焼肉弁当のすゞめ
焼肉弁当のすゞめ
焼肉弁当という素晴らしい食べ物を、口にしたことがあるだろうか。
脂ののった焼肉、タレの染み込んだ米、主役級の副菜。
まさに今、私は焼肉弁当を食べている。
この感動を忘れないうちにnoteに書き記さなければと思い携帯を開いた。
今日は、焼肉弁当を愛する私が辿り着いた、
究極の焼肉弁当の食べ進め方を紹介したい。
今回の焼肉弁当
今回食べたのは叙々苑の上カルビ弁当。
以上の構成だ。
ちょっと待ってくれ。バランスがおかしい。
カルビが6枚に白米が240g。
圧倒的に白米が足りない。
カルビ1枚で米60gは食べる計算だ。焼肉弁当を食べる際は、別途米を炊く必要がある。今回は冷凍してある白米で代用しよう。
まずは一口
冷凍の白米を温めている間、まずは冷たいままの焼肉弁当を食べる。
出来立てから少し冷めて、脂をより感じやすくなった肉。この冷めた脂が旨い。白米にあう。それから、冷めた米は無限に食べられる。
どうか、焼肉弁当は温める前に少し冷めた状態でも食べていただきたい。
「冷めた焼肉弁当もありだな、いや、むしろ冷めてるほうが正解なのかもしれない」
こんか気持ちになるはずだ。
しかし、ここで注意しなければいけない。
肉は6枚しかない。
どんなに美味しくても、STEP1、冷めた焼肉弁当のターンでは、肉は1枚しか食べない。
この時点で焼肉弁当にデフォルトで入っている白米は1/3なくなっているはずだ。
焼肉弁当は自己管理能力が試される。
ほかほかの白米と冷たいお肉
そうしているうちに白米が温まる。
とりあえず150g。
茶碗に移し、とりあえず一口頬張る。
これは食べたいから食べているわけではない。
しっかりと温まっているか温度を確認するため、致し方なく食べているだけだ。
温度チェックが終わったら、まずはほかほかの白米に、冷めた肉をon the riceする。
その瞬間白米の熱で溶ける脂。
次に食べるのは肉ではない。
脂の染みた米だ。
この米を充分に堪能してから、やっと肉が解放される。
お預けを食らった後の肉ほど旨いものはない。
とりあえず肉を1枚食べる。
熱々の肉ではなく、あえて少し冷めた肉を白米の温度で時間をかけて温もりを持たせる。
自分の子供かの如く、焼肉弁当を大切に育てているのだ。肉が温まるまで待つ。なんて愛おしい時間なのだろう。
この冷めた肉と熱々の米の旨味を確かめるように、もう一枚肉を食べる。
ここまでで肉を3枚
そして温めた白米は半分ほど減っているはずだ。
はしやすめ 副菜は主役
冷めた肉を堪能したら、ついに弁当を温める。
娘を成人式に送るような、嬉しいような、寂しいような、そんな気持ちになる。
弁当が温まるまで、ただ待っているわけではない。
ここで主役となるのが、副菜だ。
ただの副菜ではない。
副菜という名の主菜である。
先程温めた米に、とりあえずキムチを乗せてみる。キムチの水分が白米に移るまで、他のメンツを物色する。
金時豆の煮物、これは今ではない。ステイだ。
次に目についた大根のナムルをそのまま食べてみる。美味い。酸味がたまらん。白米と一緒でも良いが、これはそのまま食べたい。
茎わかめ。本当によくない。美味すぎる。一見硬いのか柔らかいのか見当もつかない見た目だが、口に入れた瞬間の歯切れが良すぎる。おかしい。
小学生の時に食べて衝撃的だった「チョロギ」という食べ物を思い出す。ハマりすぎて、おかしのまちおかにあるチョロギを全部買い占めた記憶がある。
全国の叙々苑中の茎わかめを買い占めたくなるほど美味い。一体いくらかかるんだろう、どこの工場で作っているんだろう、茎わかめ、自分で調理してもこの味を作れるのだろうか。
そんなくだらないことを考えているうちに、キムチの汁は白米に染み込み、弁当も温まる。
白米キムチを一口頬張る。
美味い。さっぱりしていて良い。
焼肉屋のキムチが美味しくないわけがない。
でもこれは今食べてはいけない。
キムチは〆にとっておこう。
もうこれは副菜とは呼べない。
どれも主役級のメンツである。
焼肉弁当を頼んで茎わかめしか入っていなくても私は怒らない。
ほかほかのタレ飯
弁当が温まったところで、まず最初にすることはタレのついた米を食べることだ。
焼肉弁当において大切なことは、
肉の前にとりあえず米を食べること。
タレ米Firstである。
叙々苑のほかほかの米と、それに染み込んだ叙々苑のタレ。舌鼓を打つだろう。
舌鼓を打つ。言ってみたかっただけだ。
冷めた米は噛めば噛むほど甘くなり美いが、ほかほかの米は咀嚼せずに飲める。
ほかほかの米とあたたかいお肉、脂もほどよく溶けて染み出ている。
これがまさに理想の焼肉弁当なのかもしれない
肉を1枚と残りの弁当の米を全て食べる。
食べるよいうよりも飲み込むに近いだろう。
美味い。
ここは理性に任せてもう一枚、
肉を堪能しても良ことにする。
ああ、もう肉が1枚しか残っていない。
楽しい時間はあっという間である。
シンプルで贅沢な食べ方
ここで出てくるのが、先程温めておいた冷凍の米だ。
米はあっても肉があと一枚しかない。
最後くらい贅沢に食べたい。ええいままよ。
米にキムチを乗せ、肉で巻く。
ひとくちで食べる。
なんともいえない多幸感が広がる。
ああ、最高の6枚目だ。
フィニッシュに相応しい。
〆の集大成
しかし、楽しい焼肉弁当タイムはまだ終わりではない。
手元にあるのは米、副菜、付属の焼肉のタレ。
とひあえず米に付属のタレをぶっかけ、好きな副菜を乗せてビビンバ風にして食べる。
見えるぞ。私には肉が見える。
かすかに肉汁の染み込んだ白米に、肉がいる。
そこには存在していなくとも、この焼肉弁当を食べた軌跡に、しっかりと肉がいるのだ。
肉汁の染み込んだタレ飯。
これはもう〆ではなくおかずである。
米が許す限り、このビビンバをおかずに白米を食べたい。
そう思い追加で冷凍の米を温めた。
タレのついた米をおかずに白米を食べる。
最高の白米ライフだ。
日本人に生まれてよかった。
最後は大根のナムルも茎わかめもキムチも米も、全部混ぜて食べた。大切にあたためて おいた金時豆も食べる。叙々苑の集大成だ。
おやすみ
これだけ白米を食べればおなかも気持ちもいっぱいになり、眠たくなってくる。焼肉弁当のおかげで幸せな夜だ。
もう感想なんてどうでもいい。私は焼肉弁当を最高の方法で食べきったのだ。
noteを書くのすら面倒になってきたのでもう寝たい
おやすみなさい
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