、ドコモの人が来てくれて、電波の状況を調べてくれた。電波の受電装置のようなものを持って、2GHzは○○(数値)だとか、いくつかの場所を測定してメモしていた。繋がりにくい場所は、たしかに電波も弱かったようで、何やら装置を置いて改善することになるらしい。

ただし、部屋のドアや壁の厚さによって、複数の部屋を一台でカバーすることは難しいらしく、無償で対応できる部屋を決めなければならないらしく、現状繋がりにくい全ての部屋を一気に改善することは難しそうだった。

翻って、現代はどこにいても繋がれてしまう時代である。集中したいときも、逆にリラックスしたいときも、携帯電話をそばに置いておけば、何かしらの連絡がきてしまう。そういうものをあえて遮断するような環境を提供するサービスも、東京などにはあった気がするが、それくらいしないと個人の意思ではどうにもならないくらい、繋がってしまうのである。

昔、屋久島に行ったことがあるが、(今はどうかわからないが)電波の繋がりにくい場所があった。その時に携帯電話を気にすることを止めて、その時間の空気感を堪能した。無ければ無いでどうにかなるんだなと思ったし、今、目の前に広がっていることだけを感じ取っていればよくて、それがとても心地よかった。

通信の発達により、そういう場所はどんどん無くなっていくけど、あえて繋がらないような環境に身を置く時間を一日のなかで少しでも作れれば、自分の内面が充実するのではないかなと、微かにではあるけど、その時からずっと思っている。

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