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始まりの青きリーフ 2
【始まりの青きリーフ 1】
4 地の底の炎
サラ・ウィンディ・ブルーリーフはごく平凡な少女だった。
地球科学の成績が比較的よかったとはいえ、特別な奨学金や飛び級の対象になるほどではなかった。変人でも奇人でもなく、友達はたしかに多くはなかったが、仲のよい友達と、幸せな日々を送っていた。
中等学校にあがって最初の夏休み、ニュー・グレート・アッサムの廃鉱で行われた鉱物見学ツアーに、友人のエリサ・
始まりの青きリーフ 1
すべての点で満足すべき星だ、と開拓団向けの事前調査報告書は述べていた。
そう、確かにその星は人類のためにあつらえたような星だった。
ただ一点、その星では、人類が持ち込んだチャノキも、それに近縁のいかなる植物も生育しない、というささやかな欠点だけを除けば。
「言語道断である」
第一世代移民団の代表であるジョージ・ウェリントン氏は、厳かに星を女王の領土とすることを宣言した後(尤もこの儀式の元になっ