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FM KENTOという新潟が誇る海賊局みたいな放送局

本日お送りするのは、「全く知らない洋楽が流れ続ける、まるでコミュニケーションを取る気のないコミュニティFMが新潟に存在する」というお得情報です。

FM KENTOというコミュニティFMをご存知でしょうか。
新潟県新潟市中央区を放送区域としたコミュニティFMです。
76.5MHz、出力20W、中継局なし。

公式サイトや、JCBAのサイトTuneInRadioから聴くことが出来ます。

その特異性は、聴けば10分くらいでお分かり頂けると思います。
「 あれ、メリケンなB系の曲しか流れてなくね? 」 ってなるはずです。
それも、どの時間帯を聴いても、大抵。

公式サイトに行けばタイムテーブルが見られますが、FM KENTOを知ってもらいたい、という記事なのでSSで拝借。

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まずタイムテーブルでお分かりの通り、365日24時間放送で、日曜も滅多に放送休止しません。
そして、全て自主制作番組です。 大抵地方のコミュニティFMはJ-WAVEやミュージックバードが半々なのに、自主制作率100%とは素晴らしい。

問題はここから。
この赤い文字は音声合成システム(みなみちゃん)による放送。
ニュースは月水2回・金の週5回、天気予報は月水の週2回。
え、火曜と木曜はニュースと天気予報流れねぇの?と思うはず。
帯番組は新潟市の広報番組である「What's up NIIGATA CITY」の5分番組のみ。これもみなみちゃんによるもの。
人間が喋る番組は、金曜19時~HAPPY TOGETHER、20時~HANDSOME FLYDAYの2番組のみ。

他は全て洋楽が流れるのみ。

時折番組…と言うかゾーン(FUTURE TRAXなど)のジングルが流れたり、日中の正時前に1,2分程度CMが流れたりする以外、全て音楽。
それも、メインとなるFUTURE TRAXは洋楽に詳しくない俺が全く知らない、およそメジャーとは言えないであろうB系のチェケラな曲が多い。
流れる曲の特性上、おそらくだが、新潟の放送局で一番F○ckという単語が流れる放送局なのではないだろうか。
他、土曜0時半にfeel kという番組があるが、これもDJ MIXが30分流れるのみで解説等は一切無い。

25分(What's略)+20分(ニュース天気)+15分(ニュース)+2時間(番組)の計3時間以外、全てフィラー。 実に週の98%がフィラー。 ※再放送は除外。
というか、What's略も月曜以外は再放送だから実質99%がフィラーと言えます。

新潟市中央区くらいでしか受信できない放送局で、時折自動音声システムが喋り、あとはCMもほぼ無く延々メジャーとは言い難い洋楽が流れ続ける様は、音だけだが異様としか言いようがない。
特に深夜はCMも流れず延々チェケラFu○k言ってる曲が流れ続けるので何を聴かされているんだろうと思えてきます。
これが俺が言う所の、「海賊局としか思えない」たる所以です。

当初…と言うか長らくこの放送局には否定的でした。
電波の無駄遣い、やる気が微塵も感じられない、コミュニティFMとしての役割を全く果たしていない…などなど。ボロクソですな。

しかし、ある一件から考え方が徐々に変わって来ました。

「 FM PORT(新潟の独立県域FM局)の閉局 」 。

既にラジオ中心の生活に移行してた自分は、聴きたい番組が他局にない時はFM PORTを聴く…と言った聴き方でした。
そのメインとしてた局が潰れ、PORT難民となり、新たな道を模索することになりました。
結局は、番組ごとに切り替えるという、定住地を無くした形となりました。
けど、県域局やradikoプレミアムで他県の局を聴いても、どうしても飛ばしたい番組が出てくるんですよね。垂れ流すのにそぐわないと言いますか。
主に、15分くらいの1商品について延々伝え続ける通販とか。 こういうのを聴くたびに、PORTはこういう流れを止めるネット番組みたいなのが無くて良かったなーって思うんですよね。

そんなとき、たどり着いたのが、我らがFM KENTOです。 要は消去法で、聴く物がない時に流すといった使い方です。
曲の好みが合わないという致命的な弱点はありますが、延々曲が流れ続けるだけで、変な法律事務所のCMや通販番組なども入って来ません。
そして、時刻アナウンスも無く、タイムテーブルらしいタイムテーブルが存在しないので、現在時間を気にしなくていい。
時計代わりには使えませんが、逆を言うと寝る時とかに「うわーもうこんな時間だー寝られないーどうしようー死のう!」ってならずに済みます。

メリットとしてはこんな感じです。
・曲しか流れないので垂れ流すのに最適、特に「SOUL」ZONEならよし(個人差があります)
・時報もあったりなかったりするので時間を気にしなくてよい
・What's up NIIGATA CITYのBGMが無駄に格好いい
What's up NIIGATA CITYのオープニング・エンディングジングルがFM PORTの「FM PORT NEWS」のジングルと同じ、しかも終わった後中越クリーンサービスのCMが流れるので一瞬、『PORTみ』を感じることが出来る
・ジングルの制作会社が同じなのか、ジングルのテイストに『PORTみ』を感じることが出来る

こんなところですかね。 全然PORTロス脱せてないじゃないですか的な。

そういえば、2時間の人間が喋る番組について触れてなくねと思うかもですが、殆ど聴いた事無いのでノーコメントで。
というのも、一時期アンチKENTOになった理由が、「昔やってた番組で、ナビゲーターがアシスタントの女の子をやけに上からいじる感じが気に入らなかった」事で、この放送局のやる人間が喋る番組の印象=俺の苦手な番組となってしまってる為、意図的に避けてます。
まぁ違う番組ですし大丈夫だと思うので、いずれ機会があったら聴きたいなと思います。

せめて「SOUL」プログラムがメインだったら…とか、もっととっつきやすい、HOUSEとかそっち系のクラブミュージックならいいのに…とも思いますが、
チェケラな曲聴くと、「KENTOで流れてそう」とか思うようになったので、もうこの手の曲はKENTOと根付いてるのでいいかな、とか思いますね。
一端のコミュニティFMで、殆ど人間が喋ってないのにここまでカラー付け出来るって、逆にすごいと思うんですよ。これに尽きます。
あと、音声合成システムだったら毎時定時に再放送でいいからニュースや天気、交通情報入れればいいじゃねぇかとかも思いましたが、前述の時間が分からない事をメリットとしてとらえるなら、まぁいいかなとか思います。

個人的にはこれがビジネスとして成立するなら、もっとこういう放送局が増えてもいいと思うんですよね。
外国では様々な種類の放送局があると言いますし。

というわけで、新潟にヤバい放送局があるという事を認知頂き、
よろしければちょっとでもサイマル放送で聴いて、その異様な放送を味わって頂ければ幸いです。
新潟ではこれが電波で受信できる事を想像頂ければ特に感じてもらえるのではないかなと思います。

最後に、この記事はあくまで「こういう放送局がある」という紹介に留めたつもりなので、詳しい事は自分の耳で確かめて欲しい(打ち切り漫画風)。

サポート頂けると、恵まれない大人にワクチン(リポD)を買ってあげる事が出来るので、気が向いたらよろしくお願いします。