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【桐蔭横浜vs早稲田】試合を決めた梁賢柱の一撃。その裏にある外池監督の「助言」



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4週目にしてRKUフットボールフィールドに取材へ来ているメディアはなんと自分1人となった。毎度思うが、競技レベルの高さと人材輩出という点で魅力的なリーグなのに、どうも注目度が低いことは課題である。

今回、1部の執筆対象として選んだのは桐蔭横浜大vs早稲田大のカードだ。昨季、関東1部とインカレで共に2位に泣き、今年は悲願の優勝を目指す桐蔭と、外池体制3年目で2年ぶり2度目の頂点を目指す早稲田。

桐蔭は開幕戦勝利の後まさかの2連敗、対する早稲田は1試合消化していないが2連勝中で両方とも逆転勝利と、対象的な両者の対峙となった。


一気に崩れた桐蔭

「4-4-2で悪くない試合をしている中で勝ち点がとれない。でも、決して悪くはない。だから選手も変えられず、それゆえチームに刺激がない。悪く言うとマンネリ化をしている中で、選手から声が上がってきました。『4-3-3でチャレンジしたい』と。ならやってみようと」

桐蔭・安武亨監督がこう語るのが全てで、桐蔭はこの試合で初めて4-3-3をぶつけてきた。4バックはいつもどおりで中盤3枚はアンカーに神垣陸(4年・尚志)、インサイドハーフ2枚が篠原友哉(3年・関東第一)と橘田健人(4年・神村学園)を置く。3トップは右WGに山形内定の松本幹太(4年・東京V・Y)、左WGに鳥海芳樹(4年・桐光)、そして1トップに山田新(2年・川崎F・U-18)と、それぞれの特徴を考えると「ハマれば強そう」と思える並びである。

ただ、結果的に「うまくいかなった」(安武監督)。

序盤こそボールを左右に動かし敵陣に押し込む時間帯を作るも、”決定的”というところまでいけない。早稲田は愚直に絶え続け、とはいえ後に重心がかかることなくボールを持てば柴田徹(2年・湘南Y)と阿部隼人(4年・横浜FM・Y)の両サイドバックを中心に前に人数の厚みと勢いを持って出ていく。16分には山下雄大(2年・柏U-18)のスルーパスに抜け出した加藤拓己(3年・山梨学院大学付属)が、32分には左サイドを個で破った梁賢柱(4年・東京朝鮮)が1対1でシュートを放つも、桐蔭GK早坂勇希(3年・川崎F・U-18)がこれをストップ。明らかに“当たっていた”守護神の躍動も有り、後半は桐蔭の流れがくるかと思われた。

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