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書いたもの04

今日あったことで、個人的に面白い事があったのでその話を。

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わたしの母は一卵性の双子で、若い頃は周りも見分けがつかないほどそっくりだった。
習い事を替え玉して通ったとか、片割れの友人に間違えて声をかけられたとか、わざわざ言葉にしなくても同じ事を考えているのがわかるなど、双子ならではの話を度々してくれる。
とても興味深いので、いつも楽しく母の話を聞いていた。

今日、わたしはいつものように、父か母にリワークの迎えに来てもらっていた。
駐車場に停めてある車の中を覗くと、運転席に父、後部座席に母、妹…とフルメンバーが揃っていた。
不思議に思いながら車内に入ると

「夕飯、寿司になりました!」

と、母から告げられた。
妹の誕生日が近い事と、市から発券されたクーポンが使えるためらしい。
まだ16時半だったが寿司屋に直行する事となった。

運転手は父なのだが、わたしと一緒で地理がとても苦手で、よく母から助言を受けている。
わたしが後部座席だと車酔いする為、母が後部座席から地図のアシストをしている。

「◯◯寿司に行く道は、いつもの交差点を左へ曲がって」

「いつもの?駅前の?」

「違う。いつもの」

「ん?△△のところ?」

「違う…うーんいつものとこ」

両親は時々、娘が意訳しないと会話が成り立たない事がある。

「いつものじゃ分からないよ」

見かねたわたしの口出しに、母は正にドヤ顔で


「双子ならわかる!」


と宣うので、家族全員から双子じゃないと突っ込まれた。

この後無事に寿司にありつけるのだが、クーポンは対象外の店で、使えなかった。

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という珍事件でした。母は人に物を伝えるのに苦労するのですが、双子で育ったからなのかな…?
叔母の考えている事が手に取るように分かるらしいです。だからこそ腹が立つ事もあるのだとか。とても興味深いです。

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