見出し画像

男前なマジシャンたち ~マーク・リバレッジ編~

今回もお読みいただきありがとうございます
レストランマジック研究所 小林です。

さて、今回は男前シリーズ(なんだそれ?)
の続きですね。

ちなみになのですが、意図的に外人さん勢の方からの
記憶をたどっております。その方がドラマチックに読めるでしょうから。
もちろん、日本人のマジシャンたちというか先輩たちにも
大変お世話になっているのですが、なかなか会えない人の事を
聞いた方が楽しいでしょ?

なので、外人さん勢から行きますね。

今回はベテランのマークリバレッジ。
若い人だと、知らないでしょうね、恐らく。
僕もDVDが出るまでは知らなかったですね。
作品とか商品も知らなかったし。

最初に知ったのは、このDVD(当時はVHSビデオ)ですね
ジ アートオブテーブルホッピング

ホッピングを主戦場としている僕としては、興味はありましたが
まだお金に余裕がないという部分と、英語で長々語られても
分からないという事から、敬遠しました。

理論よりもマジックそのものに、まだまだ興味の中心があり
それを手にしたいという部分もあったと思います。

その後で「Magic of Mark Leveridge」などを手に入れて
作品を見て「上手く構成して、頭のいい人だなあ」
なんて思っておりました。

見た目からしても、お年を召されている方で
まあベテランと言えるランクです。
イギリスの方ですが、なんとも人当たりのいい感じで
演技も笑いを入れつつのものですし、それほど押してくる
演技でもありません。

日本人には合っている方だと思うのですが
どうも、周りでこの方の名前やコンテンツ内容に関して
話に上がることもなく、まあ僕はこっそりと楽しんでおく
という感じの方でした。

ちなみに、書籍やPDFのコンテンツなど
かなりの分量出しているので、英語に堪能な方は
手にしてみても面白いかと思います。

見た目の年齢にはそぐわず(失礼!)
いわゆるサブスク的なものを結構早くから
構築していらっしゃる先進的な方という印象です。

ご興味ある方は、ぜひ

https://www.markleveridge.co.uk/

さて、男前話に関してなのですが、時は初めて
FFFFに参加した時のことです。
その年は、ジャパニーズイシューで、トンさんがゲストオブオナー。

つまりは、みんなトンさんへ祝福を言いに来ているわけです。
なので、日本人もできれば沢山言って盛り上げようよ
という事で、参加させていただきました。

で、折角だから、という事でリレーレクチャー?とでも言いますか
そういったイベントの時間を作ってくれたんですね。
リレー的な演出に関しては、HIRO・SAKAI氏の発案だと思いますが
日本人が誰か1つレクチャーする、そしてHIRO・SAKAI氏がレクチャー
また別の誰かがレクチャーでHIRO・SAKAI氏がレクチャーという感じ。

4Fを知っている人なら分かりますが、1コマ?が90分程度ですので
サカイさんだけでも4,5ネタをレクチャーしていくことになります。
まあ、お祭りのような所なので、みんなが楽しんでくれれば
という位なのですが、僕ももちろんレクチャーを。

よく考えてくださいね
自分が今までビデオで学んだ人たちしかいないんですよ、要は!
そこで何せいって言うねん!(笑)

だって、一番後ろには、ビルマローンいるし、右の手前にはベベルいるし
その隣くらいにはロジャークラウスとかいて。
ド正面にはクリップボードでメモを取るダロー、少し左奥にはリチャードサンダース、右奥にはジョンバノン、司会にはダンギャレットやメイヤーもいて。もちろんパットペイジもいたでしょうし、ルイスオテロとかもいたような気がします。

もうねえ、たびびとのふくとこんぼう程度で竜王が数体いる所に
来てしまった勇者の感覚ですよ、相手がマジになったら一瞬で終わりです。

ちなみに演技解説したネタはプラクティカルクロースアップでも演じている
ロングカードの封筒を使ったモノ。
手垢の付いたトリックですが、一般の人には非常にウケるわけで
ちょっとだけ細工をした封筒を使ってこうやっているので、古いトリックにも目を向けようよ、的な。

で、みんな温かいので、終わった後に拍手で送ってくれたのですが
その後に最初に話しかけてきてくれたのが、マークリバレッジ。
もちろん顔はすぐに判別できました。

「えっ? うわっ! マークリバレッジだ!!」

彼が何かを伝えてくれているので、一生懸命聞いてみると
「お前の封筒のアイデア、面白いけど俺の封筒使えば
中をきちんとしめせるぞ! 
今回は持ってきて無いから、あとでお前の所に送ってやる!!」
みたいなことを言ってくれていて。

で、住所を書いて、渡しました。

どういうことなのか、よく分からないまま
その場は終わりましたし、初めての4Fを楽しんだのです。

約2,3週間後、イギリスから小さな包みが届きました。
差出人を見たら、マークリバレッジの名前が!
彼、約束守ってくれたんだ!!と、それだけでももう驚き。

だってですよ、どこの誰とも分からない馬の骨の極東のマジシャンに
はじめて会ったベテランが、わざわざ国際郵便物を送ってくれるんですよ!

どんだけ男前ですか?!

実は4Fの良い所はこのあたりの事柄でして、誰もがスポンサーからの
承認を得て参加していることになります。
つまりは、信用のおける人だと証明されているマジシャンばかりがいるのです。

HIRO・SAKAI氏からかつて言われたのは
「4FはFISMのクロースアップよりも
 ある意味濃いメンバ―が集まっているからなあ」
と、言われていて、僕にとっては夢の世界でした。

そこに参加できただけではなく、「良くしてもらう」という
もう言葉にできないくらいの体験をさせてもらったのです。

それはすべからく、今まで参加していた日本人の先輩たちが
きちんと振る舞い、先達たちへの敬意を表してくれていたから
僕のようなマジシャンにも良くしてくれているのです。

その翌年位でしょうか? ゴットファーザーことカールノーマンへ
ポールクリテリが紹介をしてくれて
「日本人のマジシャンみんないいまじしゃんだなあ・・
 タカギだろう、フタガワだろう・・」
心の中で「その人たちは別格です!」と突っ込みましたが
でもそういった先輩たちのおかげで、良くしてもらえているんです。

ちなみにその封筒、数ポンドでホントに売っている彼の商品。
それをわざわざ送ってくれて。
そのくらいの時から、僕がマジックの世界に恩返しできるのは何だろう?
なんて思うようにもなりました。

ま、そんなこともあって、厚い本ではなく
薄いノートでも面白そうなものを日本語化する、そして学びたい人が
情報として触れられるようにしておこう、なんて。

そんなこんなで、海外マジシャンのページを見て回ることもあるのですが
マークリバレッジのページではPDFで多くを販売していて
「ジ アートオブテーブルホッピング」で触れているような事も
文字化されている可能性が大きいので、最近ちょっと気になっております。

彼、文章はぎっちり書く人なので(笑)
大したページ数ではなくても、情報量は多かったりします。
何か日本語にできれば、幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?