不思議な出来事

忙しかったお盆の時期が過ぎて、

あんなに暑くて、ひょっとしたら、このままずっと暑いままなのか?

と思うような夏の暑さも、なんとなく落ち着いてきたこの頃。

お仕事の依頼が入りました。

内容は、お人形の供養と御魂抜き。

これまでも、仏壇や神棚のご供養や魂抜きで、よく声をかけて下さる引っ越し業者の方からのご依頼でした。

業者さんの仕事場に出向いていくと、いつもご供養をさせて頂く一室に、ダンボール箱で4つ、積み重なっていました。

その手前に、ガラスケースに入った、可愛らしい、振袖の日本人形が置いてあって、そのたくさんのお人形の持ち主は、男性の方で、いきさつがあって、その人形を手放すことになり、簡単に捨てるわけにもいかないので、しっかりご供養したいということでした。


自分はいつも、そういったご供養に出向く前には、コンビニに立ち寄って、お菓子とお茶や水などの飲み物を買っていきます。

もちろん、自分が食べる…のではなく(笑)、お供え物として持っていき、ご供養の時にお持ちして召し上がって頂くのです

この度もお声がけを頂き、心を込めてご供養と御祈祷を始めましたが、いざ、御祈祷をする段になって、立ち上がり、段ボールの箱の中を見たところ、小さめのかわいらしい姫だるまが目に付いたのですが、

本当なら、黒目でつぶらな瞳が可愛らしいところなのに、片方の目が傷ついてしまって、白目をむいているような表情になっていて、何とも言えず悲しい気持ちになったのですが、

そこで気持ちを切り替えて、

たくさんのお人形さんたちに、持ち主に代わり、『今までかわいらしい姿で楽しませてくれて、ありがとう。でも、もう一緒にいることは出来ないから、本来戻るべき所に帰っていってね。ありがとうございました。』

と語りかけながら、お経をあげさせて頂きました。

全て終わってから、そこの事務所の方と少しお話をしたのですが、

皆さん一様に、仏壇や神棚、お人形などをご供養して、その後、確かにご供養したという証明書を差し上げると、とても安心なさるそうでした。

そこの現場で働く方々も、お経をあげている時に聞いておられるので、すべて終わると、スッキリして気持ちがいいとおっしゃっていただき、こちらもうれしい思いで帰ってきたのですが、その帰り道で、変わったことがありました。


車に乗って帰る途中、首の後ろから背中にかけて、ボーっと熱くなってきて、あまりに熱さを感じるので、車のシートと首の間に手を入れてみると、確かに熱気を感じたのですが、それは体の中から熱くなっているのではなく、外部から首や体に向けて、熱気がやってきている感じでした。


家に着いてからは、いつの間にか熱気は感じなくなったのですが、はっきりとわかるほどだったので、不思議なことだと思い、

私などよりはるかに、敏感に察知することが出来る、我が奥様に、その時の状況を話してみると…。


「ああ、それは、お人形たちが感謝してくれたんだね。」とのこと。

「今まではその家にあったのに、人の都合で捨てられることになる所を、今までの感謝と共に、これから行くべき道筋を示してあげたことを、喜んでいるんだ」とのことでした。

「お人形でもぬいぐるみでも、素直だから、うれしかったらその気持ちをまっすぐに向けてくるし、腹が立っても同じようにストレートに向けてくる」そうで、

やはり、感謝の気持ちを込めて、その気持ちを伝えることは、物でも人でも、

同じように、とても大切なことなんだと気づかせて頂いた経験でした。

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