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NVIC "おおぶね" 月次レポートを読んで ー 2021年3月

毎月の更新がとっても楽しみな、
農林中金バリューインベストメンツ #NVIC  さんの
#おおぶね #おおぶねJAPAN #おおぶねグローバル  
の月次レポートが公開されました!!!

↓ おおぶね ↓

↓ おおぶねJAPAN ↓

↓ おおぶねグローバル ↓

今回は おおぶね/おおぶねグローバル から始めましょう。

International Flavors & Fragrances / GIVAUDAN

2つのファンドで取り上げられているテーマは同じです。

おおぶね で2016年から投資されていた International Flavors & Fragrances (IFF)社が全て売却されました。IFF社の売却に至った判断の根拠を説明されるにあたり、近い事業を行なっていて、かつ、おおぶねグローバルの投資先であるスイス、Givaudanが引き合いに出されていました。

まずGivaudanのここ最近の決算を調べてみました。

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増収増益トレンドとなっています。

2015年12月期から5年間で売上高は7.5%成長、営業利益は4.6%成長としています。営業利益率は15%程度の水準をキープできています。

この成長を支えているのは企業買収と見られます。総資産は2015年12月末でCHF6,282百万だったのが、2020年12月末にはCHF10,658百万と年率11.2%増となっています。これに伴い、無形固定資産の総資産に占める割合が2015年12月末 35.0%から2020年12月末 42.6%と7.6ポイントの増加となっています。


一方のIFFです。

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売上高は2019年12月期にドンと増えたのですが、営業利益率は右肩下がり、、、営業利益の絶対値も伸び悩んでいます。

2018年にイスラエルのFrutarom社を約7,800億円もの金額で買収した目的は、業界で新たな潮流を形成するnaturals(天然 由来)やhealth ingredients(植物性成分等)など成長率の高い市場の需要を取り込むことです。これまでの当社の香料は人工的に精製・製造された合成香料が主だったのに対し、買収により高まる健康志向の領域に参入したと言えます。この買収により、当社の市場領域は USD27bnからUSD50bnまで拡大するとともに、顧客基盤も約3,000社から約39,000社まで増加しており、強みである調合ノウハウを基 に新領域での需要獲得を目指しています。買収後の統合状況についてはモニタリングする必要性はありますが、更なる成長が期待できると NVICでは考えています。

https://www.ja-asset.co.jp/fund/140829/pdf/2019/09/pdfg140829_201909.pdf

2019年10月に発信された、おおぶねの月次レポートで上記の説明がありました。2018年の大型買収について、当時はポジティブな評価をされていました。

この大型買収の結果、IFFの総資産は2017年12月末 US$4,599百万から 2018年12月末 US$12,889百万と2.8倍に膨れました。Goodwill(のれん)とその他の無形資産の総資産に占める割合は34.2%から65.3%に。この買収も極めて大きなものだったわけです。

これに加えて、Dupontの食品原料部門の買収。

2019年 12月にIFFはデュポンの食品原料部門を約2.9兆円で買収することを発表しました。買収対象となる事業の売上規模は約6,000億円、 IFFの2019年12月期の売上高が約5,000億円ですから、IFFの姿を大きく変えるインパクトのある買収です。

今年2月に買収が完了したようです。

この買収が、IFFを「構造的に強靭」であり続けることに寄与するのか、その検証のプロセス、そのプロセスでどんな調査を行なって、どんな洞察を得たのか、が今回のレポートのメインテーマとなっています。結果、IFFの株式を全て売却するという判断に至ったということになります。

NIVCさんのレポートをきっかけに自分でも一次情報に当たることで、今回の判断への納得が深まりました。

おおぶねJAPAN に移ります。

オービック - ITインフラの面から中小・中堅企業に寄り添う縁の下の力持ち

投資先の1社、オービックが詳しく説明されています。

業績推移を調べてみました。

オービック_PL

営業利益率が50%超、スゴい収益性ですね。

売上高も順調に伸びています。それ以上の伸び率で営業利益を積み上げています。

名前こそ知っていましたが、お恥ずかしい話、ここまでスゴい収益性の会社だとは全く知りませんでした。

野田会長のサクセスストーリー、NVICさんのアナリストコメントは興味深かったです。

で、2020年12月のファンドの第1期末の投資先リストを眺めてみました。

おおぶねJAPAN_期末_投資先

オービック、オービック、???、無い?!

2020年12月16日以降に、投資が始まったと推測されます。投資先数は81社で増減無しなので、投資先の入れ替えがあったんですね。

ともあれ、オービックが今後も非常に強力な収益性を維持していくのか、非常に興味がそそられます。

今回のレポートで非常に色んなことを知る、学ぶ機会を得ることができました。

次回も楽しみです。

NVIC "おおぶね" 月次レポートを読んで、次回をお楽しみに!

前回はこちらです。


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