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ちょっと変わった書籍 ~ヘックラーに関して~

小林は、マジック分野の英語の本を多少は読むのですが
正直、あまりマジックの手順が載っているものに
そこまで熱心に興味を持ってなかったりします。

どうせ良いものは日本語になるでしょうし(笑)
その辺は、素敵な本を作ってくださっている方へおんぶにだっこを容赦なく行っているつもりです。
(富山さんやスクリプトの滝沢さん、これからもよろしく!)

なので、マジックの手順に関しては、あまりみんなが熱心にならない
むしろ少々スルーされてしまう位の薄いノートとかの方が
好きで、コロンビニとかのに手を出しているわけです。

で、僕は、どちらかといえばもう少し現場の理論書が好きでして
多分日本でも、真剣に探して読もうとしてるのは僕位なんじゃないの?
っていう分野の本がレストランマジックの分野でして。

まあ、またはその周辺の事柄の本を好んで読んでいます。
他の人とだぶらないでしょうし。

スクリプトマヌーヴァさんも、レストランマジックの本を
出しておりますが、たぶんそんなに多くの人の手には
渡ってないでしょう(笑)。

さてさて
そんな中の1冊である、この本
レストランマジック研究所のサイトでも取り上げたことは
あると思うのですが
How to handle Hecklers
ヘックラーの取り扱い方って本です。

ヘックラーって、平たく言えば
マジシャンの邪魔をしてくる人の事。
マジシャンに対してではなく、何らかのパフォーマンスを
している人に対して邪魔をしてくる人全般に対して
ヘックラーと言います。

意図的にそうしてくる人、自分では良かれとそうする人
全く気にせずそうしてくる人など
色んなパターンがあって、実際には一概に
「敵」なんて言葉ではくくり切れない部分ではあります。

そして、レストランマジック系の本を読めば少なからず
こういった人たちを相手にどうすればいいのかってことが
書かれていたりします。

もちろん、読んだからって対応が100%で出来るようになる
なんて事は無いのですが、知識を持っておくことは
損じゃないと思うんですよ。

まず、マジックが好きでマジックを演じるようになると
人に見せたくなるのは、人情です。
だからと言って、黙ってみてくれるのは
大抵はマニアです。

普通の人からしたら、しかも何ら関係性のない人に見せるなら
ちょっとしたボタンの掛け違いでヘックラーになることなんて
頻度は高いでしょう。

ウケない、なんていうのはかわいいもので
二度と人前でマジックしたくない!って位に
トラウマになり得ることも。

リアルな現場に出て、やって行けるかどうかの
大きなポイントの一つに、ヘックラー的な存在を知って
それでもやって行こうと思うのか、って所ですね。

マジックをたくさんやって行こうと思ったら
見てくれないし、邪魔してくるし(笑)
そんな絶望を味わって、その先どうしていくのか?
そこは大きなポイントです。

絶望は希望の2乗に反比例します(当社比)。

ただ、間違っちゃいけないのは、ヘックラーに
なろうと思ってなる人はほとんどいないってことで
そんな人だと思ったら、距離を取れば怪我は最小限です。

ヘックラーに会って、心にキツメの傷を負うとかは
マジシャン側の防御能力の部分だったりしますし
お客様をヘックラー化させてしまうきっかけは
マジシャンにもあったりします。

そうそう、今日たまたまテレビを見ていて
芸人の有吉さんが「マジックファンタジア」の店舗に
伺うというのがあって、その際に
「おれ、マジックバーって苦手なんだよね」
って言ってました。

コレ、間違っちゃいけないのは「マジシャンが嫌い」って
言っていないってことです。

多分、マジックバーに漂う
「マジシャンの言う事を全部聞かないとダメで、リアクションしてあげないとダメ」的な部分が嫌なんじゃないですかね。
つまり、こういったモノがヘックラー化させる原因になったりもするってことで。

という事で、リアルな現場にどんな人がいるのか
そしてそういった人たちをどのように扱うのがベターなのか
(決して正解が載っているとは言いません、ただ判断基準にはなると思います)
そういった事が学べる本だとは思います。

英語なので、頑張っていただくとして(笑)
マジック分野でも日本語になりにくい本でしょうね。

ちなみに、この方他にも色々と本を出していたりするので
ご興味ある方は、調べてみると興味深いと思います。

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