レキサルティというお薬


 まず私の妄想について書きます。中学生の頃は野球一筋の人間でした。朝から晩まで野球のことだけを考えてました。足も速くなく、エラーをよくして、よく怪我をして、しがない中学の野球部でレギュラーを目指している男子中学生が、本気でプロ野球選手になることを考えていたのです。しかし、中学最後の大会でレギュラーになれなかった現実に、ひどくショックを受けてしまいました。それを受け入れられませんでした。

 高校に進学しますが、勉強せずに中退します。小説家になろうとしたり画家になろうとしたりしました。なぜでしょうか。ただ名声や名誉が欲しかっただけです。中身のスカスカな人間に何が書けるというのでしょうか。あるがままの現実を受け入れられず、妄想の虜になってしまったのです。好きなのは自分のこと以外何もなかったのです。

 私の妄想に付き合った友達や家族にはたくさん迷惑をかけてきました。その数々は語り尽くせないほどです。それどころか、今でも把握できてないものもたくさんあると思います。どう罪を償って行けばいいのか分からない状況です。

 こうした贖罪の意識はどこから来たのでしょうか。一つには、レキサルティというお薬のおかげです。レキサルティは、妄想などの症状をよくする精神科で処方される精神安定剤です。歪んでいた認知機能を正常に導く効果があるようです。私の妄想も改善されました。ただし、副作用として虚脱感や眠気があります。

最後に

 現在、私は空っぽな自分と自分の障害と、精神科で処方されるお薬と共に、どう社会生活を営んで行けばよいのか模索してるところです。35歳になりますが未熟なままで、前途多難です。どうにか前を向いて生きてゆこうと思ってます。
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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