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VOICE #1|身体だけではたぶん続けなかったと思います。

ーーお名前や年齢、職業を差し支えない範囲できかせていただけますか。

長堀香津子です。64歳です。仕事は不動産賃貸業をしています。

ーーセッションを受けはじめたときのきっかけを教えてください。

長堀
 主人からの薦めと、猫背で姿勢が悪い、というのを自分でも思っていて。フィットネスクラブなどに通う選択肢もありましたが、そこまではいかず今村さんが自宅まで来ていただけるのなら、というのがきっかけです。






ーー2016年の夏頃から始まりました。そのときは「猫背」という話をされていて写真に写る姿を気にされていました。以前と今を比べると変化はありますか?

長堀 全然違います(笑)。180°違うと思います。考え方とか、どの辺からかな、前は「人から見られたとき自分は綺麗に立てているか?」とか、「自分の歩き方が人にはどう映っているのか?」ということに重きをおいていたと思います。

綺麗に見せるためには無理をして肩を開いたり、鏡をみてどうなのかな?ということばかりを見ていました。でも、今は全然そういうことはなくて、自分にとって楽な姿勢というか。そういうことをやっていると自分の身体に無理がきて違う方向にいくんじゃないか、ということに気がついて。そういう意味で自分にとって楽な姿勢をつくれるようになったと思います。






ーーセッション中に「気づくようになった」とか「痛みがきっかけで」ということを仰っていました。そのあたりを詳しく聞かせていただけますか。

長堀 2020年に娘の結婚式がありました。結婚式の1ヶ月前くらいにマンションの廊下で滑ってお尻を強く打ってしまって。正常に歩けないくらいの痛みだったので、すぐ整形外科にいき骨が折れていないかどうかを診てもらいました。幸い骨に以上はなかったものの歩くことがままならない状態で。それでも結婚式までの期限もあったので「絶対に治したい」と思っていました。

しかし、自分なりにあれこれやってもよくならず。近所の鍼灸院に何度か行ったんですけれども、それでも状態はなかなかよくならなかったです。

回復しない状況に私は、娘に「お母さん結婚式は車椅子でもいいかしら?」と言ったんですよね。そしたら「車椅子はやだ」って言われて、これはちゃんと真剣に治さなきゃいけないな、って思いました。

最終的に結婚式の前日まで痛みは続いていましたが、当日は痛み止めを飲んで無事に支障なく動けたと思います。それからふと考えたら次の週くらいには痛みも消えて。「あの痛みはなんだったんだろう?」って。そうしたら今村さんから「結婚式が終わったことによって気持ちが落ち着いて身体もいい方向にいったのではないか」と言われたことがとても印象に残っています。

やっぱり意識と身体というのは隣り合わせなんだな。というのをすごく実感した経験でした。






ーー2020年の怪我のあとにも所々で怪我をされていたと思います。その経験があったからなのか、そのつど対処の仕方が変わってきている印象を受けます。その辺りはどうでしょうか。

長堀 はい。去年(2022年)家の中で滑って背中から転んだことがありました。転んだところに鞄が置いてあってその鞄に背中を強く打ってしまって。すこし寝返りをするだけで痛い状態で、これも「困ったな」って思いました。ただそのときはお医者さんにも行かず、整体とか鍼もいかず、なんとか自分でよくしました。

ーー治療にはいかなかった。

長堀 治療にはいかなかったです。

ーー自分で治した。はじめて自分で治した経験ですか?

長堀 そうですね。はい。そのあともセーリングで脇腹をぶつけたりしたこともありました。船が傾いた時に滑ってお尻を強く打つことがあったんですけれど、それも自分でなんとか治しました。強く打ってしまうような打撲でも「大体2週間くらいで治るんだな」っていうのがわかってきた、というのが現在です。




ーー最後の質問です。このセッションをつづけている理由を教えてもらえますか。

長堀 今までは今村さんから言われたからやる。自分では考えない。という受け身だった自分が1週間に1度でも身体のことをふりかえり、身体以外の細かいことも今村さんに報告したり、コミュニケーションをとることで自分自身の成長が実感できているのでつづけたい、と思っています。

身体だけだったらたぶん続けなかったかもしれない。

今村さんからの提案でヨガをやってみたりとか。ヨガの考え方とか、それ以外にもいろんな考え方がありますよね。そういった考えと自分の考えを照らし合わせることもあります。本を読むこともあるんですけど、それとはまた違っていて。そういうのもあって続けたいと思っています。

ーートレーニングやストレッチの時間だけだったら続かなかった(笑)。

長堀 そういうのもあると思います。(笑)

ーー(笑)

長堀 仕事上の話とかも。たとえば私は「せっかちなんです」とか「思い込んじゃうところがあるんです」というところも自分ではわかっていてもなかなか軌道修正ができないです。そこを頷いてくれるだけでも「ちょっと注意しよう」と思えるので大切な時間です。

ーー2016年からだと考えると長いですね。

長堀 長いですよね。この間にもいろいろ試したことがありました。でも結局残ったのは「自分で気づく」ことでした。

ーー自分で気づくこと。

長堀 ひとから言われて「これが似合うんですよ」とか「こういう風にした方がいいですよ」とかではないんですよ。もちろんいろんな人の手を借りなかったらそこまではいかないんですけれども。寝ている時間は別として、起きて活動しているときは自分なので自分自身で気づくこと。それが一番大切なんだなって。いつも誰かが見てくれているわけではないわけですよね。そういうことなんだなって思います。

ーー今までの時間がそういったところにつながっているんですね。

長堀 ここまで何も運動もしたことのない、ほとんど経験ゼロ、の人がここまで上がれたのは、なんていうのかなぁ、いろんなトレーニングジムにいっててもこうはならなかったと思います。




編集後記

最近の長堀さんを見ていると身体と同じように思考も変化している様子が伝わってくる。今は身体の左右差、とくに下半身の左右差にアプローチを進めている。「転ばないようにすることもそうだけど、転んだときにも怪我をしない転び方を身につけたい」と、長堀さんは言っている。

(インタビュー:今村龍之 2024年2月)


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