明石 昇二郎

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あなたが困った時に「ルポルタージュ」が役に立つ(第2回)

第1章 ルポの「悪いお手本」から「事実」の大切さを学ぶ 「ルポの根幹」は 事実の確認作業  当連載記事の目的は、読んでいただいた皆さんが「ルポの視点」を身につけ、本書で紹介した「ルポの技」の数々を、まずは真似することから試してみて、皆さんが遭遇した問題を解決する際の〝武器〟にしてほしい――ということに尽きます。 「困ったらルポライターを呼べばいい」  ではなく、ルポの手法を使って自力で解決する力を身につけてほしいのです。「ルポの視点」の活用先や応用先は、学校生活の場

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    • あなたが困った時に「ルポルタージュ」が役に立つ(第1回)

      はじめに ――事実(ファクト)の見極め方―― 今や公害と化した 「情報汚染」の現状  大気汚染や水質汚濁といった環境汚染が「公害」として社会問題化したように、今、「事実」が汚染され、危機に瀕しています。「事実だ」とされていた話の中に、嘘が紛れ込んでいたのです。  国土交通省が、国のGDP(国内総生産)算出に使う重要な統計データ(「基幹統計」データ)を意図的に書き換え、GDPが実際よりも過大になるよう捏造していたことが明らかになりました。データの捏造は組織ぐるみ

      • デジタル庁は「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を達成できるのか

        マイナンバーカードで アナログな行政サービスへと逆戻り  鳴り物入りで始まった「デジタル庁」だが、国民目線から見て、同庁がいったい何をやりたいのか、わからない。  同庁のホームページ(https://www.digital.go.jp/about/)によれば、デジタル庁はデジタル社会形成の司令塔として、他国に比べて大きく遅れをとっている日本のデジタルインフラを、今後5年間で整備し、 「徹底的な国民目線でのサービス創出やデータ資源の利活用、社会全体のDX(デジタル・トランスフ

      あなたが困った時に「ルポルタージュ」が役に立つ(第2回…