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vol.5 人命救助の殉死 黄忠 林招財 英勇救人事蹟紀念碑 (台湾各地の記念碑や観光案内板を翻訳してみる)

1982年5月に入隊し9月26日、4か月後ぐらいに殉死。以下、碑文の意訳。

陸軍二等兵 黄忠(民国51年10月10日生まれ福建省林森県人、民国71年5月12日入隊陸軍269師歩5営2連)陸軍二等兵 林招財(民国51年7月5日生まれ台湾省台南県人、民国71年5月19日入隊陸軍269師歩5営2連)両名兵士は、普段は温厚豪放にて、軍紀を固く守り人助けを喜んで行うものであった。淡水沙崙海水浴場の閉鎖期間である71年9月26日午前10時に、王乙章という青年が勝手に海水浴場に入った。海水浴場の人員にすぐ見つけられ、海から出るよう忠告されるが聞かなかった。波にのまれ外海にさらわれるその時、黄と林両名は自らの危険を顧みず直ぐに海に飛び込んだ。王乙章は幸運にも生還したが、両名は不幸にして波にのまれた。民を愛する軍人の良き規範を樹立した。ここに紀念碑を建立する。(翻訳終わり)

両名二十歳になる直前の出来事。勇敢であったが、若過ぎて自分の身を「ずるく」守る術を知らなかったのではないでしょうか。ご冥福をお祈りします。

この碑は、淡水河河口の右岸側砂浜にあります。道路からは長いブロック塀に遮られ、簡単には行けない所にひっそりと佇んでいます。幸いなことに穴あきブロックなので、碑の存在を裏側から確認することはできます。2018年6月10日に訪問。


2018年撮影。今はどうなっているだろうか。
この塀のすぐ向こうにあるが、ある事を知っていないと気付かない。
碑の裏側が見える。

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