【今週のエネニュース#4】22/02/27
今週は残念ながらロシアがウクライナに侵攻してしまいました。
歴史上の背景もさることながら、エネルギー安全保障上の問題点をロシアにうまく利用されている気がしてなりません。
エネルギーは安全保障そのもの。日本も戦略として急進的な脱炭素・原発再稼働・石炭火力の時限的活用などを総合的に見直していくことは急務であると言えます。
私は再エネマンなので脱炭素の動きはもちろん歓迎ですが、それ以上に原発再稼働、石炭火力の時限的活用については真剣に国民全体で考える必要があると思います。
以下のツイートは本当に考えなければいけないと思います
さて、では今週の気になったニュース(主に洋上風力)をシェアします。
洋上風力、安さか早さか 再生エネ普及へ評価基準で論争: 日本経済新聞
1st Roundではほぼ価格で決まってしまったことを受けて、評価基準の見直しについて政府内で議論が白熱している模様。
現状の評価では、なるべく先延ばしにしてコスト減を狙う方向にどうしても走ってしまいます。点数だけで見ると価格のほうが6倍の重み付けになっているわけですので。
我々事業者としては、今後の入札に関わるところなのでどうであれ早く決めてほしいところです。
JERA、燃料アンモニアの調達に向けた国際競争入札を実施: 日本経済新聞
JERAが燃料アンモニアの調達に向けた国際競争入札を行うこととし、入札条件を記載した提案依頼書を約30社に対して送付
Green/Blueアンモニアですね。
2040年までの長期契約ということで、JERAの本気を感じます。
最大出力1.3GWの巨大洋上風力発電設備「Hornsea2」がイギリスで稼働開始|fabcross
イギリスの巨大洋上風力ファームが稼働。
欧州の洋上風力PJはどんどん進んでいきます。
ドイツ電力RWEとインドのエネルギー会社TATAがMoUを締結
インドもついに洋上風力導入に向けて動いていきます。
・インドは2030年までに30GWの洋上風力を目標とする
・インド政府は今後の国内入札に向けて規則体制等を考案中
・この二社で現地やインド国内サプライチェーンの調査を進めている
商船三井と東洋建設、洋上風力発電関連作業船の協業検討に関する覚書を締結: 日本経済新聞
マリコンだけで作業船の今後の需要をカバーするのはあまりにもリスキーなので、今年爆儲けの海運会社と一緒に所有していくのは非常にいい流れと感じます。
ちなみに、今年の海運3社の利益は2.1兆円…まるでトヨタやん
私が所属していた8年間の総利益はたぶんゼロです。
独エネ会社Uniperが洋上風力発電による電力を利用したGreen水素製造を進める
洋上風力 x 水素/アンモニア製造が欧州のトレンドになってきました。
・供給先は独製鉄会社(水素による製鉄。日本でも取り組みありますね)
・第一段階はグリーンアンモニア⇒水素にする輸入ターミナルを、第二段階で水の電気分解による水素製造を検討
・UniperはすでにShell、Orstedとグリーン水素製造に関して協業して進めている
欧米で「グリーン」「サステナブル」「エシカル」などをうたう金融商品に注ぎ込まれた巨額の資金の一部は、本来の目的とは異なる投資につながっている疑惑。ESGウォッシュ
今はESGと言っておけばいくらでもお金を借りることができますからね…
SBM Offshore社がアイルランド沖の浮体式洋上風力ファーム開発に向けて始動
TLPは浮体式洋上風力の世界ではメジャーではないですが係留面積を抑えられ、解体も簡単というメリットがあります。
・計400MW
・20MWのタービンを使用する可能性もあり(現在は15MWで計画するのが主流)
・SBM社は浮体設計エンジニアリングもやっており、TLP(Tension Leg Platform)係留システムを採用
中国タービン製造会社Dongfang Electric Corporationが13MWのタービンを製造
NY沖洋上風力のオークション終了。総額43.7億ドル(5000億円)のとてつもないオークションに
アメリカも欧州からは遅れましたが洋上風力がホットです。
RWE、EnBW/TOTAL、EDP/Engie、CIP、Shell/EDFが今回の落札者。
欧州Oil系強いな〜。
OrstedはScotwindに続いて取れなかった見込み。
US企業はことごとく落選。
EquinorもScotwindに続いて落選ですね。
Diamond Wind North Americaは三菱商事系?こちらも落選。
以上、今週のエネニュースでした。
とにもかくにも、早く戦争が終わるよう、祈念しています。
Ren
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