beatmaniaIIDX成人式、名無しプレイヤー祝辞

DJ REST。 AC9thにてデビューを飾るや否や、輝かしいほどの不器用振りを遺憾なく発揮。DJTで八段に合格し、以降八段~九段を往来、指定曲に左右される弐寺人生を歩む事となる。Distress落ち芸を始め、七段落ち芸、V2灰乱糞譜面芸、マッシブ嫌い芸、旧作で3曲目に☆7を選んで空POORを出してEX進出ならず芸等、枚挙に暇がない伝統芸能の生き字引。 とにかく本物中の本物(のモブプレイヤー)。

というわけで、某コンポーザーの家に投げ込まれた本に書かれていた胡散臭い著者紹介欄の改変ネタで幕を開けました。ネタが分かりづらい。 改めましてこんばんは、Restです。

時折、「お前、beatmania好きだな」と感じる事があります。他人ではなく、自分へ、です。 人生の半分以上はこのゲームと共に歩んでる歳になりましたが、流石に年齢に勝てない場面も出てきました。ゲーセンに行くのが面倒くさい、INFINITASを起動するのが面倒くさい。そう思う場面が増えてきたのです。ただ、まだ救いがあるのが、行ったら行ったで面白いし、起動したらしたで面白いんです。時々、昔のように弐寺について延々ツイートすることもあります。上手くもない、ずっと情熱があるわけでもない、加えていい歳という老害要素まで加わってきました。そんな人が延々beatmaniaに振り回されてる様を、ふと客観的に見て『この人beatmania好きだなー』と感じる時があります。年季の入った、熟年無名プレイヤーならではの自虐です。そんなbeatmaniaIIDXが20周年を迎えたという事で、歴史に名を馳せないプレイヤーなりに何か書きたいと思います。

自分が初めてbeatmaniaシリーズに触ったのは弐寺でした。 2002年、pop'nの3ボタン対戦にハマり、キーボードマニアにハマり、収録曲であるPrestoが聴きたくてHistory of beatmaniaIIDXを買い、そこからRISLIMを気に入り触ってみたい…と言う経緯があり、前述の通り2003年頃AC9thで初プレイ。
その後、弐寺が混んでるし同じ入力デバイスだからという理由で5鍵も触り始めて、現在に至ります。 5鍵はとにかく曲も雰囲気も渋く、当時高校生だった俺にはあらゆる難易度が高く、触ってこそいましたがハマるまでに時間がかかりました。
弐寺も早々ハマッたわけではなく、当時の最新作であるCS6thを買い練習してましたが、当時の目的であったRISLIMは6thには入っていないんですね。 AC版と収録曲が違うのなんて当然知らないわけで。そのため気に入る曲がなかなか見つからず、上手くなりたいと思える要素に欠けてたので苦労したのを覚えてます。GBの怒りの要塞2をSTAGE1で詰むような人間が、よく投げずに続けたなと今でも思います。何の話だ。
pop'nの曲調に慣れていた上、クラブのクの字も知らないような田舎の高校生だったので、曲が受け付けないというのも大きな壁でした。根本的に向いてない。 テクノ・ハウス・トランスだって興味ねぇ。急ブレーキ感。pop'nのインストは、当時の俺からすればもう少し曲が明るくにぎやかなイメージありましたからね。何からハマっていったかはもうよく覚えてないですが、Linus等pop'n寄りの曲から徐々に広げて行ったと記憶してます。
そこからどう転んで中二病をこじらせ、渋曲最高!厨曲ばっかやる奴カス!みたいな斜に構えたプレイヤーになってしまったのかはここでは伏せるというか、これも覚えていないです。良い曲は良いと言えるようになったのは22PENDUAL頃です。随分大病でしたね。
渋曲好きが悪いのではなく、所謂人気曲をちょっと気になっても意地でもやらないみたいなプレイ姿勢が悪かったと自負してます。今考えると、好きな曲が軒並み不人気なのが気に喰わなかったというのが大きかったと思いますが。ジェラシーです。

曲の話をしだすとそれこそいくらスペースがあっても足りない上、音楽に対する知識があまりにも乏しすぎて、この曲のこういう部分が好きという事を文章として伝えられず多くを語れないのが残念です。ブロガーとして致命的。 好きな曲を延々羅列してそれだけで5000字行く事も可能ではありますが、いくら文章の書けない文字書きとはいえあんまりなので一応絞って書こうと思います。
好きな曲が軒並み不人気なのが気に喰わなかったと前述しましたが、中でも際立って人気がないと思ってるのがR2。10th style収録の、tiger YAMATO名義曲。何気にEMPの大量削除事件まで一度も消される事無く6作フルで収録されているわけですが、まぁー人気がない(※個人の感想です)。 俺個人としては弐寺の中で一番好き…と言うか、もう好きとかどうとかではなくレジェンドだと思ってます。自分の気持ち以上に評価が上がっちゃってるので正しい評価が出来ないので、殿堂入りというのが一番しっくりくるかなーと。 日によってはPOWER DREAMやらEXTREME MACH COLLIDERの方が聴きたい、やりたい事だってありますけど、便宜上常に1位はR2って事になってるので、そういう事なんだと思います。 因みに、TwitterのIDである@rest_r2のR2はこの曲から取ってます。
まずこの曲、出だしからして不穏な雰囲気。Rシリーズの中でもずば抜けて暗い。雰囲気・音共に重めではあるものの、イントロから常時鳴っているベース音というんでしょうかね、アレでまずノレる。あの音が常に鳴ってるからこそ、Rシリーズが車をテーマに書かれてる事を再認識させてくれる、本当の意味での原点回帰な曲でもあります。 その上、サントラでいう0:12辺りのキック音の連打というんでしょうか、アレで掴まれますよね。徐々に音数が増え、2回目のキック音の連打というんでしょうか、もうサビへ向けての準備は万端ですよ。0:59からの泣き泣きなシンセなのかストリングスなのか分かりませんがアレが相まってノレるのにもの悲しい曲へとなっていくわけです。まるでやがて迎えるこの曲の運命を物語るかのような。1:23からはブレイク地帯となり、この曲の象徴であるベース音のみをもう一度楽しめます。三度キック音の連打というんでしょうか、アレで最後の総仕上げ。再び泣き泣きのシンセなのかストリングスなのかを加えて盛り上がり過ぎてあーもうあーあー!(Innocent Walls中盤辺りのムービーのTaQ状態)ってなります。この2分間に詰め込まれたドラマを、自分で鍵盤しばいて完成させ、大量のスピーカーから音を浴びるわけです。ね、最高の曲でしょ。 10thに語彙力を置いて来たのか。

削除曲についてはいろいろ言いたい事はあるんですが、やりたい時にやれないというのはやはりつらいところ。 それこそ、氏のR3なんかは1999年の音、譜面、映像をそのまま2020年に出来るわけです。なかなか他のゲームでは類を見ないかと。一方でこの大好きなR2はEMP稼働の08年11月以降、出来なくなり11年という月日が経ちました。消された当時は「R2が無い弐寺など弐寺じゃない!」といつかのフ○テレビみたいな事言ってましたが、その結果はこれを書いてる時点でお察し。そらもう今では慣れましたし、何なら二度と復活することはない事くらい悟ってます。
どこまでユーザーは提供側に従うべきなのか、時々迷う事があります。「版権曲が1作で消えるのは仕方ない」と諦めてるけどよく考えたらやる側には版権料どうこうとか関係なくない?とも思う事もあるわけで。 なのでR2を筆頭に、自分の好きな消されるたびに仕方ないと思う一方で、おいK○NAMIてめぇ(コンプラ)が残ってるのに何でこれは消えるんだあの曲なんて(コンプラ)の癖に、(コンプラ)で(コンプラ)するぞとか頭をよぎりますね。 ※過激で不適切な表現は削除いたしました。 病気直ってないじゃないですか。

弐寺は曲が好きだったり、その演奏感が好きなのは言わずもがなです。散々言ってますが。筐体自体も好きなんですよね。 無骨さというか、スマートさの無さが格好いいというか。昔のステレオとか、BCLラジオ好きな人は、好きなんじゃないかなーと勝手に思っています。BCLラジオとか、あれだけつまみあってラジオ聴けるだけなんですよ。それと同じで、その機能しか持たない割り当てがあるのが今の時代に逆行してる感じで好きなんですよね。16セグなんてモード名とか曲名、段位認定であれば何段・何曲目とか出るだけなんですよ。LM筐体筆頭に、今のタッチパネルでなんでも済ませられる時代に対してあの不器用さがなんとも愛おしいくて、でもやっぱり弐寺の筐体といえば!で結構最初に浮かぶくらいインパクトのある、いわば象徴的なものだと思うんですよね。 なかなか筐体からして好きなゲームってこの先出会う事が無いと思います。無駄といったら言葉悪いですが、そういう無駄とか機能限られたものを搭載することを許す余裕がない時代だと思うんですよね。そういう意味では早い時代に出てくれてありがとうと言う気持ちでいっぱいです。 LM筐体は無駄な豪華さ加減を考えると残念なのですが、イコライザーを強化してくれた事は評価してます。25CBでエフェクターが増えた事で驚きましたが、そこからさらにMID-LOW、MID-HIの調節まで増やしてくれるとは思いませんでした。まだ効果のほどが分からず、完全に持て余してますが、いつかはMID2種も活かしていきたいところです。

弐寺に出会って17年。時に別れもありました。初めてキーマニや弐寺に触れたゲーセンが潰れるとき、さよならプレイをしに行きました。大学進学後は年に1,2回来れるかどうかの頻度でしたが、毎年顔は出してました。休みを取り、8時間以上入り浸り、遂に最終プレイ。 STARLIGHT DANCEHALL、RootAge、Presto、RISLIMを選曲。1,2曲目はムービーで振り返るシリーズ、3曲目は初めてキーマニに触れた店、4曲目は弐寺に触るきっかけになった曲としてプレイ。人生の半分以上共に過ごしているゲームを初めて触った店の閉店ですからね。筐体も当時からの物。もう二度とこの筐体には会えない、二度とここへは戻れない。そう思った時、自然と涙が出ました。 涙を浮かべながらのプレイは見えづらかったです(感想)。 


弐寺のどこが好きか。古くは2chやmixi、配信、そしてTwitterなどで時々書く事はあります。その時々で言ってる事が変わったりニュアンスが違ってたりするとは思いますが、根本的な部分は変わっていないと思います。ただ、文章化するという事はあまりなかったので、今回改めて何書こうと考えてるうちに、アレ俺ここまで書けないって事はそんなに弐寺好きじゃなかったんじゃねってなってきてしまい、ちょっとしたスランプに陥りました。逆効果。 好きを語るのは難しい。改めてそう思いました。続けようと思って続けてる事ではなく、ここはこうだから続けてる、というのが具体的に無いからなんでしょうね。一方触らなくなった機種は、何かしら触らなくなった理由とか書けますし。楽曲入れ替え制度を取り入れた結果それに振り回されるのが嫌になって辞めた機種とか。ここで語るな。 曲、演奏感、筐体、16セグ、エフェクター、筐体に書かれてる昔のアイコン、ムービー、ボタン押した時のボタン自体から出るカチカチ音…みんな好きです。ただ、どう好きなのか。「ゲームが死ぬほど好きだから」の歌詞にあるように、好きだから好きなんだとしか言いようがないわけで。 何故好きなのか、正当に評価することは困難であり、今後の課題とし、ここで筆をおきたいと思う。無理やり書かされた大学生の論文か。
というわけで、デラとワイシャツと私というテーマでお送りして参りました。そうでしたっけ。気付けばこんなに書いてしまいました。熱量は上がったり下がったりではありますが、17年同じゲーム続けてるというのはやっぱりそういう事なんでしょう。ここまで書いて思いましたね。

「 お前、beatmania好きだな。 」

サポート頂けると、恵まれない大人にワクチン(リポD)を買ってあげる事が出来るので、気が向いたらよろしくお願いします。