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【Anglerfish】レビュー|不審者おじさんによる謎のレストラン脱出ゲーム

今回紹介するのはSteam/switchで発売されている2Dアドベンチャーゲーム「Anglerfish」。2Dかつデフォルメされた絵柄だが、グロテスクな表現が多々あるので、そういった表現がどうしてもダメ!という方はブラウザバックすることをオススメしたい。

本作は化け物が住まうレストラン「Anglerfish」に捕らわれたおじさんを操り脱出するゲームとなっている。早速、物語から紹介していこう。

主人公は……セーラー服のおじさん!?

何だこのおっさん!?

ゲーム開始早々出てくるセーラー服に変な仮面、髭面という、まさに「不審者」の三文字が似合う男性。なんとこれが本作の主人公なのだ。

といっても、これが彼の普段着……というわけじゃない。仲間たちとパーティに行くために特別にこの格好をしているとのこと。(といっても、他にあるだろう……パーティでこんな奴らがいたら自分だったら100%引く。)

こんな連中がナンパを!?成功する未来が見えない

入店してすぐに追い出されるかと思いきや、意外とすんなりと場になじむ(?)一行。確かに派手な装いの人もチラホラいるし、中には映画キャラのコスプレっぽい人もいるから彼らの服装もギリギリセーフ……?なのか?

キルビルっぽい人もいる

ともあれ、場に溶け込み各々パーティを楽しむ一行。絶対通報されて豚箱にぶち込まれてからゲームスタートだと思っていたが、そんなことは無いようだ。このまま、彼らのナンパが順調に進んでいく

ことはなかった。突如店内の女性客が化け物に変貌し、主人公を含めた仲間たちが惨殺されていく。なんとこのレストランは吸血鬼が住み、人間たちを誘惑し貪り食うレストランだったのだ!「アングラーフィッシュ(アンコウ)」という店名通りなんとも狡猾な店だ……。

吸血鬼の罠にはまり彼らの冒険は終わり……と思いきや、アングラーフィッシュに入る前まで時間が戻されてしまう。どういう訳か主人公はアングラーフィッシュの謎を解明し脱出しなければ永久に家に帰れない死のループに組み込まれてしまったらしい。

何とかしなければ一生不審者の格好で生きて行かねばいけなくなる。そんなのは絶対嫌だ。社会的にも死んでしまう。(そもそも、そんな格好にすらなりたくないが)

生物的な死と社会的な死……。二つの死を回避するため、おじさんの奮闘が今始まる。

吸血鬼を銃で倒しながら様々な謎を解け!

先ほどは成すすべもなく吸血鬼に頭をもがれてしまったおじさんだが、ゲームを少し進めるとショットガンを手に入れることが出来るので吸血鬼たちを倒すことが可能だ。

見た目は二連式のショットガンだが、リロードなしで無限に撃つことが出来る。飛距離がやや短めなので、ある程度引き付けなければいけないがアクションゲームをかじったことがあれば難しくないだろう。

ゲーム内の謎解きも直感的にわかるものが多い。アヒルを攻撃すると一定時間照明が付く部屋で足場から落ちないように進んでいくギミック、例題通りにボタンを押していくギミックといった感じで言葉で説明されなくとも何となく雰囲気で察せるものばかりになっている。

また、NPCがちょくちょくヒントも出してくれるので、「謎解きが分からなくて詰まった!」という目には会いにくいだろう。

★の上に乗ると光る順番通りにボタンを押すギミック

さらに、このゲームにはショートカットがかなり用意されており、一度攻略したマップやギミックなどをスルー出来るようになっている。一撃死&ゲーム画面が暗め&敵が黒くて見えにくいというゲームの特性上、おじさんはよく死ぬのでこの仕様はとてもありがたい。

たとえ重要そうなイベント直後に死んだ!となっても、ものの数分で帰ってこれるので、死ぬたびに半ば作業のように戻し作業をする必要がない。

デフォルトの難易度が「ハード」なのに実に優しい

死ぬたびに多種多様なイベントが発生!
いくつあるんだ……?

おや?犬の見た目が……?

本作は死ぬたびに発生するランダムなイベントも特徴となっている。物語に影響しないちょっとしたものが多いのだが、レストラン入り口にいる犬のビジュアルが変わったり、仲間が巨大な恐竜に食われたりと突然出てくるためなかなか面白い。

通常はただのトイレなのだが……

さらにはゲーム起動後に唐突に別の脱出ゲームが始まるなんて展開も。(しかも背景が実写)遭遇したときはあまりにビックリして五秒くらい固まってしまった。

開始するゲームを間違えたかな?

不審者おじさんが紡ぐ物語の真相とは……?

ゲームを進むにつれて「この物語は主人公の過去を追体験させているのでは?」と感じさせる要素が出てくる。

この女性は主人公の奥さんなのだろうか?

だとすれば、この不気味かつ不可思議な化け物や世界観は主人公の夢?幻覚?それとも別の理由があるのか?……と疑問は尽きてやまない。

そんな疑問も本作をクリアすれば解消される……のかもしれない。
気になる方はぜひプレイして欲しい。Steam版は1,200円だがSwitch版は899円と1,000円以下で売られているので両ハード持っている方はSwitch版がオススメだ。

またグロ・ホラー要素もそこまでキツく無いので、それらの表現が苦手だけどちょっと興味があるという方は文中の画像やHPの画像・動画を見て平気そうならば買ってみてはいかがだろうか。

Switch版

Steam版

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