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詩集

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詩が集まって何かしています。 背景はときどき変わります。 (一時的に非公開になる詩はそのうち帰ってきます)
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2017年4月の記事一覧

パンドラ

未体験の土を避けて歩いたきみが
期待感を胸に刺したまま流すそれ
違うことをためさなくてもいいよ
ほどくまでもなくて
みなすまでもなくて
うたがう余地だけがある
敷地がひろくてなんでもおける
組織があらくてふれればとける
直撃したんだ曲がりながら
あわい角度をもった心をなげて
ながい時間が意識を描く
きれいだとか
にがいだとか
まぶしいとかいって
予言みたいなきみの顔色を
ふるい魔法でふきとるよ

ものがたるいきもの

不可抗力を素材にして
各人が思っていることの変遷を
志向のなりゆきを
方々に描いていき
結末の位置をきめ
断筆の区切りをいれる
ものがたる作法
ものがたりの生態
このいきものは
にんげんを使って
厄介ごとの持ち込みを
つまびらかにしてゆきます
釈明の余地のないものなど
ことばにする価値をつけられない
魅力をそなえるものは威力がある
まわらない口車だって乗り込めば動きだす
コントロールが不能でも

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