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等身大の紅ゆずるさんのお芝居と人情に触れられた舞台「アンタッチャブル・ビューティー」

アンタッチャブル・ビューティー、今更ですが、千秋楽おめでとうございました!
初日と千秋楽の4公演しか公演出来なかったこと、休演を余儀なくされた方々がいらっしゃること、本当に悲しいことですが、千秋楽は再開できましたこと、心から嬉しく思います。
初日マチネと千秋楽マチソワ拝見しましたが、とても楽しい時間、肩肘張らないで素直にお芝居と向き合える時間でした。本当にありがとうございました!

大好きなさゆみさんの凱旋公演。
アンタッチャブル・ビューティーで出会えたさゆみさんから感じたことを、限界語彙力で書き綴っていこうと思います。今日からの配信のために、ネタバレ少なめで書くように心がけますね。

ちなみに、配信先の購入リンクはこちらです。(販促)
アンタッチャブルビューティのチケット情報 - イープラス (eplus.jp)

https://live.tv.rakuten.co.jp/content/430942/

e+さん、楽天TVさん、松竹さん、本当にありがとうございます!!!
千秋楽のマチネorソワレが配信されるようですので、皆様是非、是非ともご覧ください♡

嘘をつかない眼のお芝居

さゆみさんを好きになってからずっと、私はさゆみさんの眼が大好きです。
単純に、切れ長で鋭い眼差しや、笑った時に目がなくなっちゃうくらいに細めるのが好きなのもありますが、やっぱり一番は、その瞳の中に嘘がないこと。

愛も、怒りも、悲しみも、哀しみも、何もかも、さゆみさんの瞳の中に絶対に映っている。

瞳だけじゃない。さゆみさんがお芝居で浮かべる涙は、偽って流れる涙じゃない、そういう風にずっと思い続けてきました。

武智所長に詰め寄る時の、怒りや苦しみ、強い意志の眼。
ひとつの真実に出会えた時の、胸を打たれた本間カナちゃんの動揺の眼。
人々の温かさに触れて、周囲と打ち解けていく時の楽し気な眼。
商店街のために色々と動き回っている時の、特に変装時のいたずらっ子なワクワクした眼。

何より、本間カナちゃんが、物語の最後にすべてを知って涙する時、武智所長や高石のご隠居さんに向き合う時に流す涙に嘘がなくて、綺麗な涙を流す人だ、と改めて思いました。

さゆみさんを好きになった時からずっと思い続けてきたのですが、舞台の上だけでなく、一人の人間として過ごす紅ゆずるさんの眼にも、いつだって嘘はなくて、人としてずっと尊敬し続けてきました。

眼だけじゃないけど、嘘をつかない芝居をするさゆみさんが大好きです。
「アンタッチャブル・ビューティー」は、大阪の人達の様子を凄くリアルに描いているとネイティヴ大阪人の一人として感じます(他のネイティヴ大阪人がどう思うかは知りませんが)。
知らない人には排他的ではあるけれど、輪の中の人との繋がりが濃い大阪。
人間の根っこの部分をあぶり出すこの公演は、嘘をつかない芝居をするさゆみさんが、イキイキと息づく公演でした。

肩書に囚われない居方

さゆみさんが退団されてから昨日の10/13で3年。

タカラジェンヌ紅ゆずるから、星組トップスター紅ゆずるになり、退団すると、元宝塚歌劇団(星組)トップスター紅ゆずる、と肩書が次々に変わっていきました。

私は、OGになってからのさゆみさんを生で観たのは、ファンミを除けば紅-ing!!以来。つまり退団されてから、さゆみさんのお芝居を初めて生で観たことになります。だから、熱海五郎一座さんに出演された時のこととかエニシング・ゴーズのこととかは何も言えませんが、
ともかく在団時から、良い意味で肩書に囚われないお芝居をする方だな、と思い続けてきました。

スカピンのパーシーとか、アナワの康次郎さん、霧深きエルベのほとりのカール・シュナイダー、そして食聖のホン・シンシンとか、ほかにももっと、挙げたらきりがないですが、素のさゆみさんに近いお役も、そうでないお役も、どんなお役でも「紅ゆずる」のモノにしていた、というか、なんというか…

演じているのは紅ゆずるさん。でも、さゆみさんが演じているけれども、肩書がなんであれ、のびのびと役の本質を掴んで演じていらっしゃる。
そう表現するのがいちばん合っている、でしょうか…

私がさゆみさんを好きなのは、さゆみさんがトップだったからではなく、さゆみさんが「紅ゆずる」でいてくれたから。さゆみさんが、舞台でも舞台以外のお仕事でも、「紅ゆずる」として、「さゆみさん」として、のびのびといてくださったから。肩書なんて関係なくて、ずっと等身大のさゆみさんとしていてくださったから。

勿論さゆみさんの「タカラジェンヌ」としての美学も本当に大好きで、カッコよくて、退団されてからも、人として素敵だな、と思う品位ある姿勢もずっと好きです。

何とかなるやろ知らんけど

これは黄昏ON MY MINDという劇中曲の歌詞です。
大阪人は、割と色んなところで「知らんけど」と言う言葉を使います。
一見無責任な言葉かもしれませんが、「知らんけど」の言葉を使う時には、「まあとにかくやってみようじゃない、前を向いてみようよ」という意味が込められていることが多いと思います、知らんけど。

1年半越しの上演だった中、2日目から前楽日までの1週間の休演はつらいものがありましたし、全員揃って千秋楽を迎えられなかったことも悲しかったですが、それでも代役の皆様、休演者の皆様含むキャストの皆様、松竹のスタッフさん達、この公演に想いを寄せる全ての人の温かい想いに包まれて、千秋楽の温かな人情味溢れる舞台が無事に幕を下ろしました。

どんなに辛くても、信じてさえいれば、また何とでもなる。

きっとまた再演だってあるかもしれない。

試練ばっかりかもしれないけど、さゆみさんはいつも笑顔で乗り越えて、私達に夢を届けてくださってるんだと、改めて思えた舞台でした。

何とかなるやろ、知らんけど。

前を向く希望の言葉としての「何とかなるやろ」

アビに感謝!

何はともあれ、いよいよ今日から約1週間、アンタッチャブル・ビューティーの配信です!
なになに?
大阪弁わからない?大阪の文化を知らない?
全然OK!
とある商店街に集う人たちの、涙あり笑いあり、いや、笑い多めの人情劇。

大阪ってこんなところなんやな、くらいに思っていただいて、あとは皆様の「人と人との温かい繋がり」を感じていただいて、元気と笑いを受け取ってください!

ほんの僅かしか公演できなかったけど、この期間のアビとの出会いは、凄く温かくて幸せでした。今でも「天神商店街」の面々の顔を思い浮かべながら口ずさめるくらいに、楽しすぎたこの公演。感謝でいっぱいです。

またいつの日か、全員揃って再演されることを願って……

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