「貸す勇気」と「貸さない勇気」

半沢直樹、盛り上がってきましたねー。銀行の中に居るであろう「真の裏切り者」は誰なんでしょう?。大和田でしょうか?、紀本でしょうか?。それとも…。東京中央銀行、帝国航空に700億円ですか?。ずいぶん貸しましたね!。半沢が再建のミッションを受けるのも、わかります。

今日は「貸す勇気」と「貸さない勇気」についてお話ししましょう。

「貸す勇気」は、簡単。財務内容が芳しくなく、それでもこの融資を行うことで、この企業が浮上するであろう融資のこと。その企業のことを理解し、この融資が企業のため、従業員のため、社会のためになるのか?。そして、大事なお客様の預金で融資するのですから、融資がきちんと帰ってくるのか?。銀行員の「目利き」が試されます。

まあ、「リスク」を許容するのですから、保全を図ったり、適正な金利をいただけばよいうのですが…。


問題は後者。財務内容も良好。事業も順調。そして前向きな設備投資や運転資金。断る理由はありません!。断ってしまえば他の銀行がお金貸しちゃいますから。自分の銀行で!ってなるのは仕方ありません。

ところがです!。こういった事案がありました。

業種は運送業。取引先の要請に応じて設備投資を続け、従業員の人数と同じだけトラックを購入しちゃいました。こうなると、トラック稼働し続けないといけないんですよ!。たとえ「割に合わない仕事」だとしてもです。何故か?。借入金を返済しなきゃいけないからです!。

この企業、従業員が退職し、動いていないトラックが出てきたり、コロナ禍の影響で仕事が減少したり、結局返済猶予の要請がありました。

設備投資や増加運転資金のオファーがあると、応じてしまうのは仕方ありません。取引先に「いい顔」したいですし、他行に獲られるのが嫌なので。

ただ、「御社からいただいた融資のお話は、こういう理由で一度慎重な検討をしてみてはいかがでしょうか?」と、借り入れのオファーを、理由をつけて再考を促す。これは取引先のことを本当に考えないと出来ないこと…。

貸すも勇気、貸さぬも勇気!

「真に」取引先のため、社会のためを考えることが出来るか?。企業の「目利き」以上にハードルは高く、「信頼」を得ていてこそ行動出来るのでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?