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サロンコンサートの醍醐味

コラムニスト
Dancingdoll

「今日は私の母が来ておりまして緊張しています。」と汗をぬぐって始まった嶋津健一トリオ・オン・ステージ


森の中の小さなオーベルジュ。3列・30数名で満席。私の席からピアノまで僅か3Mほど。ピアニストの表情、手の動き、そして息遣いまで届く。クラシックの名曲がジャズにアレンジされ全く別の表情に。そのテクニックに魅了された晩秋の小春日和の昼下がり。

フラメンコの公演は別荘の広いリビングでの開催。


ダンサーのスカートが大きく揺れ、周りに風が起こりふわっと舞い上がる。

サパトスが次第により激しくより早く床を打ちならすにつれて額に、背中に大粒の汗が流れ落ちる。

カンテがギターが、ピアノが、そして観客のパルマが踊りの渦に巻き込まれていく。


ショウが終わった後には心地よいけだるさが空間を漂う。

森の中のオーベルジュ、海の見えるレストラン、そして別荘のリビング。

大きなホールでは味わえない特別な空気感がそこにはある。

小さなサロンコンサートは私の大のお気に入り。


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