ミステリ読書歴1〜5冊め その1

2017年8月から読書メモをつけ始めたが、9月あたりから興が乗って、今まで読んだ本を思い出しただけ全部書き出していくことにした。そのうちミステリだけ抜き出して、読んだ順に5冊挙げたのが以下。

テロリストのパラソル 藤原伊織
殺人交叉点 フレッド・カサック
迷路館の殺人 綾辻行人
葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午
時計館の殺人 綾辻行人

この5冊ですでに2004年になっており、高校を卒業している。それまでの人生何をやっていたんだろう。

「テロリストのパラソル」は家にあって、ミステリだという認識はなく、ジャンルはともかくベストセラー小説として読んだ記憶がある(ミステリにカウントしないという説もありそうだが、ミステリの線引については深く考えないで読書メモをつけている)。内容はなんとなくしか覚えてない(けど読んだことは覚えているので読書メモに追加した。これより前にも何か読んでいるかもしれないが、思い出せないので追加できない)。すでに自分は高校生。

「殺人交叉点」は姉の推薦図書。いわゆる「ラスト一行の衝撃」系のミステリだが、ミステリに初めて触れるのがそれ系のやつ、という人は多いのではないかと思う。ミステリを読んだことのない人に、ミステリ好きがまず薦めがちだからだ。そういう意味では最後の一撃系は「ミステリの顔」と言えるかもしれない、が、ミステリのスタンダードナンバーではないというところはわりとポイントなのではないかと思う。どういうポイントかはわからない
「殺人交叉点」にはまんまと騙されたが、それでミステリというジャンルにハマるということはなかった。というか「ジャンル」という考え方がまだ定着していなかった気がする。あと高校生のときはまだ自我とかがなかった

綾辻行人「迷路館の殺人」は本屋でタイトルを見て面白そうだと思って買った記憶がある(迷路とか好きだった)。綾辻行人が新本格ムーブメントの旗手であることなどは知るよしもなく、おそらく「あ」から始まる名前であることから本屋で目に留まりやすかったのだと思う。名前大事だ
この本は、おそらく「ミステリーだ」という認識を持って読んだ初めての小説ではないかと思う。という言い方は正確ではなく、「金田一少年の事件簿的なやつだ」という認識を持って読んだ、と言った方が正しい。漫画「金田一少年の事件簿」みたいに、人が10人くらい出てきて、何人か殺されて、探偵が犯人を当てて、最後犯人が死ぬ感じのやつの、小説版だろ、という認識だったということだ。ガンダムってエヴァみたいなやつだろ、みたいな認識だが、許して欲しい。
で、「迷路館の殺人」はどうだったかというと、読んだときのことをありありと思い出せはしないが、どうも面白かったようである。再読していないがトリックや仕掛け、推理をだいたい覚えているので印象は強く、さらにその後「時計館」も買っているので、かなり読後感は良かったと推測できる。
ただ、衝撃はそんなになかったと思う。というのは、トリックや仕掛けのいくつかについては「金田一少年」で類似品に触れてきていたからである(あと一部の真相については、あろうことかまだ2冊しか読んでいない既読のミステリ小説と被っている)。パクったというほど同じではなくても、類似の発想、類似の真相を見たことがある状態だと、どうしても驚きは減じてしまう。後発の作品に先に触れてしまった場合でもだ。だから先行作品から先に読むべきだとか、ミステリの類似発想、類似真相はよくないとかいう結論に持っていきたいわけではないが、ミステリを読んだ順番というのはその人にとって重要なものなのではないか、とは言えるのではないかと思う。……というわけで、この「ミステリ読書歴 1〜5冊め」を書いている。のかもしれない。
さて、衝撃はなかったといっても、やっぱり「迷路館」の最大の仕掛けである「XXXトリック」には驚いたと思う。驚いたというか、「作者すごいな」とか「ミステリってこんなこともやるんだな」と感銘を受けた、という感じだろうか。これは金田一少年では登場しなかったので、お初にお目にかかったといっていいだろう。その後このトリックをミステリでちょこちょこ見かけることにはなるが、最初が「迷路館」であったことは幸福だったのではないかと思う。

ところでネタバレについてどういう風に書いていくかのネタバレポリシーがあんまりかたまっていない。どうするか。5冊とか言ってあと2冊残ってるけど、「その2」に持ち越して寝る



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