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『耐震診断』をお願いしました!

前回の記事で、『耐震診断』を親身になってくれる専門家に依頼するところまでお話しました。
まだ、読んでない方は、#『耐震診断』を依頼する! ←こちらです

『耐震診断補助金』を利用する場合は注意!


『耐震診断』をはじめる前に、注意しなければならないことがあります。

市町村の『補助金』を利用しようと考えている場合は、『補助金』の申請をしてからでなければ『耐震診断』に取り掛かってはいけません。
良い専門家に出会っておられれば、これは専門家の方からお話があるはずですが、補助金申請をしたことが無い方の場合は、何も気にせずに『耐震診断』をはじめてしまうかもしれません。

『耐震診断』を着手してから、補助金申請を行っても受け付けてもらえません。
また、先に契約を締結した場合も同じです。
注意して下さい。

それともう1点。
『補助金』は、年度予算で行っていますので、1月末頃が受付終了で2月末頃が完了報告の終了となります。
その為、それまでに完了しない場合は、翌年度の『補助金』に申し込まなければなりません。

ただし、翌年度にまた『補助金』を実施するかどうかは未定ですので、そのことは頭に置いておいて下さい。
なお、通常4月中ごろから末にかけて『補助金』の申請申し込みがスタートします。
窓口で確認するか、ホームページで確認となります。

事前調査とヒアリング。


『耐震診断』は、まず事前調査から始まります。
まず、専門家のヒアリングです。

・建築確認申請の副本の有無
・設計図書の有無
・建築年(築年数)
・住宅金融公庫利用の有無
・増改築歴の有無
・雨漏りの有無 など、
事前にお聞きします。

建築確認申請の副本がない場合や建築年よくわからない場合などは、市役所や法務局でわかる場合もありますので、ない場合やわからない場合は調べることが可能です。
設計図書がない場合は、間取りを取ることになります。

現地調査


そしてお住まいの現状をチェックする現地調査を行います。
では、現地調査とはどういったことをするのでしょうか?
大きく分けると、「内部調査」「外部調査」「小屋裏・床下調査」「劣化調査」です。

まず、「内部調査」から説明しましょう。
設計図書がない場合は、間取りを取りながら、確認することになります。
同時にすべて写真撮影します。これは、すべての調査で行います。
柱の位置と大きさ、開口部(窓や出入り口など)の位置と大きさや形状、内壁下地材を確認します。
天井材や床材の確認し、天井高さも確認します。
和室の場合は、畳の下も確認します。
この調査中に一緒に「劣化調査」も行います。
壁の亀裂やカビ、水浸みの痕などや、水廻り部でのタイルの割れやカビ、腐朽などが無いか?
床は傾いてないか?床鳴りはしていないか?
すべての部屋、すべての場所で「内部調査」「劣化調査」を行います。

次は、「外部調査」です。
屋根調査は、屋根の材料と劣化の状態を確認します。
瓦の場合は、土葺きか桟瓦かの確認も必要です。
例えば、瓦の場合は割れや欠け、ズレていたり、欠落が無いかの確認となります。
樋も劣化の確認がメインです。
変退色、サビ、割れ、ズレ、欠落などの確認となります。

外壁の調査は、ひび割れや苔、剥落などが無いかの確認です。
サイディングの場合は、シール切れの確認も重要です。

ベランダがある場合は、手すりの状態や排水、床の割れなども確認します。
外から見える基礎の確認も行います。
亀裂が入っていないか?
鉄筋の有無の確認も重要な項目です。
その他、地盤の状態や地形も確認します。

「小屋裏・床下調査」は状況によりできない場合がありますが、重要な調査です。
まず「小屋裏調査」についてお話しします。
2階の押入れなど天袋の天井部分が蓋になっており、そこから侵入できるケースが多いです。
筋交いの確認や火打ち材の有無、接合部金物の仕様などの確認をします。
屋根からの雨漏りが無いか?なども確認します。

次に「床下調査」です。
1階に和室がある場合は、畳の下に点検口がある場合あります。
また、台所の床下収納庫があれば、そこからも侵入が可能です。
床下の湿気の状態、接合部の確認、床の仕様や火打ち材の確認をします。
シロアリの確認も重要です。
水廻りの床下は、水漏れが無いか?腐朽は無いか?
また、内部側の基礎の確認も必要です。
外部からではわからない部分での割れなどを確認します。
換気口や人通口の位置や大きさも確認しておきます。

以上が現地調査の内容となります。
時間にして3時間から4時間程度は最低かかります。
建物の規模や状態により2日に分ける場合もあります。

耐震診断の報告


後日、事前調査及び、現地調査の内容を元に『耐震診断』を行った結果の報告があります。
耐震診断や調査資料の作成、報告書の作成に1週間から2週間程度かかります。
結果、報告は、しっかりと確認してください。
評点は、いくつなのか?
評点は下がっている原因はなにか?
評点が下がっている原因の改善方法は?
調査した部分は、すべて何らかの結果がありますので、その内容を確認して下さい。

『耐震診断』の結果が悪かった場合は、『耐震補強』をするための『耐震設計』をすることになります。
基本的には、評点が下がっている原因と改善方法が、『耐震設計』の元になりますので、その部分を次回は、詳しくお話していきます。

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