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【HELLDIVERS 2】レビュー|友と共に敵を駆逐せよ!造形・装備・戦略……あらゆる面でパワーアップ!!

皆さんは「HELLDIVERS」というゲームを御存じだろうか。約9年前にPS3・PS4・PSVitaの三機種で展開された最大4人でプレイできる見下ろし方のアクションゲーム作品。指定されたミッションをクリアして装備を獲得、より手ごわいミッションに向かうといったハクスラテイストのアクションゲームだ。

某B級SF作品のような皮肉いっぱいの戦争賛歌を散りばめた世界観にフレンドリーファイアありの敵も味方も全員ぶっ殺せと言わんばかりのゲームシステムは一部のゲーマーの心に刺さったのか、発売から数年たっても一定のオンライン人口があるなど、超A級!……とは言えないかもしれないが、コアなファンが根付いている良作だった。

HELLDIVERSのゲーム内画像。爆撃などの支援をコマンド入力で要請できるのも斬新だった。

かく言う自分もHELLDIVERSに心を射抜かれた一人。Vitaで発売されたアクションゲームとしては珍しく年単位でやりこんだことを覚えている。(Vitaは容量の都合の為かシミュレーションやRPGの名作は多かったが、アクション系作品はあまり振るわなかった気がする。)

そんなHELLDIVERSの続編がついに発売され当時ハマっていた身としては、またあの無法地帯の戦場に降り立てるのかとワクワクしていた。が事前情報段階で見下ろし視点からTPS視点への変更という大きな変更点が発表されていたため、やや不安もあった。

……まぁ!面白かったんですけどね!
しかし、見た目的にも大きく変わった本作がどう面白いのか気になる方も多いと思う。そこで今回は前作との違いを主眼に置きながら、面白い部分や出来れば変えてほしいな~と感じた些細な仕様部分などをお伝えできたらと思う。

この記事を読んで君もヘルダイバーに志願しよう!

TPSによる違和感はほぼ無し!難易度も調整されておりストレスも少ない!

戦略性増大!陣地構築しやすいシステムに!

まず先にTPS化を始めとしたゲーム進行の仕様面に関する変更点を良い点、悪い点の順で挙げていこう。

TPS化による良い点は高低差ができたことによる戦略性の拡大だ。前作は立ち状態としゃがみ状態というプレーヤーの姿勢の違いしか高低差の概念がなく。移動速度の変化と銃弾が当たらないという程度の違いしかなかった。

しかし、本作ではTPSとなったことによりゲームマップに高低差が生まれ、攻撃の死角や敵の進路を操るといった戦略性の幅も広がることとなった。それに加え今作では固定砲台や手持ち支援火器といった要請が何度でも呼べるようになったため、よりタワーディフェンス的な楽しみ方が出来るようになっている。

前作では一回のみしか出せなかった大型爆弾も時間を空ければ再度放てるぞ!

チーム別行動も可!マップの探索箇所も増加!

マルチプレイ時に各プレイヤーと分散して行動できるのもいい点だろう。前作ではカメラが全プレイヤーを捕捉するという仕様上、プレイヤーが各々好き勝手に移動することが出来なかったのだが、本作では自由に移動できる。それこそ皆で一つずつミッションをこなすのも良し、各人がばらけて異なるミッションを制覇し、最短効率でクリアするのもアリだ。

ちなみにゲームの大まかな進行は前作と変わりない。各惑星のミッションを選んで出発し、そのミッション内にある1~3つ程度の任務をこなして帰還地点に集合。回収ヘリが来るまで敵の猛攻を凌ぎ脱出……と前作プレイヤーならばスムーズにプレイできるだろう。

難易度が高かったり任務成績が良かったりすると報酬が増えるぞ!

ただ本作のマップには前作とは異なり大きく分けて3つのイベントが盛り込まれている。それが任意任務と敵基地、優先順位の低い場所(変な名前だがゲーム内の名称がそう……)だ。任意任務と敵基地はざっくり言えば放置しても帰還できるサブ任務のようなものでクリアする分だけリザルトでもらえる経験値やお金が増える。もっと敵を蹂躙したい人向けのものだ。
(クリア時間がかかりすぎると報酬が下がるので、報酬の効率が良いとは一概には言えない。)

そして優先順位の低い場所だが、これが非常にバラエティに富んでいて実に楽しい。簡単に言えば前作における強化素材「サンプル」要素のようなもので、強化素材等が各地に落ちているから拾う……といったものなのだが、入手方法が多彩なのだ。

前作同様、素材が地べたに落ちているので拾うといったものもあれば、グレネードで開錠可能な倉庫内にあったり、プレイヤー二人が同時にボタンを押さないと開かない基地の中にあったりと一手間工夫が凝らされており、なかなか楽しい。さらに獲得できるアイテムも強化素材だけでなく支援武器もおかれてたりするので、土壇場で役立つ装備が見つかるかもしれないワクワク感も秘めている。

プレイヤー二人で押すボタン。ソロ民は泣く。

マップの大きさも広すぎず狭すぎないサイズな上、ちょっと歩けば先ほど紹介した三つのイベントに出会えるようになっているので、移動してばっかりでつまらない……なんて感じることは少ないだろう。はじめに述べたチーム別行動可能な仕様も生かしてすべてのイベントを回収するのも楽しいはずだ。

仕方がないが視界はやや悪い……でも難易度調整はされている!

朝日が眩しー!

悪い点は……視界が悪くなったことだ。まぁTPSになったのだから当たり前だが後方はもちろん、銃を構えている時は左右の敵が把握しずらい。敵と戦っててなんか後ろから音がするな~と思ったら近づいてきていた敵にもみくちゃにされ殉職……なんてことは良くある。

ついでに言うとレーザー銃の残バッテリー表示も見にくい……。
画面中央のUIに追加してくれないだろうか。

しかし、しっかりと難易度調整はされている。前作では一回程度しかなかった自動復活もミッション開始時は五回な上、ゼロになっても一定時間耐え忍べば一回分補充される仕様となっている。前作にはなかった体力回復アイテムもあるなど至れり尽くせりだ。

さらに体感ではあるが敵の増援頻度が下がっているようにも感じられた。前作ではマップを巡回している特定の敵が増援を呼ぶ仕様な上、巡回頻度も高く増援招集役は必ずいる……という仕様だったが、今作では増援発生役という役回りはなくなり、遭遇した敵のいずれかが増援を呼び出す……という仕様に変更となった。そして頻度は下がった……?気がする。

ただ頻度が下がったのはいいが、増援発生役の敵がいなくなった事により省エネ方針で攻略したい場合は出会った敵は全て倒さないといけないので、面倒になったとも言える。

固めの敵が増援を呼び始めたときは厄介極まりない。もう全員殲滅だ!!

制限時間は厄介……もっと探索させてくれ~!

本作では面倒なことに一ミッションに掛けられる制限時間も設定されている。別に時間を超過したからと言ってミッション失敗になるわけではないが、支援要請が出来なくなるので難易度がガンと上がるのだ。

まぁ今作の支援要請は一回きりの物が無くなっているのでそれに合わせた調整だとは思うのだが……ソロで高難易度ミッションに挑む人にはかなりハードな仕様だと言えるだろう。

時間が迫っている上装備も心もとないので泣く泣く帰る……ということもある。
時間配分は重要だ。

装備関連も改良!アーマーへの能力付与は嬉しいが武器の強化要素排除はちょっと悲しい……

プレイヤーのカスタマイズ要素……もとい装備関連の仕様も結構変更されていた。中でもアーマーや武器を始めとした各種装備の強化要素は大きな変更点だと感じたので、それぞれ解説していこう。

アーマーに能力付与!種類もいくつかあって性能も違う!

今作ではアーマーに特殊能力や性能が付与され差別化された。前作ではただのオシャレ要素でしかなかっただけに個人的に一番嬉しい変更点だった。

各アーマーには性能を示す三種の項目とパッシブスキルが設定されている。

アーマーは大まかにライト・ミディアム・ヘビーの三種類が存在し、性能の良し悪しも異なる。素早く行動したり戦いをなるべく避けたい人は移動性能は高いが防御力が低いライトアーマー、デンと拠点を構えたい人やガンガン戦闘したい人は防御性能が高いが移動力が低いヘビーアーマー、ひとまずいろんな戦法を試してみたい人は全性能が平均値のミディアムアーマー……と上手く差別化がなされている。

パッシブスキルはプレイヤーの戦闘に役立つものが用意されていた。しゃがみ時の銃弾のブレ軽減や投擲武器の飛距離増加、回復アイテムの所持数増加など効果は様々。アーマーの種別に関係なく設定されているため、アーマーの種別を決めてからパッシブスキルを選ぶ……というのが良いのだろう。

ただ、残念なことにヘルメットやマントには性能やスキルは設定されていなかった。せっかく用意された装備品なのだから、こちらも何かしら欲しいところ……。今後のアップデートで追加されることを祈りたい。

強化要素が一纏めに!ただし武器強化はオミット……

強化要素は一纏めになり、支援要請で呼べる武器・装備・爆撃などは艦船モジュールと呼ばれるものをサンプルを使ってアップグレードすれば一括で強化されるようになった。前作では各支援要請毎にサンプルを使用してアップグレードしなければならなかったので楽になったと言える。(ただ、各支援要請の強化要素が薄れたので少し寂しくはある……。)

そして悲しい点として武器の強化要素が無くなった。前作では能力値の増加だけでなく近距離攻撃が出来るなど追加効果も得られる武器もあっただけにこの変更点は個人的には悲しかった……。今後のアップデートで追加することは……叶わないだろうか……。
(また、現時点では前作で猛威を振るった車両系装備は無い。まぁ近々追加されるようだけど……武器強化要素も追加してくれー!)

前作まであった武器の強化要素はどこに……!?

各装備の入手方法も変更!今後の展開も楽しみ

支援要請系はミッションクリア時などに貰えるお金、それ以外の武器やアーマーなどの装備品はこれまたミッションクリア時に貰えるメダルを使用して入手できるようになった。

こちらがウォーポンド。多彩な装備が収録されている。

この中でも特に気になる要素だったのがメダルを使用した入手方法。ウォーポンドと呼ばれるカタログでメダルを消費してアンロックしていくのだが、このウォーポンド、一つ一つの内容が多い上に現時点で二つのウォーポンドがある。

メダルを消費するほど、より強力な装備が収録されたページへとアクセスできるようになる。
(ふと思ったが、スプラトゥーン3のカタログみたいな見た目だ。)

本作の魅力は多種多様な武器で敵を倒すのが魅力といえるので、今後どんどんウォーポンドが追加され、多彩な武器が追加されるのならば本作はより良い作品へとなること間違いないだろう。

……ちなみにスーパーストアというアーマーとヘルメットが売られているショップもある。購入に必要なスーパークレジットの入手方法はミッション内の優先順位の低い場所で獲得するかウォーポンドで解放する。……もしくはリアルマネーで購入する。う~んちょっといやらしい。

レビューは(ほぼ)星5!スーパーストアは最高です!!(ほんまk)

B級映画&ワチャワチャPvE好き必見!

B級映画……というより、スターシップトゥルーパーズ好きには前作同様本作も刺さるだろう。(何せ敵の形状や世界観の雰囲気がクリソツなのだ。そのうち大統領のPVが出るかもしれない。)

ゲームシステムもフレンドリーファイアはあるがPvEかつ難易度も自由に変更できるため、友達と気楽にワイワイしながらプレイしたいゲームを探している方にもオススメだ。

発売しばらくは起動時エラーやアクセス数制限などで自由に遊べなかった時期もあったが、現在はアップデート&アクセス数緩和で環境が改善。価格もPS5版が出ているタイトルとしては安め(定価:4,480円)なので気になった方は一度プレイしてみてはいかがだろうか。

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