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勝手にふるえてろ

「勝手にふるえてろ」2017年公開。

当時、出張先に前泊した時に映画館で見ました。ロビーで時間をつぶしてる間、近くに私より少し歳下の女子2人組がいて、その子たちが映画が終わった後「面白かったね〜」と言い合っていたのを覚えてる。この作品は私にもとても刺さって、アマプラでダウンロードしていつでも見られるようにしてます。

私、仕事に対してひたむきに頑張る作品ってそんなに好きじゃないんです。自分自身仕事が好きじゃないから。仕事に対して特段意欲はないし上昇志向も無い同年代の女子が、普通に仕事をして、生活をしてる姿を見るのが好き。

主人公ヨシカは花火とか玩具を扱う会社の経理として働いている。女性社員には制服があるし、ビルは新しくもお洒落でもない、ちょっと昭和ちっくな会社なのかな?お昼休憩には畳の休憩室で皆でお昼寝する時間があって、いいなーと思った。序盤、仕事が終わって、食材買って、一息ついて、夕飯を作って食べる、それだけの描写なんだけど、ヨシカの洋服やインテリアとか生活そのものに引き込まれてしまう。その後アンモナイトの化石が届いた時のテンションの差、可愛さたるや!!!笑

物語終盤、やけになったヨシカは悪阻を装い産休を申請するものの突っぱねられ「じゃ辞めまーす」とそのまま仕事放棄。周りにいたらたまったもんじゃないけど、このウジウジ悩まない思い切りの良さに少し憧れてしまう。


同僚の来留美はヨシカと真逆のタイプで、仲はいいけど親友って訳でもなさそうな微妙な距離感。ヨシカにとっての友達は、バーガーショップの店員はじめ、釣りのおじさんとか駅員さんとかなんだよな。あのお人形のような店員にはアンモナイトの化石の話をしていたけど、来留美にはそういう話をしていなかったんじゃないかと思う。ヨシカって休みの日何してるのかわからないって言ってたし、ヨシカ自身あたし友達ひとりもいないし。とか言ってたし。

ヨシカは来留美の恋愛相手を冗談でしょ?と思っていたりと、多分ちょっと見下してる。来留美は良かれと思ってヨシカが恋愛経験無いことをニに喋ってしまい、プライドの高いヨシカにとってはそれが会社に居られなくなるほど耐えられなかった。

来留美は多分良い子なんだろうな〜と思うので、できれば劇中で留守電を聞いたあと仲直りして欲しかった。

もう少ししたら同じ大九明子監督の作品が公開されるので、楽しみにしてます。