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時間があるうちに経験を積む。

やらない後悔は後を引く。

 実行に移した後悔したは、失敗という名の経験となる。だから私は、興味を持ったことは何事も一度は挑戦している。

 なぜそんなにも経験に拘るのか疑問に思うかも知れないが、経験は知識と同価値で、生涯において誰にも奪われることのない財産だからである。

 そして、ひとりで身軽に行動できてリスクも許容できる若年期のうちに、失敗を含む多様な経験を積むことで自分の引き出しを増やすことができる。

 例えば旅行なら現地調達できるもの、できないものが分かってバックパックの技術が上がるし、現地でアクシデントが発生しても、後に笑い話や持ちネタになったりする。お金だって社会人と比べたら額が小さいから、仮に失敗しても働いてリカバリできるし、無駄遣いの経験から倹約する習慣が身につけば儲けものだ。

 私は学生時代を就活に捧げたものの敢えなく失敗。20代の最初に暗号資産の凍結や暴落も経験しているけど、人生で失うものがない若年期に失敗しておくと、後から似たような失敗はしなくなる。

 過去の苦い経験が、今後の長い人生で決断する際の判断材料となり、生涯恩恵を受けられることを考えれば、その場はマイナスでも以降はプラス勘定となる。

若年期の失敗は人生を台無しにしないための予防接種みたいなもの。

 だから、時間やお金の許す限り、やってみたいと思ったことは挑戦して経験を積むと良い。

 多くの人が選択するサラリーマン人生の場合、まとまった時間がある時期は限られていて、基本的には学生時代の長期休暇や、転職時の有休消化のみ。あとは定年退職後となる。

学生は、時間はあるけどお金がない。

社会人は、お金はあるけど時間がない。

退職後は、お金も時間もあるけど、体力がない。

 学生時代に社会人になってからやろうと考えて先送りしたことは、そのまま老後に持ち越す可能性が高いが、老後は体力がなくて断念し、最期に後悔する可能性が高い。

 実際に私も学生時代に浪費して、資金不足を理由に旅行を先送りして社会人となり、後悔している。

時間は誰しも平等に与えられて、何にでも交換できる資産。

 私はこの様に考えている。だけど、交換できるものは歳を追うごとにだんだん減っていく

 だから一度、死ぬまでにやりたいことを年代毎のリストにするタイムバケットを作成してみてほしい。

 作ってみると、やりたいことが出来る時期は若い時に集中していて、老後でもできることは想像以上に少ないことに驚くはずだ。

 時間と少ないお金で何を経験すれば良いのか分からない方には、青春18きっぷでの鉄道旅行をお勧めしたいところだが、情勢を鑑みて紹介に留めておく。

疫病、疫病さえなければ…

 18きっぷはJRの普通列車や快速列車の1日乗り放題が5回分セットになっていて、夏休みや冬休み、春休みの長期休暇期間中のみ発売される乗車券だ。年齢制限は無いので、何歳になっても購入できる。2021年現在の価格は12,050円だから、1回あたり2,410円だ。

 新幹線や特急列車は使えないけど、ゆっくりと流れる車窓を眺めながら気の向くままに乗り降りする旅も捨てたもんじゃない。若くて時間と体力があるうちなら、普通列車を乗り継いで目的地に行くのはそこまで苦にならないだろう。

 東京-大阪間もおよそ9時間で移動できるから、朝早くから乗り継げば現地で半日遊べるし、普通列車限定だけど乗り降り自由だから、乗り継ぎの待ち時間で改札を出てみたり、気になった駅で降りてみることもできる。

 5回も使う自信がない方は、友達と一緒に利用すると1日で人数分の回数が消化できる。もしくはシーズンになったら早々に利用して、残った分をフリマアプリで売ってしまう方法もある。金券ショップのバラ売りを買うより安く済むので、私はJRで買って余ればフリマアプリで売っている。

 安くて快適に移動したい欲張りな方や、普通列車の乗り継ぎに抵抗のある方には、快適にする小技として、グリーン車や指定席のある快速列車を利用する方法がある。多少お金は掛かるが、通勤電車にひたすら乗っている感覚は和らぐと思う。

 グリーン車に関しては、私はビックカメラSuicaカードで貯まったJREポイントをグリーン券に交換している。還元率も高いから積極的に利用している。指定席の快速列車は、調べると色々あるけど、JR東海が朝夕に設定しているホームライナーが330円で利用できて使い勝手が良い。

 特にホームライナー浜松3号は沼津から浜松と長距離で運転される上に、終点の浜松で豊橋行きの普通列車に変更される。つまり、乗り換えなしで沼津から豊橋まで在来線の特急車両で移動できるわけだ。

豊橋駅に着いたホームライナー浜松3号。
肝心の車内を撮り損ねました。スミマセン。

 東京から名古屋まで夕方に移動する場合、東京から沼津までグリーン車との併せ技であれば、乗り継ぎは沼津と豊橋の2回だけで、通勤電車に乗るのは豊橋から名古屋までの30分程度まで抑えられる。

 新幹線のぞみなら10,560円掛かるのが、この手法なら2,740円+グリーン券代で済む。所要時間こそのぞみと4時間違うけど、時間さえ目を瞑れるなら、快適さはさほど変わらなくて大幅に安く移動できることに驚くはずだ。

 これらは18きっぷをシーズン毎に利用するような人にとっては、いつもの経験でなんてことのない知識。でも、鉄道を単なる移動手段としか思っていない人にこれを話すと、面白いと興味を持って貰える

 だから、経験が重要なんだ。知識と同様に一生使えて誰にも奪えない財産である。

変化している時こそ、チャンスがある。

 執筆している2021年時点では、疫病によってこれまで通りの行動が憚られる状況が続いている。この変化をただ悲観するのではなく、今でなければ出来ないことを経験するチャンスと捉えるのが重要だ。

 私は、大好きな旅行が儘ならない状態に変化したことは悲しかったけど、悪いことばかりでもない。

 無駄な宴会もなくなり、私生活でまとまった時間を手に入れることができたことで、今一度自分の人生を見つめ直す機会を手に入れたのだ。

 そして、興味のあるものの中で、まだ手を付けられずにいて、かつ自宅で出来ることとして、働きながら通信で大卒資格を取る決断に至った。

 この状況がいつまで続くか分からなかったが、近い事例のスペイン風邪や香港風邪が2年以上続いた歴史を参考にして短期大学に入学した。

 運が良ければ、卒業時に疫病の脅威が去っているかも知れないし、続いているようであれば、4年制大学の3年次編入してもう2年学ぶことも出来る。つまりどちらに転んでも良いわけだ。

 結果として、周囲が五輪や自粛、税金で旅行業界を潤わす愚策に惑わされる中、愚直に単位を取り続けて短大の卒業要件を満たすことが出来た。

 世界は疫病と共存する方向で、ある程度の死者は致し方ないと割り切って元の生活に戻して経済をまわす中、日本は同調圧力の国民性もあって、未だにマスクを外すことなく、中途半端に自粛している状況で、しばらくの間、事態が好転することはなさそうだから、卒業後は4年制大学に編入するつもりである。

 高校、大学を出て、社会人になるのが、日本では当たり前となっていて、家庭によっては奨学金という名の借金を背負って社会に出る。

 その中で、高卒で社会人となり、働きながら大卒資格を取る経験をした人は少数派だから生涯、話のネタになる。聞いた人は興味を持つし、面白い人だと思われれば良い人脈を築くことに繋がる。だから、経験は立派な財産なのだ。


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