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選手や指導者に知ってほしい、自分のサッカー観を変えた風間八宏の言葉10選①【PR】


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前回は風間さんとの出会いから、彼に惹かれていくまでの話を書いた。その最後に予告した取り、自分が風間さんとの取材や会話の中で印象に残った言葉たちを紹介していきたいと思う。

選定したのは10個の言葉達だ。これを前後編に分けて紹介してこうと思う。



①「バイタルエリア」というものは存在しない。

選手も監督も、メディアもファンも頻繁に使う。おそらくサッカーに携わってきた人間が生涯で必ず口にしたことがあるであろう「バイタルエリア」という表現を、風間八宏は使わない。なぜか。その答えは単純だった。

「人によってバイタルエリアがどこからどこまでかは違う」

ある選手にとってのバイタルエリアはペナルティエリア内かもしれないし、この選手にとって相手陣内の半分以降かもしれない。“共通認識”が取れない言葉を使うことは、緻密さが求められる攻撃において大きなブレーキとなる。非常に明快だ。

この話を聞いていこう、自分もこの言葉を記事内で使うことはなくなった。

抽象的な言葉は、“逃げ”である。

②「運ぶ」は教えられるが、「抜く」を教えるのは難しい。

風間さんが指導で突き詰めるのは4つある。「止める」「外す」「蹴る」、そして「運ぶ」である。これら全ての技術を高め続けることが基本となる。そこに限界、天井はない。

「八宏は凄い。絶対に点を取れるチームにするから」ととあるJクラブの強化部の方が言っていたが、選手に上記4つの要素を磨かせて得点力ある集団を作り上げる手腕に疑いの余地はない。

ただ、そんな風間さんでも「教えるのが難しい」のが、ドリブルで“抜く”ということだ。

指導をした選手でいうと、和泉竜司(鹿島)や長谷川竜也(川崎F)、中野嘉大(川崎F)らがそれに当たるだろう。この話は和泉のことについて話していた際に出てきた言葉だ。

対峙した相手を抜き去ることが得意な選手は、自信を持ってほしい。そのスキルは簡単に手にできるものではないことを、名将がこう言ってるのだから。


③自分達のサッカーはボールを持つことから始まるので、そういう意味では一番いいバランスが取れていると思う。


今回紹介する言葉の中で唯一、限定的なシチュエーションに対して発せられた言葉である。ここでの風間さんの考えは固定観念を吹き飛ばす本質的なものであるとも言えるので引用した。

2014年4月4日、川崎フロンターレとFC東京が対峙した試合で当時の指揮官であった彼が配置した中村憲剛と大島僚太のダブルボランチについて問われた際に放った一言である。

中盤の底に2人を配置する際、ボール扱いや展開力に長けた選手と、ボール奪取力に長ける選手を並べる傾向が強い。そしてこの並びこそ“バランスが良い” と思われがちだが、チームが何を求めるか、何をやりたいかによって“バランスの良さ”は変わる。

そういう意味で、ボールを持つことを前提に考えればこの2人を並べるのは理にかなっている。結果、この試合は4-0でフロンターレが勝利した。

⑤選手が何を望むか。それと、望むだけではなくてそれをどう判断できるか。判断がよくなっていっても、それを技術に落とせるか、表現できるのか。

先に述べた4つの技術(止める、蹴る、外す、運ぶ)を極め続ければ成長するのか、というと必ずしもそれだけではない。上達の基盤として「相手や観衆を驚かせたい」「相手を手球に取りたい」というようなプレーに対する欲求が必要だ。

風間さんは「自分に、期待しろ」と自らが代表を務めるトラウムトレーニングでの指導を始めよく口にするが、観衆を驚かせるプレーの起点はここだと思う。

望みの体現化のために判断力を高め、最適な判断を下せたとしても最終的に技術がなければ理想のプレーは成し得ない。高みを目指すには、この3つの要素が必要だ。ただ、起点となる強い欲求は不可欠だ。

なぜ技術が必要なのか?それは、起点としてある高い“望み”を実現するためである。


⑤ピッチの横幅は70mだから、10人全員が後ろに引いても1人7mは守らなければいけない。十分スペースはある。そこに入っていけば良い。

5バックで引いた相手から点を取れなかった際「スペースがなかった」と嘆く選手や監督は多い。だが、風間さんからすれば「スペースがない」なんてことはない。それを定量的に示した言葉がこれだ。

極論だが、確かに1人が7mの横幅をスキを与えず守ることは難しい。7mあれば攻撃側2人がこのエリアに入り、出し手を含めた3人で崩すこともできる。もちろん、相手に寄せる時間を与えない正確な技術と出し手と受け手のタイミングの一致を合わせるという作業を突き詰めなければいけないのだが。

100m×70mと、ピッチは広大である。相手が100人いれば別だが、最大で11人しか崩すべき相手はいない。

「スペース」は必ずある。

<②へ続く>

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<カバー写真:山本晃子>


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